とは学

「・・・とは」の哲学

『商いの心くばり』伊藤雅俊

商いの心くばり (講談社文庫)商いの心くばり (講談社文庫)
(1987/03)
伊藤 雅俊

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イトーヨーカドー・グループ名誉会長である著者の本を紹介するのは、「商いの道」に次いで2冊目です。

本書は、著者が感じたことを社内配布の小冊子にまとめたものです。今から、25年以上前の本ですが、商売の基本に古きも新しきも関係ありません。勉強になることばかりです。それらの一部を要約して、紹介させていただきます。



人間は好みに滅ぶ。女好きの人は女で失敗するし、お金にばかり執着する人はお金で滅び、商売好きな人は、商売に気をつけなければならない

・とかく人間は、慣れてくると、態度がラフになりがち。そういう態度から失う信用は、操作上のミスよりも、はるかに始末が悪い

品質がよい、価格が妥当、サービスがよい、これらのことを忘れると、商売は基本的に狂ってくる。商売とは厳しいもの

・商品は売れないのが当たり前、お客様は来てくださらないのが当たり前。まず、ここから出発しなければならない

・会社が大きくなると、問題点がわからなくなる。商売をする人にとって一番大切な「利益よりも信用」という基本が、忘れられてしまう

・会社でも個人でも同じ。商売は自分の力だけで成り立っていると考えたら、必ず腐敗し、お客様や取引先を粗末にして、信用を失い、自ら滅んでいくに違いない

・誠実とは、「嘘のない行為であり、責任をもった行為」である

・広告宣伝に偽りがないから、お客様が信用してくださり、お客様が信用してくださるから、店が繁盛する。嘘のない仕事をするから、同僚、上司から仕事をまかされ、それに応えるから、ますますまかされ、昇進する。これが信頼関係

・新しい傾向を、いつ取り入れるのか、これがタイミング。「早すぎるバカ、遅すぎるバカ」で、早すぎてもだめ、遅すぎてもだめ

・変化に対応する戦略を考える上で大切なのは、やはり、店員自身がほしいと思う商品を揃えること。社員が自店の商品を本当にほしいと思って、買うようでなければだめ

・節約やコストダウンのことばかり考えていてはだめ。マネジメントというものは、会社の中の問題。けれども、利益というものは、必ず外部にある

・商売で成功している人には、意外に無器用な人が多い。利にさといとか才覚がある人は、かえって商売がうまくいかない。才覚のある人は、だいたい相場をやる。しかし、それに走ったら、商売がだめになる

・本田宗一郎さんが「お金など、そんなに難しいものではない。約束した日に支払えば、お金はいくらでも集まってくるものだ」と、うまいことをおっしゃっていた

・小売業は、案外、場所の悪いところでやっている人が成功する。いい場所にいる人は、おうおうにして道楽してしまう。その上、これまでいい場所にいた人は、どこかへ新しい店を出すのがこわくなる。恵まれた場所で豊かになると、保守的になってしまう

・小売業から商売を始めた人は、何をしてもうまくいく。これは、お客様から出発しているため。大企業の人が中小企業に来て育つことは少ない

・世の中でも、会社でもそうだが、自分で判断がつかなくなると、人に答えを求めるようになる。そういう時代に、英雄待望論が出てくる

人材とは何か。それは「責任を持つ人のこと」。言い換えれば、泥をかぶれる人のこと

他人様が持ってきてくれた仕事のほうが、自分の能力で考えた仕事より、はるかに大きい。だから、いろいろな人の引力に引っ張られて、自分が存在するのだと感じている

・官僚的になった人は、非常にうまい言葉でいろいろなことを言うが、一人称ではなく、三人称で言うのが特徴。三人称でものを言う人は不必要であり、一人称でものを言う人こそ、必要な人材である

・子供に限らず、人間は冒険心をもったときには、いきいきとしている。会社も、社員が冒険心をもったときには、いきいきとしている



会社が大きくなっていく過程では、技術力の向上よりも、社員の人間力の向上のほうが重要です。人間力の要素を、堂々と日々言えるリーダーがいるかどうかで、会社の将来が決まってくるようにも思います。

大企業では、著者のような言葉を直接聞くことは少ないのかもしれません。自分を奮い立たせる意味において、本書のような自叙伝は、その助けになるのではないでしょうか。


[ 2013/09/30 07:00 ] 商いの本 | TB(0) | CM(0)

