とは学

「・・・とは」の哲学

『独身者は損をしている』アメリカ価値研究所

独身者は損をしている―財産を築き、健康を維持し、子供の非行を防ぐ「家族」という仕組み独身者は損をしている―財産を築き、健康を維持し、子供の非行を防ぐ「家族」という仕組み
(2007/10)
不明

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結婚すると、得なのか損なのか。子供がいると、得なのか損なのか。

金銭的価値だけで測れば、結婚や子供は、得にならないと一般的に思われています。

この考えに異を唱え、結婚することが、「自分のため」だけでなく、「世のため人のため」にも役立っていることを証明するのが、この本です。

具体的には、健康、寿命、社会資産などの側面から、「結婚は個人的に得する」「結婚制度が社会に得を与える」ことを検証する内容です。

この本を読み、勉強になった箇所が15ほどありました、「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・結婚は「社会的善」。大人だけでなく、子供にも肯定的な影響をもたらす。また、結婚は「公共的善」。経済、健康、教育及び安全面において、地域、州、政府に利益をもたらし、貧困層、少数民族にも利益をもたらす

・既婚の男性は、未婚や離婚した男性に比べ、男性ホルモン値が低い。男性ホルモン値の高さは、「攻撃的行動」「興奮を追い求める行動」「種々の反社会的行動」に関連している

・両親揃った婚姻家族の下で育たなかった思春期の女の子は、生理が始まるのが早く、早すぎる性行動に走り、10代で妊娠することが多い

・同じ学歴、職歴であっても、結婚している男性は、独身男性よりも所得が高い。結婚そのものが男性の経済力を24%上げる

・片親だけの家庭で育った男の子は、「自殺」「事故」「依存症」等の原因で死亡する率が、両親揃った家庭よりも50%高い

・ほとんどの先進国において、中年男性「独身者」「離婚者」「妻に先立たれた者」の死亡率は、妻帯者の約2倍。非婚の女性の場合は、既婚の女性の約1.5倍

・この半世紀の間に、10代や若年成人層の自殺率は3倍になったが、これを説明する最も重要な要素は「離婚した親と暮らしている若者の増加」である

若年犯罪常習者に対する調査研究から、結婚し良好な結婚生活を築いた者の犯罪率は、未婚あるいは良好な婚姻関係が築けなかった者に比べ、3分の2に減る

・母親のストレスや緊張ばかりが強調される一般議論とは全く反して、「母親としての人生の満足感」は、「とても満足」が81%、「ある程度満足」が16%。満足度は、母親の収入と学歴に比例して高くなる傾向

・92%以上の母親は、「母親になった後は、自分の子供だけでなく、すべての子供の健全な成長が気になる」という考えに同意

・87%の母親が、広告、宣伝、さらにはマスメディア全体が子供に与える影響に懸念を示している。88%の母親は「お金が自分たちの生活を支配し過ぎている」という質問に同意

・72%の母親が「アメリカ社会で権力のある地位にいる母親は、もっと母親や子供の生活を改善する努力をするべきである」という質問に同意

・「幸せな結婚」と「結婚に対する高い社会的評価」という重要な関係性を認識し、結婚に対する評価を高めることは、皆がその恩恵に浴する価値あることである



この本を読んで、興味深かったのは、「結婚が社会全体に得を与えている」という記述です。健全な家庭の営みが、世のため人のために、社会的貢献をしているということです。

少子高齢化や出生率の低下が叫ばれる今日、結婚して子供を育てている人たちを尊敬し、社会的、経済的に、もっと優遇しないといけないように思います。
[ 2010/09/30 07:24 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)

『お金に愛される生き方』邱永漢

お金に愛される生き方 (学びやぶっく)お金に愛される生き方 (学びやぶっく)
(2009/04)
邱 永漢

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邱永漢さんと言えば、過去に多くのお金に関する本を書かれてきています。お金の神様とも称せられています。また、お金を生む商売にも鋭い目を持っておられます。

この本は、著者が出版された数多くの本の中から、お金に関する記述を抜粋したものです。少し、断片的で、大意をつかめない部分もありますが、参考になった箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・お金は使わなければ残っていくけれども、時間は使わないとそのまま消えていく。それだけに、時間の使い方は大切

