とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『老荘に学ぶリラックス投資術』岡本和久

老荘に学ぶリラックス投資術 (現代の錬金術師シリーズ)老荘に学ぶリラックス投資術 (現代の錬金術師シリーズ)
(2009/08/05)
岡本和久

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本の帯の部分に、「急がない」「欲張らない」「考えすぎない」とあります。長期投資を心がけている身として、心惹かれるものがあり、読んでみました。

投資と老荘思想を結びつけることに少々の違和感もありましたが、読んでみたら、類似点を多く感じらました。それらの類似点の一部を、要約して紹介させていただきます。



・日本では「お金持ち」のイメージがあまり良くない。しかし、おカネは感謝のしるしだから、本当のお金持ちは、人から受けた感謝がたくさん貯まった人ということになる

・良い投資は、「時間」を味方につけている。種をまいて、収穫を待つようなもの。「早く芽を出せ」と水をやりすぎ、土を掘り返してはいけない。「まいた種は必ず芽を出す」の信念を持ち続けて忍耐することが大切。長期投資の高いリターンは、忍耐に対するご褒美

・本当に大切なのは、長期にわたるマーケットの動き。そのマーケットを動かす潮流

・「この世に永遠のものは存在しない。変化し続けるという事実を除いては」(ギリシアの哲学者ヘラクレイトス)。この世の本質は変化し続けることにある。それのみが永遠の真実

・「最大多数の人にとって、最も都合の悪いことが起こる」これが株式市場の真実。みんなが上昇を期待しているときには下落し、下がるだろうと期待しているときに上昇する。多くの人が株を所有しているときに、それ以上買う人がいなくなるのは当然の流れ

・株価は常に中立。「上がった、下がった」と周囲に自慢するのは、風向計を見つつ、「東風だ、西風だ」と喜ぶ小学生と同じ

・買いが積み上がるほど、売りの圧力になる。残念ながら、他者と考えが同じであればあるほど、株価という影は、逆の姿を見せていく

・精通した者は、「人気銘柄に飛びつかない」「守り中心にする」「欲張らない」「間違えたときは直ちに行動を修正する」「ポートフォリオをシンプルにする」「長期的視点でマーケット全体に投資する」「濁った水もじっと静かにしていれば澄んでくる」と体得している

・成功するためには、人からは阿呆に見えたり、たわけに見える行動が必要。浮かれている集団から距離を置き、落ち着いた心で投資を続ければいい

・分散投資と長期投資を低コストで実現する「分・長・低」が、成功するための銘柄選び

・公開された情報には、ほとんど価値がないことを知っておくべき

・「健康のため、株価の見すぎには注意する」。株価を一生懸命見ていても上がらない

・そもそもマーケットとは、分らないもの。その前提を踏まえ、スタートする。つまり、知の限界を知ることが、そもそもの基礎

・時間を味方につけるのが長期投資、マーケットを味方につけるのがインデックス運用。長期投資と分散投資は、リラックス投資の武器

・自分の思うように、市場を動かすことはできない。でも、リスクはコントロールできる

・長期投資では、勝たなくてもよい。それより重要なのは、負けないこと

・「俺が俺がの(我)を捨てて、お陰お陰の(下)で生きる」

・「おカネ持ち」になることではなく「しあわせ持ち」になること。知足は、しあわせ人生のために不可欠

・われわれの心の中では、落ち着きのないサルが「キャッキャッ」と騒いでいる。心を沈めてサルを落ち着かせることが必要

・投資の達人は、理論や技術、知識を身につけても、それにしがみつかず、とらわれのない心(無我・無心・無為)の境地で、マーケットと対峙する

・われわれは「世の中のためになること」をするために生きている。それを円滑にするためにおカネが存在する。そして、自分の余裕を人のために用立ててあげるのが投資。それは時間との付き合いでもある

・「1.適切な比率で資産の配分を決める」「2.それぞれの資産ごとにインデックス投信を選ぶ」「3.時々チェックしながら長い間、待つ」。ただ、この三点を行っていればいい



投資の世界とは、切ったはったの厳しい感じがするのですが、本書に出てくる文章は、常にゆる~い感じがします。

投資の本というよりも、幸せに生きるための指南書といった感じです。長期投資を目指す人にとって、最適の書ではないでしょうか。


[ 2013/02/12 07:01 ] 投資の本 | TB(0) | CM(0)
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