『壁を破る言葉』岡本太郎

壁を破る言葉壁を破る言葉
(2005/04/01)
岡本 太郎

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著者の本を紹介するのは、「日本の伝統」に次ぎ2冊目です。著者はは芸術家として有名ですが、フランス留学時代、哲学者と交流を深めており、思想家、文筆家としての顔も持ちます。

人や事象を見る目は鋭く、文章も上手で、含蓄のある言葉を数多く残しています。本書は、その中から、勇気づけられる言葉を集め、編集したものです。それらの一部を要約して、紹介させていただきます。



・人間というものは、とかく自分の持っていないものに制約されて、自分のあるがままのものを疎かにし、卑下することによって、不自由になっている

・自分の姿のありのまま直視する。それは強さだ

・苦労した作品より、ひとりでにどんどん進んでしまったもののほうが、いつでもいい

・芸術はきれいであってはいけない。うまくあってはいけない。心地よくあってはいけない。それが根本原則だ

・人に理解されたり、喜ばれようなんて思うな。むしろ認められないことを前提として、自分を猛烈に突き出すんだ

・いつも危険だと思うほうに自分を賭ける。それが生き甲斐だ

・人間の生活は矛盾だらけだ。それに耐え、そのマイナス面をプラスの面に転化していくこと。それが創ることなんだ

昨日すでにやったこと、人のやったことと同じようなことをやるのでは、まったく意味がない

・ぼくは、いつも自分が純粋に感じたこと、考えたことを、理解されようがされまいが、ダイレクトにぶつける

・他人のものはもちろん、たとえ自分の仕事でも、なぞってはならない

・芸術は呪術である。その呪力は無償のコミュニケーションとして放射される。無償でなければ呪力を持たない

・人が「あらいいわねえ」なんて言うのは、「どうでもいいわね」と言っているのと同じなんだ

・孤独であって、充実している。そういうのが人間だ

・いつも自分自身を脱皮し、固定しない。そういう人は、常に青春を保っている

・すべてが常に移りかわり、興亡する。歴史は新しい価値を不断につくり、それを壊しながら、また、つくっていく

・不動のものが価値だというのは、自分を守りたい本能からくる錯覚にすぎない。破壊こそ創造の母

・チームを作ったり、コンビで何かをやるときは、遠慮したり、内にこもらず、面白くぶつかりあうことが大事だ。ぶつかりあうことが面白いと思ってお互いをぶつけあう。そうすれば逆に生きてくる

・昔の夢に寄りかかったり、くよくよすることは、現在を侮辱し、おのれを貧困化することにしかならない

・この瞬間瞬間に、若さとか、年よりとか、力があるないとか、才能とか、金とか、あらゆる条件を超えて、その持てるぎりぎりいっぱいの容量で挑み、生きるんだ

・勝とうが負けようがどっちでもいい。ただ、完全燃焼、全力をつくす。ぼくは、そういう主義を貫いている

人間の運命というものは、99.9%が成功しない。成功者でないほうが、より人間的な運命だ

・人間は精神が拡がるときと、閉じこもるときが必ずある。強烈に閉じこもりがちな人ほど、逆に拡がるときがくる



本書には、人生を闘ってきた著者の信念と決意表明のようなものを感じます。

自己を奮い立たせて、一歩踏み出そうとするとき、その背中を押してくれる言葉が満載です。人生のお守りになる本ではないでしょうか。


[ 2013/09/29 07:00 ] 芸術の本 | TB(0) | CM(0)

『猫のように生きる: からだで感じる生きかた指南』板橋興宗

猫のように生きる: からだで感じる生きかた指南猫のように生きる: からだで感じる生きかた指南
(2013/03/07)
板橋興宗

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著者の本を紹介するのは、「息身佛」に次ぎ2冊目です。著者は、曹洞宗の管長という大役を務められた後、福井県で禅寺を興し、修行僧30人、猫80匹とともに、暮らしています。

本書は、猫好きで知られる住職が、猫のように「からだで感じる」生き方を指南したものです。非常にわかりやすい言葉なので、少々戸惑ってしまうほどです。それらの一部を要約して、紹介させていただきます。



