とは学

「・・・とは」の哲学

『あるニセ占い師の告白』石井裕之

あるニセ占い師の告白 ~偉い奴ほど使っている!人を動かす究極の話術&心理術「ブラック・コールドリーディング」 (FOREST MINI BOOK)あるニセ占い師の告白 ~偉い奴ほど使っている!人を動かす究極の話術&心理術「ブラック・コールドリーディング」 (FOREST MINI BOOK)
(2009/05/20)
ジョン・W・カルヴァー、石井裕之 他

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この本は、ニセ占い師が過去の成功要因を綴った形式で書かれています。騙しのテクニックを駆使した著者のフィクションですが、巧妙な記述によって、本当に外人の作者がいるような錯覚に陥ります。

しかし、フィクションとは言え、書かれていることは、非常に参考になります。騙されないためのテクニックが、この本には盛られています。

参考になった箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・占いや霊能力が優れていたから成功できたのではない。見えていたのは、客たちの過去や未来でもなければ、オーラや霊でもない。彼らのズルさを見透かし、ズルい心を利用することに長けていただけ。詐欺師たちが「ズルさのない人間は騙せない」と言うのは真理

・強欲な人間は、その強欲さゆえに。臆病な人間は、その臆病さゆえに。そして、自分は頭がよくて、占い師の話術などには騙されないと思い上がっている人間は、その傲慢さゆえに。どんな人間も騙され得る

・使い込んでぼろぼろになっているカードには説得力がある。信頼性というものは、アピールすればするほど逆効果になる。印象づけたいことは、カモのほうで勝手に解釈させる。こちらからは口にしない

・セレブほど簡単に騙せるちょろい人種はいない。彼らは、自分が特別な人間だと思いたい心と、そうではないかもしれないという不安や恐怖に翻弄され、まともな判断ができる頭を持っていない

占い師に相談に来るカモたちは、自分で決断することから逃げ、自己責任を回避しようとする無意識のズルさを兼ね備えている

・カモは、占い師の豊富な知識に感銘を受けるために金を払って占いを受けにきたわけではない。連中が聞きたいのは、自分自身についての話

・カモは自分の話しか関心がない。占い師が、テーブルのカードを見つめているとき、「カードではなく、私を見ろ!」と不満を膨らます。タロットカードよりも、手相占いのほうが歓迎されるのは、手のひらのしわは「私の」しわだから

・カモは、自分は特別に選ばれた人間で、隣人たちよりも意味のある人生を送るに値するのだという思い上がりを持っている。だから、占いを受けにくる

手相を観ることで、クライアントの手に触れることができると、フィジカルなコンタクトが生まれ、親密さはより深まる。占い師に助けを求めに来るカモたちは、温かみのある接触に飢えている

・周囲から軽んじられている自分を、重要なもののように取り上げてもらえることで、エゴが満たされ、非日常的で刺激的な時間を過ごすことができれば、高額の見料も決して高くない

・占い師や霊能者に相談にくるカモは、無意識の深いところで本当に求めているのは、自分のズルさを正当化してくれる言い訳。そのためなら、カモたちは「いくらでも」金をつぎ込んでくる

・ズルさを正当化してくれるもっとも理想的な言い訳こそが「前世」。自分のズルさの言い訳を、家庭環境や人間関係になすりつけたら否定される可能性がある。前世のせいにできれば、まったく安全。前世の話だから、裏の取りようがない

・自分を向上させようと努力を諦めない人は、健全で力強い人生を歩む。別の何かに責任をなすりつけて、自分は汗もかかず、傷つきもせず、楽をしたいという人は、その代価として、財産を騙し取られる。どちらを選ぶかは本人次第

・ズルさ、卑怯さの代償として支払う対価は決して安くない。たしかな豊かさは、自分の悪しき欠点と誠実に向き合おうとする人にしか与えられない



この本の中で、架空の作者は、「卑怯な人」「努力しない人」「自己中心の人」「自信のない人」「傲慢な人」「欲深い人」は、騙されやすい人であると述べています。

誰もが、人間だから、この中の一つは、有しているのかもしれません。ある意味、人生は、騙されない人になるための修行を積むことではないでしょうか。
[ 2011/01/18 07:05 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)
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