とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『祈りの力-願望実現へのアプローチ』中村雅彦

祈りの力―願望実現へのアプローチ祈りの力―願望実現へのアプローチ
(2009/02/06)
中村 雅彦

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私の父親は、町内の老人会の会長をしています。最近は、老人が増えているのに、老人会に入る人が少なく、年に一度の老人会主催のバスツアーはガラガラのようです。

昨年は、善光寺御開帳のツアーを企画したのですが、人が集まらなくて嘆いていました。ところが、数日たって、「バスがほぼ満席になった」と言って喜んでいます。

「なぜ?」と聞くと、「町内の拝み屋さんに頼んだら、20名集めてくれた」と言うではありませんか。「拝み屋さんって何?」と聞くと、拝み屋さんとは、祈祷師の別称ということでした。

参加者の20名ほどの信者の住所は、3県にまたがっていました。それだけ広い地域の信者を集める拝み屋さんが、昔から町内にいたとはびっくりでした。

話は長くなりましたが、今回紹介する本の著者である中村雅彦氏は、心理学者で元愛媛大学教授です。現在は大学の講師をしながら、拝み屋(プロの祈祷師)をされています。

奥四国の神社で修業を積み、神職の資格を持つ「拝み屋さん」です。この本の内容は、少しオカルト的なところもありますが、学者だけあって、それを、できるだけ論理的に説明されています。

この本を読み、面白く思えた箇所が20ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・拝み屋は一種のセラピストであり、カウンセラー。祈祷自体が「相補代替医療」の一種。ある意味では、医師に近い

・拝み屋というのは、相手の幸福を願う「祈祷」という表の部分だけでなく、「呪い」という裏の面もある

眷属(神のお使いをする狐や蛇といった霊的存在)とは、人間のイメージがつくった想像上の産物。その想像上の産物が「意識エネルギー」を持って、神社であれば神社の場を形成している

・「気を操る」「念を操作する」「術を使う」これが祈祷師の三大スキル

・意識とは、集合意識が土台にあって、そこに個々人の意識がポコッ、ポコッと水の泡のように出ているイメージ。個々人の意識が集合意識を通して、相互リンクしている感じ

・運気上昇の真っ最中なら、「守りの力」が働いて、多少の恨みつらみなどは跳ね返してしまう

宇宙との一体化を瞬間風速で経験するのは、ある程度誰でもできる。しかし、それを維持するのは、ものすごく難しいこと

・祈祷師は気合いがないと拝めない。思いっきり気を入れているから、格闘技とかアスリートが試合に臨む前みたいな雰囲気に似ている

・利害とか利益のことを考えていると全然効果が出ない。本当にその人のことを思う愛他的な精神慈悲の気持ちがないと通じない。プロの祈祷師には、寿命を使いきって、死ぬ人も実際にいたりする

・祈祷師は拝んでいる間は「変性意識状態」になる。そのときはまったくといっていいほど自我はない。自分という感覚もない。ひたすら拝んでいるだけ

・祭りも変性意識が起こっている。大阪のだんじりとか、諏訪の御柱とか、祭りに参加している人たちは狂気の世界に入っている

・お仏壇か神棚がある家というのは、ハッピーな家が多い。それは、社会心理学の文献で研究結果として統計がちゃんと出ている

・神頼みというのは「後方支援」的な意味合いがある。自分が何をする、その代わりにお願いするという気持ちが必要

・警察官とか教師とか、正義感を強く持つ必要のある職業の人、あるいは正義感、責任感の強い人は、どうしてもシャドウが強くなる。善人であろうとすればするほど、深層心理では極悪人の自分が強くなってしまう

・シャドウに向き合うために、一番簡単なのは、自分と同性で、一番嫌いなタイプの人間と仲良くすること。自分が一番虫の好かない「こんな奴大嫌い」みたいな相手が自分のシャドウ

祈りが叶いやすい人は、完全にビジョンを作る力が強い人。想像力、イマジネーションが強い人。それから、気の強さ念の強さ。善悪は関係ない

・男性は念じる力というか、念自体がはっきりした形で出てきづらい。しかし、思ったことをそのとおりに起こすという、目標達成能力は男性の方が強い

・願望達成の祈りは、夫婦とか、カップルで祈るとより効果が出る

・いろんな神社を回ってみることが大事。佇んでみて、いい感じ、ぽかぽかしてくる、つまり体が温まる感じがする場所は、とてもいいところ。自分に合うところ



人は、自分のために、祈ってくれる人がいたら、うれしいし、心強くなるものです。自分の幸せを祈るだけでなく、他の人の幸せを祈ることが大事だと感じさせられました。

それが無理でも、一生懸命、その人のことを考えてあげる、思いやる。これも祈りに近いものがあるのではないでしょうか。

この本を読むと、形式的な文面ではなく、本当に、「ご多幸をお祈り申し上げます」という気持ちが大切なことがわかります。

祈りの力」が偉大であることを改めて教えてくれる書です。
[ 2010/06/27 09:53 ] 神仏の本 | TB(0) | CM(0)
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