とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『男の品格-二宮金次郎名言集』清水將大

男の品格―二宮金次郎名言集 (コスミック新書)男の品格―二宮金次郎名言集 (コスミック新書)
(2007/06)
清水 將大

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二宮金次郎(二宮尊徳)の本を、このブログにとり上げるのは、「二宮尊徳90の名言」「二宮翁夜話」「二宮金次郎正伝」に続き、4冊目です。

二宮金次郎には、膨大な資料が残されており、まだまだ、勉強になることがたくさんあります。本書において、新たに、勉強になった箇所がありました。その一部を紹介させていただきます。



・二宮金次郎は、「勤労」「分度」「推譲」「至誠」「積小為大」「心田開発」「一円融合」「仕法」「報徳」の哲学を確立した。二宮金次郎は単なる勤勉の人ではない。真の民主主義的な思想を伝えた人である。これらの富と幸福につながる哲学は、現在でも十分に通用する

・「自分が早起きして他人を起こすか、あるいは他人に起こされるか、その差は、例外なく及んでくる。富を得るのもこのとおり、貧に陥るのもこのとおり」

・「いま、富める者は、その前から徳を積んだ者。子孫が繁盛するためにも、今日よりの精進が何よりも大切」

・「蓮の花を愛して泥をいやがり、大根を好んで下肥をいやがる。こういう人を半人前という」

・「人たるものは、知恵はなくとも、力は弱くとも、今年のものを来年に譲り子に譲り他人に譲るという道をよくよく心得て、実行すれば、必ず成功する」

・「道も譲らねばならぬ、言葉も譲らねばならぬ、功績も譲らねばならぬ」

・「報徳」の善の理念とは、「貸して喜び、借りて喜ぶ、売って喜び、買って喜ぶ」こと

・金次郎は、世を渡る道が「勤倹譲」の三つにあるとした。「勤」とは、衣食住になるべき物品をまず勤労より生み出すこと。「倹」とは、産出した物品をむやみに費やさないこと。「譲」とは、衣食住の三つを他に及ぼすこと

・金次郎は農民たちの話し合いを「芋こじ」と名づけ、「村長を村民の投票で決めた」「手本となる農民を投票で決め、利息なしでお金を貸した」「地域のことをみんなで話し合った」

・二宮尊徳は、貧困層を救う行動を起こし、貧富和合をしていく初めに、人の生きる道を示し、自ら実践して農民の自立を促し、貧困と飢餓から救った。二宮尊徳の生涯は、釈迦やキリストを思わせるものがあり、世界に誇ってよい品格ある思想家である

・「今年の衣食は昨年の産業にあり、来年の衣食は今年の艱難にあり、年々歳々報徳を忘れるべからず」

・「種とみるまに草と変じ、草とみるまに花は開き、花とみるまに実となり、実はみるまに種となる。これを仏教では不止不転の理といい、儒教では循環の利という。万物は、すべてこの道理からはずれることはない」

・大生命、大父母である天地自然とその恩恵を、金次郎は「元の父母」と呼び、それに恩を感じ報いる心があれば、日々善行を考えて徳を積むようになる。その結果が、お金と幸福を得ることになると述べている

・実践派の思想家だった二宮金次郎は、世を離れ、欲を捨てた、口だけの仏教の僧や儒学者に対して、好意をもっておらず、「水を離れた水車で、ちっとも回らない」と喩えている

・「文字だけを研究して学問だと思ったらまちがいだ。文字は道を教える機械であって、道そのものではない。道は書物にあるのではなく、行いにある

・「本来、外の色あいから自分の色が知れる。一切万々、自分の善し悪しは他人が見ているもので、自分は案外、知らないもの」

・金次郎は、指導者への忠告として、上の者こそ自己の分限を守り、慎んだ生活態度をとり、余財を譲する「推譲」をして、「至誠」をもって、事にあたるべきとしている

・「いま貴賎があり貧富があるときに、身分の高い者富んだ者が人を救うことを好まなければ、身分の低い者、貧しい者はどうして人を救う気持ちになれようか。世間が互いに救い合わなければ、どうしてお互いの生活が遂げられようか」

・「人が寒さに苦しむのは、全身の温かさを散らしてしまうからで、着物を重ねて体を覆えば、すぐに温かくなる。これは着物が温かいのではなく、温かさを散らさないからだ。分度が立ちさえすれば、分内の財が散らないから、つぶれた家も立て直すことができる」



二宮金次郎と言えば、薪を背負って本を読む姿を想像しがちです。しかし、彼が遺した言葉は、教育者、宗教家、思想家といったものです。

そのレベルは、今の日本だけでなく、世界にも通用する普遍的なものです。今こそ、二宮金次郎を見直す時のように感じます。
[ 2012/06/22 07:01 ] 二宮尊徳・本 | TB(-) | CM(0)
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