とは学

「・・・とは」の哲学

『季節、気候、気象を味方にする生き方』石川勝敏

季節、気候、気象を味方にする生き方季節、気候、気象を味方にする生き方
(2013/06/17)
石川 勝敏

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本書には、気候、気象が、人体に及ぼす影響、社会に及ぼす影響が記されています。

気温、湿度、風速などが微妙に変化すれば、何が変わってくるのかを興味深く読むことができます。その一部をまとめてみました。


・「気温が26℃に上がった日は、アイスクリームの売上が前日の3割伸びる」「気温が上がったらしょっぱい食べ物が売れる」「秋口になったら甘みのある弁当がいい」といったように、気象と個人の消費行動との関係性についての調査を重ねてきた

脳出血は以下のような気象条件の日が危険「平均気温0℃前後、日較差8~10℃」「寒い日に増加、雨の日に減少」

脳梗塞は以下のような気象条件の日が危険「朝は寒く、午後に急に気温が上昇する日、しかも高温多湿時」「暖かい日に増加」

心筋梗塞の患者は、夏に少なく、冬と春に多く発症する。冬は暖房のため、室温と外気温の差が心臓に大きな負担をかける。春は日々の気温の差が激しいから

・血管は寒くなれば収縮し、熱を閉じ込め、暖かくなれば、拡張して熱を放散するよう、自律神経がコントロールしているが、その働きが毎日コロコロ変わると、血管に大きなストレスがかかり、それが限度を超えると、心筋梗塞を引き起こす

腰痛、リウマチ、座骨神経痛、関節痛の人は、前線や低気圧の接近とともに、痛みを覚える。その主要因が、気圧の低下。気圧が低下すると、体内の炎症物質ヒスタミンが発生し、これが痛みの原因

痴漢行為の警視庁データでは、気温28度以上、湿度80%以上、風速2m以下、時刻は夕方から夜にかけて多く発生している。このような気象条件が、男性ホルモンに影響を及ぼし、子孫を残したい機能が活発に働きだしているのではないかと推察できる

・「日平均気温」による季節は、「早春」5℃になる日「春」10℃になる日「晩春」15℃になる日「初夏」20℃になる日「盛夏」25℃になる日「初秋」25℃以下になる日「秋」20℃以下になる日「晩秋」15℃以下になる日「初冬」10℃以下になる日「真冬」5℃以下になる日

食物の嗜好が変わる8シーズン時期は、「1月初~2月中」「2月下~3月末」「4月上~梅雨入り」「梅雨入り~梅雨明け」「梅雨明け~8月中」「8月下~9月末」「10月初~11月末」「12月初~12月末」

・28.5℃の気温から1時間かけて21℃まで下げた場合、男女とも35℃あった皮膚温は男性の34℃に比べ、女性は28℃まで急激に低下する

女性が快適に感じる室温は、男性より2~3℃高い。夏場は女性のほうが薄着になるので、差はさらに広がる

・夏に増えた家ダニが気温の低下とともに死んで、その死骸が家の中を舞うようになることも、秋に喘息が増える原因

・室温28度の部屋から気温10℃の屋外に出た場合の血圧上昇は、若い人は10mmHgだが、高齢者は30mmHgに達する

・「晴れのち雨」の日は、客数が減るが、「雨のち晴れ」の日は、客数はほとんど変わらない。天候が雨から晴れに変わると、人は気分が晴々して外出したくなる。開放的になり、行動力も積極性を帯びて、購買意欲も高くなる

・「いい季節になったなあ」と感じる日の気象条件を数字で表せば、「平均気温18℃(最高気温21~22℃、最低気温14~15℃)」「湿度40~70%」「風速毎秒0.5m(無風より微風がいい)」

・気温が高くなる昇温期には、人は「暑い」と感じて、すぐに血糖値が上がるような甘みが強い食べ物を敬遠し、柑橘系のクエン酸を含むものを好んで口にする

・寒くなると食べたくなる「おでん」がコンビニで売りに出されるのは8月下旬。降温期に差しかかりはじめる時期

・夏の疲労を回復し、寒い冬に備える秋には、ごぼう、大根、人参、レンコン、じゃがいも、さといもなどの根菜類がいっせいに旬を迎える。根菜類には身体を暖める効果がある



医療関係者や流通業者は、気候、気象と人々の行動との密接な関係を解き明かしつつあります。

さらに、この研究は、さまざまなサービス業者や製造業者に、応用できる部分がいっぱいあります。この分野の研究は、今後とも注目しておく必要があるのかもしれません。


[ 2014/04/11 07:00 ] 環境の本 | TB(0) | CM(0)
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