とは考

「・・・とは」「・・・人とは」を思索

『本番に強くなる―メンタルコーチが教えるプレッシャー克服法』白石豊

本番に強くなる―メンタルコーチが教えるプレッシャー克服法本番に強くなる―メンタルコーチが教えるプレッシャー克服法
(2009/06)
白石 豊

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最近、読んで面白いのは、スポーツのコーチが書いた本です。逆に、面白くないのは、企業のマーケティングやマネジメントについて書かれている本です。

前者は、個別対応で実践的なのに対し、後者は、一般対応で即効性がないからです。その理由は、1秒、1cmに真剣かどうかの違いにあるように思います。

本書は、数々のプロ選手のメンタルコーチをされてきた著者が書いた本です。著者が経験してきたことが、スポーツだけでなく、経営や教育分野まで応用できるように感じました。それらを「本の一部」ですが、紹介させていただきます。



・本番で実力の80%も出せれば、上出来とするべき。だから、80%出せば、トップになれるように練習すること

・「チャンピオンになりたければ、すでにチャンピオンになっている人から学べばいい」

・何かをやろうとする時、「意識」「下意識」「セルフイメージ」の三つの精神活動が関わっている。これらがバランスよく働いていると、何でも楽にできてしまう

・「意識」の第一原則(意識は一度に一つのことしか考えられない)。第二原則(何を言うかは問題ではなく、重要なのは他の人に何を思い出させるか)

・「下意識」の第一原則(すべての精神力の源は下意識にある)。第二原則(「意識」がイメージを描くと、下意識の力はそれを実行させる方向に動かす)

・「セルフイメージ」の第一原則(自分の行動や成績を変えたいなら、まずセルフイメージを作り変えること)。第二原則(今のセルフイメージを取り替えることにより、自分の行動や成績を変えてしまうことができる)

・「補強の原則」(起こることについて考えたり話したり書いたりすればするほど、そのことが起こる確率が高くなる)。「水準の法則」(まわりの水準によって自分の水準が上下する)。「価値の法則」(ありがたみは支払った価値に比例する)

・本番になると力が出せない「稽古場横綱」「ブルペンエース」が、よい成績を上げるためには、「セルフイメージ」の改善が必要

・成績は、自信の大きさと比例する。そして、自信の大きさはセルフイメージの大きさと比例する。したがって、良い成績をおさめたければ、それにふさわしいセルフイメージをまず持つこと

・集中モードに「スイッチが入る」には、「本番前に決まり事をつくる」こと。つまり、仕事やプレーに入る前に決まりきった一連の手順を踏んでいくこと

・プレイヤーが試合中に見せる感情は、「1.あきらめ」「2.怒り」「3.びびり」「4.挑戦」。あきらめは、最低の感情。怒ると、筋肉が硬くなり疲れてしまう。びびると、早く結果を出そうと、しぐさが速くなってしまう。挑戦だけが、成功や勝利につながる

・「偉大な選手は偉大なる俳優である」。名優は、演技に入る直前の個人的感情がどうであれ、カメラが回り始めると、与えられた役柄を完璧に演じるために、自分の感情をそれにふさわしいものにコントロールする

・「苦しい時こそ笑顔で」。笑顔は人間の顔の中でも、最も「美しい顔」であり、「強い顔

・「・・・にもかかわらず笑う」。苦しくとも辛くとも、あるいは死に臨んでさえも、笑顔をもって、それを受け入れようとするのがユーモア

・「まだまだ、勝負はこれから。さあ、いくぜ」の一言は、感情を挑戦心あふれた状態に変える力を持っている

・「前後際断」(沢庵禅師)とは、「終わってしまった過去のことを気に病んだり、未来のことを不安がったりしたのでは、今に集中できない。切ってしまえ」ということ

・「自信の大きさは、過去の実績に比例する」。自信は、良い結果が出てから、後で持つものではなく、良い結果を出すために、あらかじめ持って事に臨むもの

・「自らの内部にこみ上げる喜びや楽しさを追い求めると、人は“フロー”という状態に入ることができる。“フロー”は人にとって、喜びや楽しみの源泉であり、なおかつ、好運を招き寄せる」(チクセントミハイ)



イメージトレーニングは、少し宗教みたいなところがあります。自力本願のあとは、他力本願にすがるしかないのかもしれません。

プレッシャーをはねのける強い自分をつくり上げるには、「信じる」ことが一番です。信ずれば叶う、そう思う自分にどうもっていくかが、「本番に強くなる」コツなのではないでしょうか。
[ 2012/05/16 07:09 ] 戦いの本 | TB(0) | CM(0)
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