とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『凡事徹底』鍵山秀三郎

凡事徹底 (活学叢書)凡事徹底 (活学叢書)
(1994/11/10)
鍵山 秀三郎

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著者は、カー用品チェーン店「イエローハット」の創業者であり、NPO法人「日本を美しくする会」の相談役です。現在は、掃除をテーマにした活動で、全国を飛び回っておられます。

本書は、今から18年前に刊行され、版を重ねている書です。著者が、大会社を経営して、悟られてきたことが凝縮して詰まっています。それらの中から、共感した箇所を一部ですが、ご紹介させていただきます。



・「不動の商魂、それは凡に徹することである。これさえ身につければ、お金は向こうからやってくる。これは商の常道であり、不変の哲理である」(坂村真民)

・「天下に名をなす人は、皆この凡から出、凡に徹しきっている。凡事徹底、この四字こそ、商人道の根幹であり、運をつかむこつである」(坂村真民)

・「人生は瑣事(さじ)に苦しみ、瑣事を楽しまなければならない」(芥川龍之介)

簡単なこと、単純なこと、単調なことをおろそかにしない。それを極めていく

・成果をあげられない人は、成果をあげる人よも一生懸命、長い時間休まないで働いていることの方が多いが、やることなすことに無駄が多く、やってもやってもエネルギーが無駄に流れてしまって成果につながらない

・わずかな差だとついバカにしてしまうが、微差僅差の積み重ねが大差となる

・絶えず人を喜ばす気持ちで物事をやる、人生を送る、毎日を送る。これを続けて一年たてば、本当に人が変わるぐらい、気づく人間に変わってしまう

・人間は打算があったら、どんなことでも続かない。十年も二十年も続かない。それから、打算があってやっていることは卑しく見える。全部見えてしまう

・「良樹細根」。根が広く深く張っていれば、必ずいい木になるという意味だが、当然、根のほうが先で、上のほうは後。根が張れば、自然に上はどんどんよくなっていく

・合理化というのは、自分にとって不都合なことを人に押しつけること。しかし、これは大変怖い。自分にとって不都合なことは、他人にとっても不都合。他人の不都合に対する思いやりに欠けた行為は、合理化になったと思った以上の不合理になって返ってくる

・会社がお客の事情も考えずに、ただ売れ売れ、売上さえ上げればいい社員だという評価をすると、無理な売り方をして、心をすさませていく。すさんだ心の集団、会社ほど悲惨なものはない

・人間の喜びで最たるものは、人に頼りにされ、人にあてにされること。これが喜びの中で何よりも大きい。どれだけの財産を持つよりもこの喜びが一番大きい

・縁をよくしていくためには、よく気づく人間になることが一番大事。気づかない人は、自分でも思いもよらないところで人を傷つけ、あるいは人から嫌がられたり、敬遠されたりすることになる

悪くなった会社で、掃除が行き届いて、整理整頓ができているという会社は一つもない

・掃除をしていて、人をだましてやろうとか、人を陥れてやろうという考えは微塵も出てこない

やるときは徹底してやると、次からはどんどん効率、能率が高まっていく。能率、効率が高まらないやり方は駄目。さらに、この幅を広げていくことが人間の人格を深め、高めていくことと比例する

・人間は、義務でやらなくてもいいことを、どれだけやれるかが、人格に比例する

・「小さく生きて大きく遺す」とは、自分の生活はこじんまり小さく、やる事業はなるべく大きくするということ

・お客にも卑屈にならない代わりに、仕入れ先にも尊大な態度はとらない。どっちも同じ態度。そして、お客といっても、傲慢で横暴な人とは、取引はやめてしまう

・「人間が遺すべき遺産はなにか。金やものなど財産を残すことも意義がある。しかし、それは何人にもできることではない。何人にもできて、お金やものより価値のあることは、勇気ある高尚な生涯だ」(内村鑑三)



人間は、当たり前のことや、ありきたりのことは、面白くないので、それを避けようとします。そして、新しいことや楽しいことを優先してしまいがちです。

凡事徹底」とは、面白くないこと、楽しくないことを、喜んですることです。これは、ある意味において、人生修行です。

この修行が、成功につながることを、「凡事徹底」という言葉を使い、教えてくれる親切な書ではないでしょうか。
[ 2012/06/13 07:02 ] 鍵山秀三郎・本 | TB(-) | CM(0)
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