・みんなで一緒にやるから修行できる。一人では節制できない。規則正しい修行生活を送っていると、自分に締りがでてくる。そして、身心ともに健康であることを、直に感じる

・修行をすると、言葉を離れて、からだがわかっている生活に戻る。修行というものは、どんな種類のことでもそうなる

・その時、その時の「今」に目を向ける努力。それが私の修行。私にとっての修行の目標は「実感

・坐禅をすると、脳の中が無重力の状態になる。宇宙船の中では、何の抵抗もなくサーッとモノが動いていく。人間の頭も、執着がなければ無重力の状態になる

・言葉で考えるのではなく「からだがわかる」生き方が、坐禅の真髄

・坐禅をしていると、いい知恵が出る。大切なことを決定するときなど、坐禅をするといい。毎日続けていると、自然に普通の人とはどこか違ってくる

・どこに石があるのか、足を取られる深みがあるかわからない川を渡るのに、おどおどしながら渡る人もあれば、遠くに見える光を信じ切って「あそこに輝くものがある」と足元を気にせず歩いて行く人もある。それが信仰というもの

・禅の方法は「深みがあって転んだら、転んでもいいじゃないか」と、取り越し苦労をしないで、前向きに歩くというもの

・解脱(悟り)とは、「このままでよかったのだ」と気づくこと。頭で考えて理解することでもなく、単なる納得でもない。ああ、このままでよかったのだという「気づき」

・猫には言葉がない。「にゃー」「にゃお?」と、気分がそのまま声に現れているだけ。人間は言葉で考えるから、「明日はどうなるのか」「あの人は何を考えているのか」「ほかの人に比べて」と、悩んだり喜んだりする。まるで、頭の中で、小説や映画を描いている

・「言葉の極致」は、言葉を使わずに「からだがわかる」ことにある。言葉を使うよりも「からだがわかっている」のが実感であり事実

・猫は、魚を食べてお腹がいっぱいになれば、どこかへ行ってしまう。また同じ場所に置いてあれば、また食べに来る。ただそれだけ。人間は「残しておけば誰かが食べてしまう」と推測する。人は考えて悩み、苦しみ、争い、果ては戦争までやってしまう

・我々は、変わりゆくものに個人的な情を入れてしまう。執着することさえなくせば、恐れることのない「自由自在の境地」になれる

・猫には言葉がないから、餌のために争うことがあっても、その時、その場だけの争い。相手の油断を狙って襲いかかる考えや計画性はない。「煩悩は言葉がつくる

・とにかく、グチグチと考えるくせを少なくすること。それには、自分のやりたいこと、好きなことに目を向けて、努力するのが一番賢明な生き方。そのために、坐禅や読経などの修行がある

質素な生活ほど精神性を深める。再び、良寛さんや二宮尊徳のような質素な暮らしが重んじられる時代がやってくる。それが日本人の底力

・「生ぜしも独りなり、死するも独りなり、されば人と共に住すも独りなり」(一遍上人)

・優しい言葉には動物も従う

・この世には雑用という用は一つもない

垣根は相手がつくっているものではない。自分がつくっている

・智は愚を責めず



著者は、観念の世界よりも、「からだ」の感性に重きをおいて生きることが、生きることの極意であると説かれています。

坐禅を含めた修行というのは、人間の心にこびりついた言葉の垢や汚れをとるためのものかもしれません。絶えず、心の中をクリーンにしておくことが大切なのだと思います。


[ 2013/09/27 07:00 ] 神仏の本 | TB(0) | CM(0)

『人間、このタガの外れた生き物』池田清彦

人間、このタガの外れた生き物 (ベスト新書)人間、このタガの外れた生き物 (ベスト新書)
(2013/05/09)
池田 清彦

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著者の本を紹介するのは、「正しく生きるとはどういうことか」「楽しく生きるのに努力はいらない」「他人と深く関わらずに生きるには」に次ぎ4冊目になります。過去3冊は、人間学的な本でしたが、本書は著者の専門である生物学的な部分が多い本です。

生物学者の顔を持ち、生物・生態学から人間を観察するという視点は、本書にも、如何なく発揮されているように思います。それらの一部を要約して、紹介させていただきます。



・「人間が戦争を始めたのは言語があるせいだ。言語と家族愛と農耕が、戦争の3つの原因」(山極寿一)

・今まで住んでいた所のほうが、餌のありかも狩りの場所もわかるし、住みいいに決まっている。にもかかわらず、どこかへ行くという危険をあえて冒すというのは、好奇心。「好奇心のある人」「命を賭けて危険なことをする人」がいたお陰で、人類は世界を席巻した

・野生動物が家畜になると繁殖期が年がら年中になるのは、人間に馴致されて、餌がいつでもあるから。野生動物としての本来持っている性質を失って、だんだん人間に似てくる

・病気というのは、生物を絶滅させる大きな原因。ニホンオオカミが絶滅したのも犬のジステンバーのせい。東インド諸島の風土病の梅毒、アフリカの風土病のエイズもあっという間に世界に広がった。しかし、遺伝的多様性が高いと、集団全体が絶滅する確率は低い

