とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『サラリーマンが“やってはいけない”90のリスト』福田秀人

サラリーマンが“やってはいけない”90のリストサラリーマンが“やってはいけない”90のリスト
(2012/02/01)
福田秀人

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福田秀人さんの本を紹介するのは、「見切る!強いリーダーの決断力」「成果主義時代の出世術」「ランチェスター思考」「ランチェスター思考Ⅱ」に次ぎ、5冊目になります。

著者は、サラリーマン(=会社の命令に従うビジネスパーソン)という立場で、どう出世していくかの見解を強く有しておられます。

日本の会社員は、ほとんどがサラリーマンです。ビジネスパーソンなど、ほとんどいないという現実を踏まえた上での、やってはいけないことが、本書に満載されています。それらの一部を紹介させていただきます。



・若いときにトップを走った人間は、いつの間にか会社からいなくなり、消息も途絶える。

・オネスト・ミステイク(誠実な失敗)を、間抜けな失敗同様に非難し、罰する会社では、社員は萎縮して、前向きの仕事や難しいトラブル対応などしなくなる

・サラリーマンは自分で仕事を決めることができないのに、経営者並みの権限を持たないとできないことをビジネスパーソンとして「やれ」と説くマネジメント論が目立つ。同様に、モチベーション論やリーダーシップ論にも要注意

・マネジメントは、権限を使って、指示命令で、部下を動かす活動。リーダーシップは、権限と関係なく、納得や尊敬などで人を動かす力。命令なしで、部下を効果的に動かすことは、ふつうの人間には無理である

・模範的な命令とは、「この仕事を君に任せる」「責任は私がとるから、君がいいと思う方法で存分にやってくれ」

・目標や課題の「選択と集中」ではなく、「見切って集中」できる決断力が大事

・「社員の暗黙知を摺り合わせれば、比類なきイノベーションが生まれる」が本当なら、はるか昔から暗黙知の摺り合わせに励んできた日本の会社は、比類なきイノベーションだらけとなっている

情報隠しを続ければ、仕事がブラックボックス化し、「彼がいなければ仕事が回らない」となって、解雇されず、評価を高め、権力を強化できる

・官僚制は、支配者のための従順な支配装置であるに止まらず、職務上の機密を武器として公開性を排斥することにより、専門知識を確保し、議会や権力者ですら無力なものとせしめる

・大事なことは、印象やプレゼンに騙されやすい人間にならないこと

・上級指揮官は、直属の指揮官だけでなく、その下の指揮官のところへ出向き、状況を自分の目と耳で確かめよ(ツーライン・アヘッドの原則

・部下がトラブルを起こせば、ただちに被害者にも会って、言い分を誠実に聞き、厳正な対応をし、共犯者にならないようにしなければならない

・現場リーダーは、寄生部下につぶされる前に、寄生部下を駆除すること。寄生社員とは「自分にとって良いか悪いか」を基準にして判断し行動する社員。貢献社員とは、「会社にとって良いか悪いか」を基準にして判断し行動する社員

・「頑張っているのに、うまくいかない」とか、「頑張っていることが理解してもらえない」などと、努力をアピールして愚痴をこぼせば信頼は一瞬でなくなる

・「パーフェクトを追求すべき仕事」と「ベターを追求すべき仕事」を峻別し、後者には完全主義にとらわれないように取り組む。日常の定型化作業以外は、すべてベターの追求あるのみとの姿勢で取り組み、部下にもそれを指導教育する

・主流派は、見識に優れた人が多く、意に反することを言って喧嘩になっても、正論である限り納得してくれ、わだかまりも残らない。一方、反主流派は優れた人が少なく、反論すれば、根に持ち、足元をすくわれる。主流派と喧嘩しても、反主流派と喧嘩しないこと

・官僚制が、皆から嫌われているのに、どの組織でも用いられているのは、大量の業務を正確かつ効率的にこなせる理由だけでない。それは、圧倒的多数の人が要求する理念を実現する唯一の制度だから。つまり、それは「公平」だから

・論理的な思考をする人ほど、予想もしていなかった異変が起きると、あわてふためく



本書には、サラリーマンの処世術が、いっぱい記されています。これらは、一般論ではなく、日本の現状に即した形の実践的処世術が明示されているように思います。

本書で、サラリーマンがやってはいけないことだけでなく、やったらいいことも学べるのではないでしょうか。


[ 2013/01/09 07:01 ] 福田秀人・本 | TB(0) | CM(0)
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