とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『なぜ美人ばかりが得をするのか』ナンシー・エトコフ

なぜ美人ばかりが得をするのかなぜ美人ばかりが得をするのか
(2000/12)
ナンシー エトコフ

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著者は、マサチューセッツ工科大学で脳と認知科学の研究を行い、ハーバード医科大学で教える学者です。

この本は、外見がよければいかに得するかを、学術的に研究、証明する書です。本のタイトルは安っぽいですが、高尚な内容の書です。

外見がどういう時、どういう場合に得するのか、参考になった箇所が25ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・人類の歴史の最初から、人々は美の名のもとに、自分の肉体に彫りものをし、色を塗り、穴を開け、詰めもので膨らませ、締めつけ、削ぎ取り、磨き上げてきたことがわかる

・アメリカでは、美容にかけるお金は、教育や福祉以上になっている。人は外見にとらわれずにいられない。心の底では誰もがそれをわかっている

・赤ん坊は、大人が高い評価をつけた顔を、より長い間見つめる。人種に関係なく、魅力的な男性、女性を長く凝視する

・赤ん坊は人の顔全体を見つめるのと同じくらい長く、人の目を見つめる。知りたいことを目から読みとる。目の周辺の微妙な特徴は、人の外見の最も大きな決め手の一つ

・幼児虐待で施設に保護された子供たちを調査した結果、魅力に乏しい子供が被害者になる例が圧倒的に多いことがわかった

・美しさは周りの人々から善意を引き出す。男性は美しい女性に対して、危険を伴う利他的な行為をほぼすべて行う。唯一しぶるのは、お金を貸すことだけ

・見かけのいい人は、議論でも勝ちをおさめ、相手を説得できやすい。人から秘密を打ち明けられ個人的な情報を与えられることも多い。人は基本的に美しい人を前にすると、喜ばせたいと思う

・魅力的な人は、しあわせな結婚をし、いい仕事に就き、精神的にも健全で安定していると思われる。その期待は子供時代から始まる。教師たちは、見かけのいい子は、頭が良く、友達とも仲が良く、人気があるに違いないと考えている

・セックスの領域では、外見が絶大な威力を発揮する。見かけのいい人は人気者で、自信があり、気楽に人とつきあえると思われている。セックスの面では感度がよく経験豊かで大胆とも期待されている

・4歳や10歳の子供でさえ、きれいな子を友達にしたがる。見かけのいい人は社交的になる

・美しさは、女性の方がはるかに威力が大きい。男性は、見かけからセックス面を判断することが多い。女性はそれほど見かけだけで判断しない

・女性の知性の高さは結婚にとって有利ではない。最近の調査では、一度も結婚経験がない女性は、既婚女性よりかなり知的レベルが高いことがわかった

・女性の美しさが重視されることは、欲望をかきたてるイメージ産業に反映されている。あらゆる職業での報酬割合は、女性は男性の70%だが、女性モデルは男性モデルの2倍の報酬

・現在、男性は年間95億ドルを、美容整形手術、化粧品、フィットネス器具、かつら、植毛の毛髪関連に使っている。彼らの動機には性の競争もある

・女性の白い肌に対する男性の好みは、ほぼ世界的に共通している。特に、多人種社会では、色の白い女性に対する男性の欲望は、美的要素よりも大きい

・多くの人種の間で、美しいとされる女性は、大きくて丸い目、高い頬骨、小さな顎、豊かな唇の「若さの特徴」で一致した

平均顔は、個々の顔よりも魅力的になる。美の平均には、自然がつくりだした最適の設計に対する人間の感受性が反映される。自然界の平均は、すぐれた健康と機能をあらわすことが多い

・男性は、女性の「幼態保持」的な、幼げな特徴に強く反応し、反射的に保護したいという欲求を呼び起こす。男性は無力で頼りなげな生き物を好む傾向もある

・男らしさは、顔の骨格と筋肉にあらわれる。男性的魅力を高める一つの要素が、力強い印象を与える咀嚼筋である。髭も成熟した男らしさを強調する

・身長が平均以上の男性は、他の男性より資産に恵まれる可能性が高い。身長は企業が求める人材の隠れた条件にもなっている

・男性は、身長が180cm台の人たちは165cmの人より4000ドル以上収入が多かった。女性の場合、身長が収入に重大な影響を与えることはなかった

・女性のくびれたウエストは、美しく見える。ウエストのヒップに対する割合が0.8以下の女性は、0.8以上の女性に比べて妊娠する可能性が2倍。くびれたウエストは、男性が生殖能力の高い女性を望むあらわれ

・ファッションがセックスに関わることは明らか。デザイナーたちもそれを認めている。私たちは、自分の欠点や老化を隠し、若く、背が高く、裕福に見せるためにファッションを利用する

魅力的な声の持ち主を私たちは好ましく、有能で優れた人だと考える。声の魅力と外見は相乗効果をあげる。外見が美しくても声が耳障りだと魅力は半減する

美の追求にはお金と時間がかかり、感情的な負担も大きい。しかし、女性はほかの何にもまして外見で得することが多い。女性は美をあきらめないでいてこそ、法的にも社会的にも平等の権利や力を獲得することができる


この本では、これでもか、これでもかというくらい、美しいと得する事実が提示されます。

人は、「知より心」「金より心」「美より心」と言いますが、現実的には、美は心どころか、知や金よりも偉大であるかもしれません。

この本は、美を追求することは、後ろめたいことではなく、人間として当然のことと喝破してくれています。

美しくない人が、美しくなるように努力する、美しく見せるように装飾することで、人生が得になることを改めて感じさせてくれる1冊でした。
[ 2010/06/14 06:52 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)
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