とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『勝てば官軍―成功の法則』藤田田

勝てば官軍―成功の法則勝てば官軍―成功の法則
(1996/10)
藤田 田

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日本マクドナルドの創業者であった藤田田さんの著書を紹介するのは、「ユダヤの商法」に次ぎ、2冊目です。

藤田田氏の考え方に共鳴し、教えを乞うた人物には、ソフトバンクの孫正義氏やユニクロの柳井正氏など、現代の億万長者たちがいます。この事実だけでも、藤田田氏の考え方が、成功をつかむために役立つことを示しているのではないでしょうか。

本書は、藤田田氏が70歳のときに書かれたものです。集大成としての語録が、たくさん掲載されています。その中から、一部ですが、紹介させていただきます。



・成功の基盤には、「宇宙はすべて78対22に分割されている」という大原則が厳としてある

・流行には、金持ちの間から流行り出して大衆に拡がっていくものと、大衆の中から起こってくるものとがある。この二つの流行を比べると、金持ちの間から起こってくる流行のほうが、圧倒的に息が長い

・口に入れられた商品は、刻々と消費され、何時間か後には、次の商品が必要になってくる。土曜日も、日曜日も、一日の休みもなく稼いでくれるのは、銀行預金の利息と「口に入れる商品」だけ。だから、確実に儲かる

・資本主義社会は金がすべて。金さえあれば、人生の問題の99%は解決する。日本人は、まず「金」に対する農本主義的な考え方を捨て、金儲けができないのは、バカだと思うようにならなければならない

・「きれいな金」と「汚い金」といった金銭観は、「法」を守っているかいないかという一種の倫理観にある。その倫理観は、「法は完璧だ」という思い込みの上にできあがったもの

・合法的な政治献金でも「悪」だと聖人君子ぶっていては、金儲けのチャンスを逃すことになる。政治信条とビジネスはまったく無関係。金儲けにイデオロギーは要らない

・数字に慣れ、強くなることは、金儲けの基本。もし、金儲けをしたいと思うなら、普段の生活の中に数字を持ち込んで、数字に慣れ親しむことが大切

・江戸から送ってくる金で、代官が統治していた天領の住民には、勤倹貯蓄といったふうはなく、ある金を全部使う。その最たるものが、将軍のお膝元の江戸。マクドナルドがいい成績をあげているのは、甲府、新潟、福島、大阪、長崎など、みな幕府の天領

外様大名が統治した藩は勤倹節約のふうは極めて強い。また、大名の統治下にあった地方の人はよく働くし、サラリーマンとしては非常に忠誠心が高い。天領だったところはあまり忠誠心がない

・敗者の美学は、文学の世界だけ。文学で金儲けはできない。ビジネスの世界には、「勝てば官軍」の論理しかない

・コンピュータが地域性などふっ飛ばして、「時間」も「空間」もゼロに近づけている。「効率のいいビジネス」の行き着く先は、一人でコンピュータに向かってすべてを処理し、人を全く使わないところにある

・人間は日々変化し、成長する。会社が欲しいのは、伸びる社員

・海外に行ったら、その国でみんなが食べている一番安いものを食べること。絶対にハズレはない

・ゴミ一つでも捨てれば強制労働させられる官僚国家主義のシンガポールと、対照的に何をしようと自由な香港。両極端でありながら、共に繁栄している現実を見ると、統制でもなく、自由競争でもない日本は実に中途半端。だから、行き詰って、オタオオタしている

・広告は「金儲け」のためのもの。金儲けのための広告には、「イメージ」をつくる広告と「モノ」を売る広告がある。この二つはまったく違う種類の広告。その比率は、イメージが4分で、モノを売ることが6分。マクドナルドの宣伝はその比率で行っている

・30歳のころ、松下幸之助さんから、「仕事で成功したいのなら、役所の肩書を持ったらいけない。持ったら最後、どんどん広がっていくから、仕事ができなくなる」と言われた

・人は、必然的に何重もの人格をもった存在。これからのビジネスは、どの人格を相手にするのかを考えること

・エコノミー・オブ・スケールからエコノミー・オブ・スコープへ。そして、今は、エコノミー・オブ・スピードが重要課題



藤田田さんは、今、もし生きていたら、今の時代にふさわしいビジネスを見つけて、奮闘されていることと思います。

本書には、藤田田氏の起業家魂が随所に出てきます。その魂に触れてみるだけでも、価値があるように思います。


[ 2012/05/21 07:09 ] 出世の本 | TB(0) | CM(0)
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