とは学

「・・・とは」の哲学

『男性不況・男の職場崩壊が日本を変える』永濱利廣

男性不況――「男の職場崩壊」が日本を変える男性不況――「男の職場崩壊」が日本を変える
(2012/10/26)
永濱 利廣

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日本は、女性の社会進出が遅れていると言われているが、実は、ジワリジワリ進行し、男の職場を侵食している、ということが記されている書です。

10年前のデータと比較すれば、その傾向は一目瞭然で、今後も、男性が苦境に陥りそうに思います。

どういう対策をとれば、この苦境から逃れることができるのか?男の立場としては関心のあるところです。その一部をまとめてみました。



・男性不況とは、「男性向きの仕事が減り、女性向きの仕事が増えた結果、男性の価値が低下した」状況

・製造業や建設業などの男性向きの雇用が減り、医療・福祉などの女性向きの雇用が増える。それと並行して、かつては男性向きと考えられていたホワイトカラーの門戸が女性にも開かれる。その結果、「女性高・男性安」になった状況を男性側から見たのが「男性不況」

・2002年当時の男性就業者の4割近くが、製造業と建設業に集中していたので、製造業(205万人減)と建設業(145万人減)の就業者減が、男性の就業者が減った最大要因

・生産年齢人口比率は建設投資と相関するので、日本の建設投資も1990年を境に減り続けている

病院や介護施設で働く人の数が大幅に増えている。その数は、2002年から2011年の9年間で178万人増と、他業種とはケタが違う

・男性はピーク時の577万円から直近の500万円へ(13%減)、金額にして77万円も給与が減ってしまったのに対し、女性は280万円から263万円へ(5%減)と、わずか17万円の減少で済んでいる

・男性の給与が下がった理由は、非正規雇用の増加だけではなく、正規雇用者の賃金の低下にある。そして、もう一つ、女性の正規雇用者の給与が上がったこと

・2020年までに、女性の雇用が134万人増加するのに対し、男性の雇用は55万人減少すると予想されている

・男女間給与格差の縮小にこそ、家計の所得格差拡大の原因がある。女性の賃金が男性の賃金に近づけば近づくほど、お金持ちの家庭とそうでない家庭の所得格差が大きくなっている

・自然に任せていては、男女が収入階層の壁を超えて、相手を選ぶのは期待薄で、高所得者同士、低所得者同士のカップルができやすい。家計所得の格差は今後さらに広がっていく

・男性が主なユーザーである嗜好品は、ここ数年一様に売上を減らしている。たばこの販売数量(ここ15年で40%以上減)、お酒の消費量(ここ15年で15%減)。家電の不況も、メカ好き男性の財布の紐が極端にきつくなったことも無縁ではない

・男性向けから女性向けへのシフトの例で、最も顕著なのが飲食店で盛んに見られる「女子会」

・男性が一家の大黒柱として家族を養う家庭のあり方が限界に来ている。将来予測を見ても、男性不況が解消される見込みはまったくない

・「管理的職業従事者」は、1997年に221万人いたものが、2010年には159万人と60万人も少なくなっている。この間の減少率は、「製造・制作・機械運転及び建設労働者」の22%を凌ぐスピードでその数を減らしている

・アメリカは自国通貨を安く誘導した結果、2000年代に入って、ずっと減り続けていた製造業の雇用者数が、2011年から増加に転じた

・自国通貨が安いほうが、国の成長率は高くなる。自国通貨と成長率の関係は、各国の当局は周知の事実なので、自国通貨を安くしようと働きかけるのが一般的

・男性不況に個人としてとるべき戦略は4つある。「1.付加価値の高い成長分野の職に就く」「2.海外で日本人であることがプラスにはたらく職に就く」「3.女性がメインだった職場に職を求める」「4.専業主夫を目指す」。男性は防衛策を講じるべき



男女平等が着実に進んでいることを明らかに示す書でした。この「男性不況」を回避していくには、男性が女性にすり寄っていくのが最適の戦略かもしれません。

稼ぎが少なければ、腰を低くしないと生きていけません。若い男性が「草食系」と揶揄されていますが、実は、それが、現代にふさわしい賢い生き方なのではないでしょうか。


[ 2014/02/10 07:00 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)
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