とは学

「・・・とは」の哲学

『[新装版]土光敏夫・信念の言葉』

[新装版]土光敏夫 信念の言葉[新装版]土光敏夫 信念の言葉
(2013/03/29)
PHP研究所

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メザシの土光さんとして有名な方です。元経団連会長・臨調会長として、日本の行政改革に取り組まれました。

日本再建という重要な使命を遂行することができたのは、土光さんの人柄と熱意の賜物です。土光さんが何を考え、何を話されていたのか気になるところです。その言葉の一部を要約して、紹介させていただきます。



・群がる障害に耐え、隘路を乗り越える過程で、真の人間形成が行われる。艱難汝を玉にす。そして艱難を自らに課し続ける人間のみが、不断の人間成長を遂げる

・「活力知力×(意力体力速力)」。活力は単なる馬力ではない。そのベースは知力。だが活力にとって、知力は必要な条件だが、十分な条件ではない。十分な条件とは、その知力を成果として結実させる行動力。その行動力の重要な要素が、意力・体力・速力

・職場や仕事をグイグイ引っ張っているのは、そばにいると、火花がふりかかり、熱気が伝わってくるような人。周りの人たちに、火をつけ燃え上がらせている。誰にも火種は必ずある。もらい火するより、自分で火をつけて燃えあがらせよう

・価値観というのは、時代とともに変わっていくのが当たり前。それでなければ、歴史は生まれない。ご老体たちが「このごろは価値観が違って困る」とこぼすが、そんなことは当然のこと。価値観がみな一緒になったら、それは独裁国家ということ

・肯定的態度とは、相手の発言を、どこに賛成しようかと考える姿勢。その底には、思いやりの気持ちが流れている。反対に、否定的態度とは、相手の発言を、どこに反対しようかと考える姿勢。その裏には、自己防衛自己顕示といった気持ちが潜んでいる

・現在は「変化の時代」。第一に、変化の断層性がある。現在の変化は過去の変化から質的に飛躍している。第二に、変化の波及性がある。一つの変化がその領域内で治まらない。第三に、変化の加速性がある。人はモノサシとして時間を無視できない

・根性とは、「仕事への欲の強度と持続力」のこと

・人ははっきり二つのタイプ、「自分の足で歩ける人」と「他人の助けを借りないと歩けない人」に分かれる。これは、人生へ立ち向かう態度の問題。人生へ厳しく立ち向かったか、甘えがなかったかによって差が現れる。老年は若年の延長ではない。老年は若年の裏返し

・賃金は不満を減らすことはできても、満足を増やすことはできない。満足を増やすことのできるのは仕事そのもの

・真実を敬語で覆うことをやめること。率直さを敬語で失うことをやめること。中央への、上司への敬語過剰は排すること

・一回限りの成功は。まだ本物の成功とは言えない。第一の成功が呼び水となって、第二、第三の成功を生み出してこそ、「成功は成功の母」となる

・変化の時代の経営は「時間」の要素が大きくものをいう。スピードこそ生命。経営をスピーディにするには、何をおいても、幹部自らがスピーディになること。具体的には、決定をスピーディになすことである

・本来の情報は天然色なのだが、幹部の持つ情報は単色情報になりがち。そんな薄まった情報に基づいて判断したら大変。単色情報を天然色情報に戻すためには、自らの足で現場を歩き、自らの目で現場を見て、現場の空気を味わい、働く人々の感覚に直に触れること

・部下所有意識を部下借用意識に切り替えること。部下は会社からの借りものにすぎない

・コストダウンにはタネ切れはない。目のつけどころとやり方次第

・われわれは習性として、「原因の探求」はいい加減にして、すぐ「対策」に走る。原因を掘り下げれば、すぐれた対策が生まれる。原因の探求とは、「原因の原因」を探り、「原因の原因の原因」を求めること。この面倒くさい作業に敢然と挑戦しなくてはいけない

・死せる規程、守られざる規程は、ルール軽視の風潮を生む。規程が初めからない場合より悪質である。多過ぎる規程規則の類を整理して少なくするのが先決

権威が先行し、権力がそれに従えば、組織は生き生きと動き、組織は強くなる

・少数精鋭という言葉の意味の一つは「精鋭を少数使う」ということ。もう一つは「少数にすれば皆が精鋭になりうる」ということ。後者の意味を重視したい



偉くなっても、メザシを食べ続け、驚くほど質素な生活をされていた土光さんだからこそ、三公社(国鉄、電電公社、専売公社)民営化を実行することができたのだと思います。

亡くなられて25年経ちますが、その筋金入りの信念の言葉は、今も健在ではないでしょうか。


[ 2013/11/04 07:00 ] 育成の本 | TB(0) | CM(0)
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