著者はニューヨークで医師をされています。アンチエイジングが専門です。
この本には難しいことは書かれていません。「体温を上げると健康になる」と言い続け、その具体的手法について述べられているだけです。しかし、核心をついているように思えます。
この本を読み、ためになった箇所が20ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。
・健康な人の平熱は36.8℃±0.34℃。つまり、36.5℃~37.1℃が
健康体の体温。37℃は微熱ではなく、健康な体温
・平熱が36℃以下という「低体温」の人がとても増えている。低体温は、体にとって、とても危険な状態。低体温のそもそもの原因は「ストレス」
・「免疫系」と「ホルモン系」、二つの機能が働くことで、体は
ストレスから身を守る。体温は、これらの機能が正常に働いているかどうか知る、もっともよい指標
・
体温が1℃下がると、免疫力は30%低くなる。免疫力が低下すると、バイ菌やウイルスから体を守れなかったり、免疫の誤作動によって、自分の体組織を破壊して病気を引き起こす。ガン細胞は、35℃台の低体温のとき、もっとも活発に増殖する
・
体温が1℃上がるだけで、免疫力は5倍から6倍も高くなる。体温を上げ、いつも血流をよくしておくことが、免疫力の向上につながる
・筋肉は最大の
熱産生器官。体温を恒常的に上げるには、「筋肉を鍛える」こと
・
風邪をひいたとき、お風呂にゆっくり浸かり、顔が少しほてるくらいに温まり、温かい格好で充分な睡眠をとると、免疫システムがウイルスと戦いやすくなる
・アメリカでは、初期の風邪で薬を処方することはほとんどない。風邪のとき飲むのは、ビタミンCとマグネシウムくらい
・ガン細胞が低体温のときに増殖しやすくなるのは、ガン細胞が嫌気性のエネルギーによって増殖する細胞だから。正常な細胞がガン化するということは、ミトコンドリア生命体から受け継いだ
好気性代謝の経路が破壊されることを意味する
・体温が上がると、ただ寝ているだけでも多くのエネルギーを消費する体になる。
内臓脂肪の解消にも絶大な効果をもたらす
・同じ低体温でも、20代では深刻な病気になる人は多くはないが、50代になると病気を発症してしまう人が急増する。50代を過ぎると、
加齢による動脈硬化が起こってくる
・動脈硬化によって硬く狭くなった血管の中を、低体温によってドロドロになった血液が流れる。しかもその低体温が
過緊張によるものであれば、血管が収縮するので、さらに細くなり、深刻な病気を招くことになる
・
食べても太らない人は、もともと食べても太らない体質なのではなく、「基礎代謝が大きい」という体質を後天的に獲得してきた人。筋肉を増やせば基礎代謝は自然と上がり、基礎代謝が上がれば体温も自然と上がる
・20代の中肉中背の男子で、体の中に占める
筋肉量の割合は40%、女性では35%。それが70代になると、ピーク時の3分の2程度、つまり26~23%にまで減少する
・人間の筋肉の7割は、
おへそから下にあるので、「歩く」ということは、思っている以上に、効率よく筋肉を鍛えることにつながっている
・
足の筋肉を鍛える基本は、歩くことだが、ふくらはぎに太もも、そして腰の筋肉を一度に鍛えることができるスクワットもおすすめの運動
・理想的な筋肉トレーニングは、3日に1日程度。これだと、傷ついた
筋肉細胞が、休みの2日間に修復されるので、筋肉細胞にかかるストレスが最小限度で済む
・運動をすると血行がよくなるとともに体温が上がる。すると骨をつくる細胞の働きがよくなるので、さらに
骨密度が高い丈夫な骨がつくられやすくなる
・睡眠には、脳を休ませるということのほかに、「体を
重力から解放する」という重要な目的がある。骨髄に問題が発生する病気の多くは、慢性的な睡眠不足が原因
・体を
内側から温めることは、生命の本来の活力を与える。できるだけ冷たいものは飲まず、温かいものを飲むように心がけること。温かい飲み物で特におすすめなのが白湯
体を温めることが大事だとわかっただけでも、この本を読んだ価値があったように思います。
健康本が数ある中で、シンプルな良書です。実践できることが多く、参考になります。
沢山の本を読まれるのですね。
体温を上げる本は、最近良く出てきましたね。
それで、紅茶にしょうがを入れて飲むのが流行ったりして
体温に関しては、高い方がもちろんいいと思います。
でも、健康な人が無理にその様な紅茶やしょうがを乱用しなくてもいいと思いますが・・・・・。