・嫉妬というのは、もともと人間が持っている本能的な性質ではない。女と男のエッチの奪い合いと関係している

・ニホンザルは、政権交代する時に、メスに気に入られないと、なかなかボスの座に就けない。動物の場合、メスがその気にならないと交尾は絶対にできない

・人類は最初50人ぐらいの小さな集団をつくって暮らしていた。ただ、その中で遺伝子の交換をやっていると、近親相姦になる。部族と部族が、嫁を交換するというのは、遺伝子交換システムと社会の秩序形成にとっても重大なことであった

・人間は一番力の強い者が勝つということにはなっていない。ものすごいコミュニケーションをして、権謀術策を握ったほうが勝つようになっている

・エネルギーがすごく高くなると、賃金の安いところで製品をつくっても、輸送費にものすごい金がかかる。そうなると、「地産地消」にならざるを得なくなって、経済は縮小する

・今やアメリカだけが鎖国に耐えられる国。食糧自給率が130%、エネルギーも現在は75%ぐらいだが、シェールガス・オイルが出て、近未来にはエネルギー自給率が100%を超える

・自国にエネルギーがないのに、戦争をやったら負けるに決まっている。エネルギーを自給できるようになれば、別によその国に何を言われたってほっとけばいい

・エネルギーの分布と、エネルギーのと、エネルギーの調達が、すべての世界戦略に関係していて、この世界はみんな、結局はエネルギーによって決められている

・人間には、ネポティズム(身びいき)という生得的な性質がある。社会主義が破綻したのも、「みんなで分かち合えば、みんなが幸せになれる」のが、結局は、自分の家族や自分の近隣を大事にしたから。大きな組織で社会主義みたいなことをやるのは無理がある

・そもそも人類は50人程度の集団で長い間暮らしてきたわけで、ムチャクチャでかい集団を、博愛とか平等とかで、管理していくというのは無理

家畜化した動物は、みんな長生きする。人間化する。野生の雀は2年ぐらいしか生きないが、飼うと10年くらい生きている。猫も人間が飼うと長生きする

・グローバリズムというのは、この世の最終権力を国民国家から多国籍企業に委譲すること。グローバリゼーションがなくならない限り、景気がよくても、増えるのは非正規労働者ばかり。それに対処するためには、「1.鎖国する」「2.外国に行ってしまう」こと

・うんと自信がある子は、いじめられても気にしないから、いじめられない。独りでも平気、友達なんかいなくても平気という人間は、いじめようがない

・自分の現在あるお金、見合ったお金で何をして遊ぶかということ。高級車を買ったり、外国旅行に行ったりはできなくても、それなりに楽しいことはいくらでもある

・男性ホルモンがたくさん出る人は、一時的に元気だけど、老化が進む。去勢したオス(哺乳類)は長生きする。中国の宦官の寿命は、普通の男の人より長かった



本書には、生物学的知識と人間行動学を融合した雑学が数多く載せられています。

どうでもいいことも多いですが、ハッとさせられることや、日ごろの行動を反省させられることも、少なからずあります。軽い気持ちで読むのには、面白い本ではないでしょうか。


[ 2013/09/26 07:00 ] 池田清彦・本 | TB(0) | CM(0)

『軽自動車に乗る人妻はなぜ不倫に走るのか?』溜池ゴロー

軽自動車に乗る人妻はなぜ不倫に走るのか? (双葉新書)軽自動車に乗る人妻はなぜ不倫に走るのか? (双葉新書)
(2013/05/15)
溜池 ゴロー

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著者は、映画監督ですが、熟女系の映画を得意とされています。本書には、現代の人妻の心理が見事に記されているように感じました。少しエロチックな表現もありましたが、あえてブログに採り上げさせていただきました。

どの職場にも、人妻(既婚女性)が働いています。彼女たちの心理、習性を知っておくことは重要です。特に大事だと思ったことを要約して、その一部を紹介させていただきます。



・ダンナが仕事で出かけている間、「1.自分の自由に使える軽自動車に乗って」「2.携帯サイトやネットで連絡を取った相手と」「3.郊外ロードサイドのファミリーレストランで落ち合って」「4.街道沿いのホテルで」人妻たちは不倫を楽しんでいる場合が多い

