とは学

「・・・とは」の哲学

『超・階級スーパークラス』デヴィッド・ロスコフ

超・階級 スーパークラス超・階級 スーパークラス
(2009/06/23)
デヴィッド・ロスコフ

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この世には、100万人に1人(世界中で約6000人)のスーパーエリートが存在しているそうです。このスーパークラスのエリートを調査分析したのが本書です。

その生態、実態を知れば、権力お金名誉を獲得し、維持するというのは、どういうことがわかります。その恐ろしくて、おぞましい数々の事実はとても参考になります。その一部を要約して、紹介させていただきます。



・影響力は人格ではなく、人格の欠陥から生じることもある。たとえば冷酷さ、一つの考えへの偏執狂的なまでの固執強欲といったもの

・富の大部分を支配し、その富を株式という形で保有する人々は、強大な影響力を持つ大企業に、強大な影響力を行使できる。とくに、巨大企業の場合、世界中にいる何百万人もの従業員とその家族、顧客、納入業者に影響を及ぼす

・時間は金や権力では手に入らない。すべてを手に入れた人々が口を揃えて言うのは、時間の束縛に対する不満

・ざっと6000人いるスーパークラスのメンバーの間には、一人一人を結ぶ無数の糸が張りめぐらされている。そのネットワークは、ビジネス上の取引。投資。組織や機関の理事会。出身校。超高級住宅街。空港。会合。レストラン。ホテル

・高額所得者層の増大は、資本所得(株式や土地の売買益など)によるものではなく、上位層の給与所得が大幅に増加したことによる。これはとくに企業トップの報酬に顕著に見られる現象で、1970年代に始まり、1990年代に加速した

・所得が下位60%に属する親のもとに生まれた子供が将来、所得上位5%に入る可能性は2%未満。もはや能力主義社会の体裁を保つのは困難

権力を維持する手段は、軍隊、称号や肩書き、あるいは地位を守り、他者がその地位を獲得できないようにする法律

・NGO、文化団体、宗教団体、政治団体など、特定の権益を守ろうとする多くの組織は、金の力(ロビー活動広告活動)で、世論を形成し、社会を動かそうとしていく

・大富豪たちが政治に引き寄せられるのは、経済上の成功を通じて獲得している以上の大きな力を政治がもたらしてくれるから。政治的要職を獲得するか、政治的決定を左右する能力や政治的な支援基盤があれば、個人は直接権力を握ることができる

・かつての悪徳資本家たちは、州をまたいだ通商に目をつけ、規制当局が手を打つ前に、巨利を貪った。同様に、グローバル化推進派のネットワークは、旧い世界を乗り越えようとして、悪徳資本家のように、驚くほど巨額の富を手にして、民衆の怒りをかっている

・慈善事業への寄付が影響力の行使の一形態であるのは、寄付によって自己の社会的地位を明示することになるから

・民間企業の影響力と政府の影響力の境目が判然としないのは、よく見られる現象。この種のあいまいさは、国防関連、メディア、そして、とくにエネルギー分野に多い

・エネルギー産業のトップに立つ人たちは、直接的な形で数十億人の生活に影響を与えている。彼らの決定が、生活必需品価格を決める重要な要素に作用するから

・民主化を推進するインターネットの人気サイトは、どれもこれも文句なしのスーパークラス(超権力者)が絡んでいる

エンターテインメント界の有名人ネットワークには重層的な構造があり、単なるスター以上のものが備わっている。彼らは政治やその他、現実の世界を動かす力を持っている

・情報化時代のエリートは前時代の起業家とよく似た手段や戦略を用いる。一方、伝統を重んじる宗教界のエリートは、政界や企業に多く見られるエリートに似ている。自分にふさわしい師を見つけ、権力基盤を構築し、野心を表に出さず、次の目標に焦点を定める

スーパークラスになるためには、「男に生まれること」「名門大学に通うこと」「ビジネス界または金融界に入ること」「組織の力を基盤とすること」「金持ちになること」

・国家的エリートはいまも存続している。しかし、たいていの場合、グローバル志向の強いライバルたちの規模、資源、ネットワーク、力に圧倒されている

・歴史は、富裕な権力者と、富裕ではないが権力を脅かす者との駆け引きの物語である



人間は影響力を及ぼしたいと考える動物です。そのため、権力と権威を獲得するために、腕力と知力をかけて、壮絶に戦おうとします。

その頂点に上り詰めた人が、100万人に1人、つまり、日本で約120人ということになります。その人たちの生態を知りたい方は、本書が参考になるのではないでしょうか。


[ 2013/11/05 07:00 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)
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