とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『タイムマシン心理療法―未来・解決志向のブリーフセラピー』黒沢幸子

タイムマシン心理療法―未来・解決志向のブリーフセラピータイムマシン心理療法―未来・解決志向のブリーフセラピー
(2008/06)
黒沢 幸子

商品詳細を見る

タイトルに、少しいかがわしさを感じたのですが、読んでみると、「明るい未来、成功した未来をイメージする」「未来の自分が、現在の自分をチェックする」立派なカウンセリング手法であることがわかり、その疑念が払拭されました。

過去から見て、「成長したのかどうか」は、日記やブログを読み返すことによって、チェックできます(過去の自分が恥ずかしく思えたときが成長の証し)。

未来(ゴール)から見て、「成長しようとしているのかどうか」は、この「タイムマシン」心理療法に乗ることによって、チェックできそうです。

過去と未来の両面から、自分の人生をチェックできたら、大きな力になります。本書には、人生をチェックするための重要な事柄がたくさん記載されています。「本の一部」ですが、紹介させていただきます。



・エンデの「モモ」には、「想った未来は、かなりの可能性で実現する」との記述がある。つまり、自分の未来が自分を導くということ。未来を想うこと、想起することが大事

・心を未来に飛ばし、ある日に意識を集中させて、そこでの光景を思い浮かべる。VTRを見ているように、スクリーンにありありと映し出される未来の光景を眺める。自身の映像を撮り、体感すること

・クライエントが現在までの話を一段落したとき、未来の方向に話を切り替えていく絶好のタイミング

・「タイムマシンに乗って、未来のあなたが、今のあなたを見に来たとしたら、どんな言葉をかけるか?」をクライエントに尋ねる

・過去の自分は、今の自分を縛り、不自由にしがちであるが、未来の自分は、今の自分を解放し、自由にしてくれる

・自分の考えを発酵させる大事な時間に「安全にほっておかれる」ことで、自分の将来の決断ができるようになる

・エリクソンは、「無意識的空想は、願望以上のものではないが、機会が来れば、現実的意図となる」と考えた

・自分自身の未来の光景を、ありありとリアルに見る体験が、治療的にも、成長促進的にも、大きな意義がある

・時空間をも自在に飛び越える「タイムマシン」によって、催眠を用いなくても、分離・解脱した状態を、創り出すことができる

・10年後、20年後、どんな新しい別の人になっているか、未来のある日の自分を見に行ってみること

・「もし仮に~なら、どうなっているか?」は、カウンセラーの十八番。未来のよりよい自分を描くのに、重宝する質問

・「タイムマシンに乗ったとしたら、何年後を見に行きたいか?」。未来を描いている人は、この質問に答えることができる

・もし仮に、自分の思いどおりになる「もう一人の自分」が存在するとしたら、どんなキャラクターで、どんなふうに活躍するのか?その分身が活躍しているところを見に行ってみる

タイムマシン・クエスチョンは、「成功した(解決した)未来の自分を見る・体感する」技法。過去のことや問題になっていることを、一度ご破算にして、不問のまま、未来の解決イメージへとダイレクトにジャンプする

・「~ねばならない」という「必要・義務(第一水準)」や「~したい」という「願望(第二水準)」の未来時間イメージの水準に留まっているうちは、解決に向けた変化は生じにくい。「必然的未来時間(第三水準)」のイメージを描くこと

・「未来の映像」「近未来の体感」「未来からの使者」「未来から来た分身」「成就の現実感」「問題の外在化」は、未来を創出してくれる



本書は、カウンセリングの治療例をもとに、記述されています。実際に、クライエントが、この「タイムマシン心理療法」によって、どう変化していったかも書かれています。

過去も大事ですが、未来はより大事です。その、より大事な未来から現在をチェックすることは、とても重要なことのように思いました。

その手法を知るだけでも、未来が少し開けてくるのではないでしょうか。


[ 2012/05/23 07:03 ] 人生の本 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL