とは学

「・・・とは」の哲学

『ビジネス教養としての心理学入門』榎本博明

ビジネス教養としての心理学入門ビジネス教養としての心理学入門
(2011/04/16)
榎本 博明

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ビジネスの場で自分を高められるものを厳選して、コンパクトにまとめた心理学書です。やる気を起こす心理学が主に書かれています。

本書には、心理の法則性も明示されています。それらの中から、興味深く思われたところを、一部要約して、紹介させていただきます。



・結果をあまり気にせず、プロセスを充実させ、プロセスに生きる。そうした姿勢が仕事を楽しいものにしてくれ、ときに成果をもたらしてくれる

・「できごとの世界」はコントロールできないが、「意味の世界」は十分にコントロールできる。「できごとの世界」は同じでも、その受け止め方によって、「意味の世界」は180度違ったものになっていく。「意味の世界」をよい方向にもっていくように心がけること

・ヒットは1本ずつ積み上げていける。打ち損なったからといって、ヒット数が減ることはない。ゆえに、ヒット数にこだわれば、失敗を怖れずにチャレンジを続けられる。イチロー選手が、ヒット数にこだわり、打率は嫌いだというのは、まさに加点法の発想

・やる気を維持できるタイプは、目標設定時は高めの要求水準を掲げ、結果評価時には現実的なところまで要求水準を下げる。このように要求水準を使い分ける

・レビンソンは人生の折り返し地点に「人生半ばの過渡期」を設定している。多くの人は、人生の折り返し地点(40代~50代)で、自分の人生を問い直すことになる。この時期の適切な方向転換が、自分らしい人生をつくる鍵となる

・自分がよくわからない状態を「アイデンティティ拡散」という。アイデンティティ拡散に多くの人が陥っているのは、自由度が高くなったから

・アイデンティティ拡散の人には、「時間的展望の拡散」(好転の希望が持てなくなる)、「同一性意識の過剰」(他人の目を意識する)、「勤勉さの拡散」(他の活動に没頭し、本来やるべきことから逃げる)、「親密さの回避」(親密さを拒否してひきこもる)の兆候が見られる

・人からほめられたことを思い出し、うまくいった経験を振り返ることで、自分の強みが見えてくる

・「並以下の能力を向上させるために無駄な時間を使ってはならない。強みに集中して取り組むべきである。無能を並みの水準にするには、一流を超一流にするよりもはるかに多くのエネルギーを必要とする」(ドラッカー)

・自己評価には「1.他人からの評価的コメントや態度」「2.他人との比較」「3.理想自己との比較」の三つの基準がある。成果を上げ続けるには、理想自己を基準とした自己評価システムを確立しておくこと

・キャリア形成に必要な力とは、「1.未知への挑戦力」「2.構想力」「3.自分の未来への信頼力」「4.達成動機を目覚めさせる力」「5.自分の過去の受容力」「6.ネットワーク力」。6つの力を身につければ、ビジネス能力が格段にアップする

人に与える印象をコントロールすることで、コミュニケーション力は格段にアップする。そのためには、自分の服装やアクセサリー、化粧や髪型、しゃべり方、しぐさや姿勢などに、どんなクセがるかを、身近な人に聞いて、知っておくことが大切

・マズローは、自己実現している人の特徴として「現実的」「受容力」「自発性」「集中力」「超越性」「自律性」「鑑賞力」「神秘的」「共同感情」「親密さ」「民主的」「倫理感覚」「ユーモアのセンス」「創造性」「服従への抵抗」をあげている

・自己実現に向けて成長のプロセスを歩んでいる、成長欲求に生きる人は、仕事や人生に飽きることがない

・社会に必要とされている実感がないと、自分の人生に意味を見出すのは難しい。誰かの役に立つことが、一番直接的に意味を感じることのできる手段である

・理想自己とは、「なりたい自己」。予想自己とは、「なるだろう自己」。理想自己をはっきり意識することで、未来の自己は、予想自己水準から理想自己水準へと多少なりとも引っ張られていく

・私たちは時間的存在である。未来に向かう矢印を上向きにすることで、積極的に日々の仕事が取り組むことができるようになる。時間軸上に理想自己を並べて、上向きの軌道を敷いていくことが大切



本書の要点を簡単にまとめれば、「成長する自分に目を向ける」「加点法で動く」「自分の強みを生かす」「印象を大切にする」「自己の中心的欲求をはっきりつかむ」「誰かの役に立とうとする」「なりたい自己をイメージする」ということになります。

つまり、自分をチェックし、方向性を正すことです。そういう意味で、本書は役に立つのではないでしょうか。


[ 2013/07/03 07:00 ] 出世の本 | TB(0) | CM(0)
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