とは学

「・・・とは」の哲学

『犯罪者はどこに目をつけているか』清水賢二、清永奈穂

犯罪者はどこに目をつけているか (新潮新書)
犯罪者はどこに目をつけているか (新潮新書)

(2012/09/14)
清永 賢二、清永 奈穂 他

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本書は、元泥棒によって書かれたものをまとめた書です。盗みやすい家(盗まれやすい家)とは、どんな家かを知ることができ、どんな防犯対策の本よりも役に立ちます。

犯罪者自身の記述の中に、なるほど、そうだったのかと思える箇所がたくさんありました。その中から一部を要約して紹介させていただきます。



・「やりやすいか、いい獲物か、上手く逃げられるか」(強盗の竹村弘)

・「賊にも三分の利というやつで、目的を得るために危険を犯し、全神経と労力を駆使したにもかかわらず、無駄骨折って終わった賊の心は反抗的となる」(忍びの弥三郎)

・「人間がかぶりつく、というのはもの凄い力。動けなくなった。痛いなんてものじゃなく、思わずイターッって叫んだ。許して下さい、と言って離させた」(猿の義ちゃん)

・「人の口には戸は立てられぬの言葉もあるように、極秘としている事柄ほど人から人へと漏れる。金庫や高額品の在り場、施錠箇所、防犯の設置不設置、有人無人といった秘密は完全にもらさないことに重点を置くべき」(忍びの弥三郎)

・「昔、爺さんと婆さんの二人暮らしの家に、コツコツ貯めた現金があるのを知って狙った。家の周りは格子があり、厳重だったので、家の横の木に登り、屋根に飛び移って、瓦をはずし、押入れの板を足で壊し、金庫をドライバーで壊し、大金を奪った」(猿の義ちゃん)

・「不幸にして、泥棒に侵入されても、泥棒自身の逃げ場がなくなったとき、大声を出してはいけない。泥棒が居直る恐れがあるので、見て見ぬふりをすること」(忍びの弥三郎)

・「堅牢な建物でも、現金があると感知したら、侵入する手段と方法を練り上げ、外から見られる率が最も少ない場所を見出す。どんな家にも必ず欠点の場所がある」(忍びの弥三郎)

・「空き巣を働く人間は、その犯行時の服装は紳士的で、その言葉や語調も真面目な人間としての表面を作り、一般善良な市民と変わらない。その格好で、狙う家屋の周囲を必ず一、二度往復し、住人の在不在、在宅人数や老若を判断する」(忍びの弥三郎)

・「賊は発覚した場合を考えて、近隣の家並みを把握する。突発時に備えて、弁解用語も備えており、落ち着いた動作で、相手に変化を覚られない細やかな芸を持つ」(忍びの弥三郎)

・「家の周囲1m内に、脚立、酒の空箱、自転車、車、街灯、電柱、植木、ブロック塀などが接近してある場合、泥棒は、家屋やベランダに飛びついて侵入する」(忍びの弥三郎)

・「いざとなれば、体当たり一発で突き破れる壁の家を狙う」(強盗の竹村弘)。プロの侵入盗は、古い家を狙い目と考え、新しい家を避ける傾向がある。古い家を狙う理由として、侵入盗23人中21人までが、「逃げやすいから」と答えた

・「家屋で最も侵入されやすい便所、風呂場、応接室、裏勝手口の窓や扉を覆ってしまうほどの樹木、障壁は低くすること。改善できない場合は、その各窓の施錠を三重ロックにして、家の中が見えないように、濃色のカーテンを引き閉めておくこと」(忍びの弥三郎)

・「泥棒は家の周囲を回り、一階に錠がかけてある場合、二階を狙う。その時、足場になるものを探す。そして、雨樋、クーラーの配管、水道のパイプなど手足を掛けられるものがあれば、簡単に侵入できる」(猿の義ちゃん)

・「玄関に発光ライトと防犯カメラが付いていたら、厄介だから避ける」(猿の義ちゃん)

・「一般家庭のシャッターは、簡単に開ける方法があるし、一階にシャッターを落としていても、二階までシャッターを落とすところは少ない。そこで二階から侵入を図る。シャッターは強い味方というより、裏切り者になる」(忍びの弥三郎)

・「狙った家の隣人から『どちらさんですか』と声をかけられるほど、嫌なことはない。だから、一人住まいのアパートほどやりやすいものはない」(忍びの弥三郎)

・「『防犯多発地区』『怪しいと思ったら110番』などのポスターが剥がれてかけていたり、汚れていたり、貼りっぱなしだったら、そこはそれだけやりやすいところ」(猿の義ちゃん)

・「カメラはどこに付いているか、すぐ分かる。それをよければ問題はない。しかし、逃げる時は熱くなって用心を欠き、知らぬ間に写されてしまう。でも、『スーパープロ』は、カメラが付いていても、狙ったらやる」(猿の義ちゃん)

・「犯罪というのは、隙間産業。その隙とは、やられるヤツの油断であり死角。自分たちはそこを突く」(猿の義ちゃん)



「強盗の竹村弘」「忍びの弥三郎」「猿の義ちゃん」といった本物の泥棒が登場するので、興味深く読むことができました。

泥棒に遭わないようにするために何が必要かの予防策を、泥棒目線で知っておくことは、重要なことではないでしょうか。


[ 2013/09/10 07:00 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)
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