とは学

「・・・とは」の哲学

『二宮尊徳一日一言』寺田一清

二宮尊徳一日一言二宮尊徳一日一言
(2007/08/10)
寺田 一清

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二宮尊徳の本を紹介するのは、「二宮尊徳90の名言」「二宮翁夜話」などに次ぎ、8冊目となります。

本書は、二宮尊徳の言葉が、366日分にコンパクトに編集されている本です。この中から、気に入った箇所を、要約して紹介させていただきます。



・人道で大事なことは、私欲に克つこと。私欲といえば、田畑に生える雑草のごとく、これを絶えず除去することが日々の勤めとして肝要

・立場立場によって、考え方感じ方が異なるものであるから、長たる者は大局観全体観を持つこと

・国家衰弊のもとは二つある。富者の費貧者の費、である。富者の費は奢侈、貧者の費は怠惰である

・我が道は勤倹譲の三つにある。勤とは、衣食住になる物品を勤めて産出すること。倹とは、産み出したる物品を費やさないこと。譲とは、この三つを他に及ぼすこと

・書を読んで自分で行わない者は、鍬を買って耕さないようなもの。耕さなければ、何のために鍬を買う必要があろうか。行わなければ、何のために書を読む必要があろうか

行って教え、学んで行う。今の教える者は、言って教え、書いて教える。故に効果がない

・天下の政治も、神儒仏の宗教も、実は、衣食住の三つのことに集約される。庶民が飢えないこと、凍えないことが王道である

遠くの先を考える者は富み、近くだけを考える者は貧しくなる。遠くの先を考える者は、百年先のために松や杉の苗を植える。また、春植えて、秋実るものを植える。だから、富裕になる

・樹木を植え替えするときと同じように、生活に変動があるときは、暮らし方を大いに縮小すべきである

神道は興国の道である。儒教は治国の道である。仏法は治心の教えである

・心の内に関を置き、自分の心で、自分の心を吟味する。そして、通すべきことを通し、通してはいけないことを通してはいけない

・死ぬということを、前に決定していれば、生きている日々が利益となる。それが私の悟りである。生まれ出たからには、死ぬことをを忘れてはいけない

・鋼鉄は、焼き、冷やし、打ち、たたき、焼き、冷やし、打ち、たたいた後、はじめて折れ曲がらないものになる。人もまた同じである

・借金があることを隠すと、ますます借金が増えてくる。借金は、神棚に飾って、返済できるように念じるべきである

・「日々に積る心のちりあくた 洗いながして我を助けよ」

・「富貴貧賤は、ただ人々の一心にあり」という一語こそ、まさに痛切な戒めである

・身分が高く裕福な人が、人をすすんで助けなかったら、身分が低い、貧しい人は、どうして人を助けようという思いを持てるだろうか

・「春植えて秋のみのりを願ふ身は いく世経るとも安き楽しさ」

富者と貧者の差は、根本的にわずかな心構えの違いによる。貧者は昨日のために今日を働き、昨年のために今年を働く。ゆえに、一生苦しんでいる。富者は明日のために今日働き、来年のために今年を働く。心も安楽になり、すべて成就する

・荒地の開発は大切なことだが、さらに大切なことは、心田の開発である

・いかに才知があり、弁舌があっても、至誠と実行がなければ、ことは運ばないし、成立しない

・ご飯とみそ汁、それに木綿の着物、この三つの原点を守り抜く決心覚悟が何より大事。この原点を忘れて、贅沢な暮しをすると、身を損ねることになる



二宮尊徳の教えの根本は「勤倹譲」です。つまり、「勤勉に働き、質素倹約して暮らし、貯まったお金を有効に投資し、それで儲けたお金を、世のため人のために使いなさい」ということです。

「勤倹」までできても、最後の「譲」ができないのが人間です。日本のデフレが続いているのは、まさに、この「譲」が原因かもしれません。地に足ついた二宮尊徳の教えは、現代にも、適用できるところが多いのではないでしょうか。


[ 2013/10/18 07:00 ] 二宮尊徳・本 | TB(0) | CM(0)
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