とは学

「・・・とは」の哲学

『人に喜ばれて収入を・仲人士という仕事』中西清美

人に喜ばれて収入を 仲人士という仕事人に喜ばれて収入を 仲人士という仕事
(2013/05)
中西 清美

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恥ずかしがり屋、面倒くさがり屋の男性が多い日本には、自由恋愛の結婚が難しいのではないか、見合い結婚が減ったせいで、婚姻率も減り、その結果の出生率も減っているのではないか、と思っています。

著者は、結婚を促す「仲人士」です。出生率を上げるには、この「仲人士」という仕事が、今の日本に欠かせないように思います。本書には、仲人士の心構えやノウハウが描かれており、その実態を知ることができます。その一部を要約して、紹介させていただきます。



・仲人士には、「地域密着系仲人士」(定年退職者に多い)、「お友達系仲人士」(主婦の習い事、趣味等からの人が多い)、「オフィス系仲人士」(会社に勤めながら、土日の副業)、「お客さんサービス系仲人士」(お店をしながらの兼業)がいる

・名刺の裏に、料金表(入会金3万円、月会費5千円、お見合い料は結婚まで無料)を作っていると、お金のことを口でいちいち説明しなくても済む。名刺は、仲人士の必需品。この名刺を知り合った人に手渡すと、「実はうちの娘も独身なんですよ」と会話が弾む

・現実を知ってもらうことが信用につながる。言いにくいことこそ入会面談の時に必要。そして、決してがっかりさせないことも重要

・年の差のハンデを埋められる「何か」を「愛」以外に持っているか、と聞いている。若い女性と結婚したいといっても、資産がなくては、子供を育てていくことはできない

・一にも二にも大事なのが入会面談。ここで難しい条件の人を曖昧な態度で安請け合いをしたりすると、後でもめごとになったり、信頼関係を失ったりする。ここが、高額な入会金をもらう結婚相談所とは決定的に違うところ

・お見合いを組むために必要なのは、いかに魅力的で、誰もが申し込みたくなるようなプロフィール(釣書)をつくることができるかにかかっている。釣書に使う写真は、今はプロにヘアメイクをしてもらって写真館で撮るのが当たり前の時代

・本当に納得するまで「奇跡の一枚」を目指し、写真館を探すべき。たかが写真、されど写真。でも、いくら言っても「僕はこの写真が好きだから」と、聞かない人がいる。しかし、そういう人に限って、相手を写真で選んでいる。本当におかしなこと

・釣書に書く、おすすめしない趣味(男性)は、「散歩、家庭菜園、読書」(あまりに慎ましやかで、ついていけない)、「釣り、パソコン」(一人ぼっちにされそう)。(女性)は、「バイオリン、三味線、オペラ」(お金がかかりそう)

・お断りの返事も仲人士の仕事。辛い仕事の一つだが、避けては通れない大切な仕事。お断りの際に使う決まり文句「ご縁がありませんでした」は、誰も傷つけない魔法の言葉

・女性はデート中、なかなかトイレに行きたいとは言いにくい。男性から女性にトイレに行きたいかどうかを尋ねるのも難しい。そんなとき、「僕トイレに行きますけど」と声をかけるようにアドバイスしている。こういう細やかな気遣いが効く

・パーティーでは、自己紹介カード(名前、誕生日、好きな食べ物、苦手なこと、最近うれしかったこと、最近ハマっているもの、自分のここを変えたい、その他自己PR)を、前に来た相手と交換してもらう。話が苦手でも、このカードがあれば、会話に困らない

・男性はおだてに弱い生き物。「すごいですね」「ホントですか」「さすがですね」の三つの言葉を言ってあげたら、会話が弾む

・顔というのは、意識しないと笑顔にはならない、ことを知ってもらうために、鏡で自分を見てもらう。すると、自分がなんと険しい表情をしているのかに驚く。笑顔でなければ、いくら綺麗に化粧して、男性が喜ぶ会話をしても、効果はなくなる

・親御さんのための相談会を開くたびに、本当にたくさんの親が子供のために心配して来られる。今、各地域でたくさんの仲人士が必要。まだまだ足りない。安心して頼める仲人士のインフラ整備を急がなくてはならない。どこの地域にも世話好きな人はいるはず

・仲人士同士で集まって、自分の会員の良いところをアピールする「釣書交換会」という集まりがある。ある人を紹介すると、別の仲人士から「この人どうですか?」と必ず声がかかる。釣書を生かすも殺すも仲人士次第というところがある

・仲人士のモットーは、「1.親切丁寧なお世話」(時には厳しいことを言うことも)「2.安心の料金は成功報酬制」(入会時受取合計金額が5万円以下など)、「3.法令遵守」(個人情報保護法、特定商取引法など)、これを守れる仲人士がまだまだ足りない



本書を読むと、仲人士(世話好きのおばちゃん)を復活させることが、日本社会において重要であることがわかります。

地域疎遠になった今は、世話好きのおばちゃんを「地域」だけに求めるのではなく、「サークル」「会社」「店」などにも必要ということなのかもしれません。


[ 2013/11/20 07:00 ] 仕事の本 | TB(0) | CM(0)
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