・不倫の三種の神器(軽自動車、ファミリーレストラン、ラブホテル)をサポートする、もう一つのインフラに、大型ショッピングセンターがある

・ファミレスは明るくてオープンな造り。だから逆に、男女二人が座っていても、不倫カップルとは思われにくい

・人妻が不倫に走る理由は大きく分けて3つ。「夫が不倫している」「子供が大きくなり、割と自由な時間がある」「誰からも女性として見てもらえなくなった」。この三つが重なったとき、それまで守ってきた「妻であり、母である」という囲いを飛び越えてしまう

・人妻が、リアルの世界で直接会ってもいいと判断するポイントは、会話で波長が合うのは当然として、「常識のある人」だから

・人妻で「若い男性が好き」というケースはほとんどなく、「大人の男性」を好む。その「大人」というのは、「自分の生活に土足で踏み込まない人」という意味が含まれている

・人妻に選ばれる男性のタイプは「都合のいい男」。好きなときに相手をしてくれて、家庭を壊そうとしないで、女の身勝手に対してもやわらかく受け流すようなタイプの男性

・男性が熟女を好きになるのは、大人の女性だからこそ持っている、重ねた人生経験による心の広さみたいなものに癒されるから

・人妻ではなく、一人の女性として接してほしいと望んでいる。そのことを踏まえた上で、相手の持つ自然な色気をホメてあげること

・人妻は、自分に興味を持ってくれているな、と確信できた男性にしか向かっていかない。なぜなら、若いときとは違い、男性を振り向かそうという時間もエネルギーもないから

・どんな人妻にも、忙しい日常で放り去られたり、心の奥にしまい込んだ「女性」の部分が必ずある。「自分に興味を持っているから、好みを知りたがるのね」と思わせるだけでいい。そうすれば、好感度は上がっていく

・人妻は自分のことを「賞味期限が切れたもの」と思い込みがち。そのデリケートな部分をすくい取って、評価してあげればいい

・常に疑問形で女性に尋ねるクセはモテに欠かせない。気遣いの配慮を入れ込んだ疑問形の言葉をかけて、「大丈夫よ」という反応を得られたら、心を開き始めたも同然

・「させていただく」という、へりくだる気持ちを忘れてはいけない。初めから「させてもらえない」ことを前提に接していくべき

・何度断られても、肩すかしをくらっても、常に相手に「大義名分」を与えてあげること。そうすれば「ここまで頼まれたら仕方がない」と、あなたの想いに妥協する形で、応じてくれる

・自分を口説くために、エネルギーや情熱を惜しみなく使ってくれて、さわやかにへりくだる。さらに、たとえおカネを持ち、誇れる肩書きを背負っていようが、すべてを見せずに接してくれる男は、知らない世界へ連れ出してくれる王子様

・「嫌いな男性のタイプ」は、すべての女性に共通していることだが、それは「不潔」「ウジウジ」「不自然(威勢を張る)」の三つの要素

・あなた自身が自己開示して、自分の情報を伝える。そして、相手から情報を引き出して、好みや興味のあることを探る。さらに、相手から聞き出した情報に乗っかって話題を広げる。これを繰り返せば、距離も近づき、好意を抱かれるようになる



本書は、ホストクラブのテクニック集のような感じでもありますが、既婚女性の習性みたいなものと喜びそうなことが書かれているように思いました。

人妻の気持ちがわかり、上手に扱うことができれば、こんなに心強いことはないのではないでしょうか。


[ 2013/09/25 07:00 ] 営業の本 | TB(0) | CM(0)

『しばられてみる生き方―軍隊式・超ストレスコントロール術』下園壮太

しばられてみる生き方――軍隊式・超ストレスコントロール術 (講談社プラスアルファ新書)しばられてみる生き方――軍隊式・超ストレスコントロール術 (講談社プラスアルファ新書)
(2009/10/21)
下園 壮太

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著者は、陸上自衛隊メンタルヘルス教官です。自衛隊員のカウンセリングにもあたっている方です。主な研究テーマは「軍隊組織が兵士に及ぼすストレスの関係」です。

本書には、兵士がストレスに屈せず、力を発揮するために必要なことが記されています。日本の企業組織における社員とストレスの関係も軍隊に似たようなものを感じます。参考にすべきことが非常に多いと感じました。その一部を要約して、紹介させていただきます。



・ストレスとは、「不快感情の苦」と「エネルギー苦」の総合体。「不快感情の苦」とは、痛さ、不安、恐怖、焦りなどの苦しみであり、自分を襲う対象から距離をとるための感情。「エネルギー苦」とは、飢え、渇き、疲労、睡眠不足などの苦しみ

