とは学

「・・・とは」の哲学

『中国人には、ご用心!』孔健

中国人には、ご“用心中国人には、ご“用心
(2012/09/25)
孔健

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中国という国を理解しようとしても、なかなか理解できません。それを知るには、公式なものではなく、もっと庶民の日常的なものが大事なように思います。

著者は、孔子直系の子孫で、日中関係評論家として活躍されています。本書は、中国の大衆のことが多く、興味深く読めました。その一部をまとめてみました。



・中国社会は今、拝金主義に陥っている。多くの人が浮き足立ち、頭の中はお金のことだけ。中国人は古来より貧しかった。何千年に渡り、豊かだったのは、支配階級や一部の商人だけ。それが今や国民全部に豊かになる道が開かれた。お金に群がるのも仕方がない

・中国人は今、老いも若きも「狼の道」(金に群がる拝金主義)を歩んでいる。人の心を傷つけ、裏切っても、自分だけは金持ちになるのが正義、という社会。道徳はすり減った

・中国人女性と日本人男性が結婚する数は、1年間に2万カップル以上。そして、たっぷりと慰謝料を懐に入れ、子どもの手を引いて、中国に帰る中国人女性も多い

・浙江省温州の人は「中国のユダヤ人」と称され、古くから金儲けがうまい。偽ブランド商品の製造も盛ん。温州人150万人が、中国各地で軋轢を起こしながら商売をしている

・自宅と車と別荘を持ち、海外旅行をする人々を中国ではリッチマンと呼び、約7500万人いるといわれている。中国総人口の5%。中国の富裕層は、一代で財を築いた「爆発戸」と呼ばれる成金。市場が広いだけに、一発当てれば爆発戸も夢ではない

・中国には、一人っ子政策以降、戸籍のない「黒孩子」が、数千万人いる。黒孩子は、戸籍上は存在しないため、学校教育や医療など行政サービスを受けることができない

・中国では、日本現地企業に働く幹部は、ほとんど5~6年勤めてから、中国の企業に転職するという風潮がある。日系企業は、中国企業への転職用の専門学校のようになっている

・中国では、党の幹部が妻子を外国に出し、一人中国に残るのを「裸官」と言うが、不正が発覚しそうになる寸前に「裸官」本人が海外逃亡をはかるケースが増えている。1998年から10年間で、海外逃亡した政府や国有企業の幹部は17000余人。流出資産は約10兆円

・中国人の国民性を表わす言葉は、「自尊自大 自満自足」(なんでも世界一)、「吃苦怕難 貪図享楽」(苦しいことは苦手だが、享楽は好む)、「克己忍辱 残酷無情」(我慢強さも残忍さも世界一)、「反古薄今 旧習悪俗」(常に不平不満をもらし悪い習慣を直さない)

・今でも中国では「日本はその昔中国がつくった国」と思っている人が大勢いる

・中国人の伝統的長所を表わす言葉は、「謙虚学習 団結向上」(天が与えた不遇から脱却するには勉強するしかない)、「尊重権威 官僚為重」(権威を尊重し、官僚を重視する)、「修身斉家 楽天知命」(自分を磨き家庭を平穏に保ち運命に従う)

・人付き合いの実践すべき項目、「無事随訪」(用事がなくてもたまに尋ねる)、「礼多無妨」(心を込めて時々贈り物)、「信上往来」(会わなくても文章でやりとり)、「以書会友」(勉強会に積極的に参加)、「活用所長」(お互いの長所を活用)、「背無悪言」(悪口を言うな)

・中国人の欠点を表わす言葉は、「自我為重 利益第一」(自己中心、自分の利益しか考えない)、「面子如命 相互不信」(面子を大事にし、お互い信用しない)、「馬虎了事 曖昧不明」(完璧を求めず、責任もとらない)「厚黒多計 闘争為栄」(腹黒い恥知らずが跳梁跋扈)

・最近目立つのがヤクザの社会進出。魚市場、野菜市場、精肉関係、セメント業界、建築土木業界、建材関係など、利権が発生するところはどこもヤクザが仕切っている

四直轄市の省民性、「北京」(怠惰な人間が多く、政治好き)、「天津」(女性が男性的)、「上海」(日本人男性との結婚が理想)、「重慶」(男は正業に就かず、女性が麻雀好き)

華北・東北・華東・華中の省民性、「河南」(評判がよくない)、「黒龍江・吉林・遼寧」(情熱的だが、気が短い)、「山東」(礼儀正しく、評判がいい)、「江蘇」(治安のよさは全国一)、「浙江」(中国のユダヤ人)、「安徽」(いまだに貧しい)、「湖北」(叡智に富み、美女が多い)

華南・西北・西南・五自治区の省民性、「福建」(日本の居酒屋で働く女性が多い)、「広東」(実利を好む)、「湖南」(男の気性が激しい)、「青海」(保守的で閉鎖的)、「四川」(多くの才能を輩出)、「雲南」(少数民族が多い)、「内モンゴル」(勇猛)、「チベット」(穏やか)

・来日した中国人は99%日本を好きになって帰る。日本に住む100万の中国人も穏やかに客観的に見ている。問題なのは、大多数を占める日本のことをよく知らない、また知りたいとも思わない中国人。しかし。この大多数の動き方が中国の行方を決める要因となる



中国と付き合うのは、なんて難しいことかと思えた内容の書でした。とらえどころのない雑多な大国を杓子定規に判断しようがありません。また、現在の日本と中国は、性格も大いに違ってきています。

付かず離れずの関係で、ご近所付き合い程度の「日中薄交」で、当分はいくしかないのかもしれません。


[ 2014/01/29 07:00 ] 華僑の本 | TB(0) | CM(0)
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