・不安は常にシミュレーションを要求する。情報を求め、相手などの動きを絡めながら、最悪のケースをシミュレーションする。いくつかのシミュレーションを比較し、十分な対策を立てなければ、不安は治まらない。これにはかなりのエネルギーを使ってしまう

・「もっと自由を!」と、ないものねだりして、不快感情を発動させ、エネルギーを消耗するか、「これくらいのプチ束縛感が、健康に良い」と受け入れ、エネルギーを節約するか。自由が足りないと思ったら、今は「自由太りをダイエットしている」と思い直すこと

・軍隊では、反復演練で、規律を体に覚え込ませる。回数をこなし、習うより慣れる。「40回400回の原則」とは、深刻な体験なら40回、そうでない体験でも400回も経験すれば、体が覚えて、自然に行動できるようになるという原則

・旺盛な責任感には欠点もある。責任感がある人とは、通常「結果」を気にする人。結果に関わると思うからこそ、仕事を一生懸命やり、分析や決断について、自分が正しいと思うことを強く主張する。このことが、軍隊という組織にとってマイナスに働くことがある

・軍隊は敵と戦っていおり、時間との勝負。もし軍隊が強い責任感を持つ人ばかりで構成されているなら、組織の決断に、かなりの時間が必要で、決まったことに従わない人も出る。そのような軍隊では、一枚岩になれないし、必要なタイミングにも間に合わない

・重要な決定では、誰が決める、どうやって決める、誰がやる、誰が従う、などの「決定の手続き」に大きなエネルギーを使う。お互いの命がかかっているため、腹を探り合い、人間関係も壊れ、疲労困憊する。これでは、戦う前に味方同士の人間関係で潰れてしまう

・自分が正しいと思う意見を、議論の結果、納めなければならないとき、自尊心が邪魔をする。そんなとき、階級があれば、あきらめもつきやすい。自分の意見が劣っていたからではなく、階級の高い人の案を採用するという「決まり」に従ったまでだ、と思えばいい

・組織はリーダーシップだけではうまくいかない。従うことが上手にできないと、組織力は低下する。組織が大きくなればなるほど、この傾向は強くなる。軍隊組織の生活の中で身に着くのはフォロアーシップ。理不尽さに対するある種の鈍感さを学べる

・戦争を初めとした悲惨な出来事は、人類の歴史以前から存在した。その苦しみに、人は宗教の力を借りて対処してきた。宗教は、自責を扱ったものが多い。例えば、キリスト教では、過剰な責任の苦しみを、神と折半する道を提示してくれる

・結果が悪かったときに、それを神に肩代わりしてもらう習慣もなく、すべて自分が悪いと考えると、自分を責め、自信を失い、社会から距離をとるようになる。過剰に太りやすい責任感(自責の念)をいかにコントロールするかは、現代人にとって大きなテーマ

・儀式によって、ストレスコントロールできる。カウンセリングでも、儀式的要素(忘れられない嫌な思い出を紙に書き、灰皿の上で燃やす「思い出のお葬式」)を使うこともある

・目標に必要な要件は、「1.意味があること」「2.具体的であること」「3.達成可能であること」。国防という任務を与えられた自衛隊員が、訓練を通じて自分の技量を伸ばすことは意味のあること。だから、隊員は訓練することが好き。訓練は隊員を元気にする

・自衛隊では、各訓練の到達基準以外にも、免許検定、検閲、各種試験競技会など隊員の目標となるものを設けている。それでよい成績を上げたものは、表彰される

・堅実な自信を作り上げるには、「1.体力を鍛える」「2.生活の基本的スキルを身につける」「3.人のためになることをする(その結果、お金が稼げればもっといい)」こと。人のためになったとき、本当の自信が持てる。そして、人生のストレスが大きく低下する

・ついたくさんのことを教えたくなる。それは一番ダメな教育。「教えたいことは、一つに絞れ」で、何度も強調しながら訓練すると、どんな隊員でも次第にそれができるようになる。つまり、自分に自信がついてくる



日本人の自信のなさを蘇らせ、ストレスを緩和する方法が、本書に記されていました。

自由行動ばかりでは疲れるし、しばられてばかりだと息苦しいものです。その中間の「少々しばられるくらい」が生きていくにはちょうどいいくらいです。本書には、「上手なしばられ方」によって、ストレスを緩和する道が示されているのではないでしょうか。


[ 2013/09/24 07:00 ] 仕事の本 | TB(0) | CM(0)