・貯蓄は余裕のある人が豊かな収入の中から貯め込んだものではなくて、なけなしの収入の中から克己心を発揮して捻出するもの

・買いたいと思った品物で、それがなくては生活できないものなどあまりない。一度目は買わずに、もう一度、考えてから買いに行く。そうすると、たいていは二度は行かない。行ったとしてもまずは買わない

・若いときに節約の習慣を身につけておくと、お金が自然に貯まってくるから、そのうちに節約をしなくてもよいようになる

・貯蓄額は収入に比例するものではない。不安の大きさに比例している

・バブルで貧乏クジを引いたと思っている人が多いが、「貧乏クジを引かなかったのは誰か」と言えば、それは「貧乏な人」。ある程度お金を持っていて、貯めよう、増やそうと思う人は、つねに貧乏クジを引かされる危険にさらされている

・人生で成功した人とたくさん会ってきたが、高慢な人は一人もいない。成功した人は自分の主義主張や物の見方には固執するが、他人に対して威張りちらすことはない

・消費が美徳の世であろうと、金持ちになるための基本姿勢は、お金の値打ちを知り、倹約することに変わりはない

・多くの金儲けのチャンピオンが、一生かかっても使いきれないだけの財産をつくっても、なお金儲けをやめないのは、金儲けに麻雀をやるようなスリルを伴った楽しみがあるから

・経済の発展と人口の大都市集中とインフレがある限り、地価を押し上げるエネルギーは蓄積され、ある時点に達したら、またまた爆発する

・虎に食われないですむ方法を考えて、うまく虎を避けて宝の山に近づける人は、百人か千人に一人かもしれない。それでも必ずそういう人は現われる。宝の山はそれを探し当てる人を待っている

・不況とは漁場が変わることだから、新しい漁場に移ればいい。新しい漁場は聡明な人が発見するが、その人の隣で釣りをする手もあるし、その人が釣った魚を売る手伝いをすることもできる

・いつの時代でも、お金を借りて、ちゃんと金利を払ってきた人が、金利を受け取った人よりもお金持ちになっている

・金持ちというのは、いくら貯めたかではなく、一生の間にいくら使ったかで決まる。お金は使い終わってはじめて完成品になる

・お金のある人は、お金そのものが人をこき使う性質を持っているので、よほど気をつけないと、いつの間にか、お金にこき使われて一生を台無しにしてしまう



邱永漢さんは、実際に、お金を稼いで、お金を貯めて、お金持ちになって、お金持ちの心理がよくわかっている作家です。

邱永漢さんのお金に関する記述の中で、一番面白いのは「お金の使い方」です。お金持ちになって、実際にお金を上手に使った経験がなければ書けないように思います。

そういう意味で、この本は、お金持ちになりたい人もお金持ちになった人も両方楽しめるのではないでしょうか。
[ 2010/09/28 06:34 ] お金の本 | TB(0) | CM(2)

『法華義疏(抄)・十七条憲法』聖徳太子

法華義疏(抄)・十七条憲法 (中公クラシックス)法華義疏(抄)・十七条憲法 (中公クラシックス)
(2007/05)
聖徳太子

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聖徳太子と言えば、昔の1万円札、5千円札であり、「日出づる処の天子」「和を以て貴しと為す」といった言葉が有名です。

以前より、聖徳太子は十七条憲法で何を決めたのか、何を言いたかったのかを知りたかったので、現代語訳のある、この本を読みました。

法華義疏(抄)は、かなり専門的なので、十七条憲法だけに絞って読みました。面白かった箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・人にはそれぞれ党派心があり、大局を見通している者は少ない。だから、争いを起こすようになる。しかし、上も下も和らぎ睦まじく話し合いができるならば、おのずから道理にかない、何事も成し遂げることができる(第一条)

・真心をこめて三宝を敬うこと。三宝とは、「悟れる仏」と「理法」と「人々の集い」である。三宝にたよらなければ、邪な心や行いを正しくすることはできない(第二条)

・官吏が礼を保っていれば、社会秩序が乱れない。人民が礼を保っていれば、国家はおのずから治まる(第四条)

・役人たちは飲み食いの貪りをやめ、物質的な欲を捨てること。このごろ、訴訟を取り扱う役人たちは私利私欲を図るのが当たり前となり、賄賂を取って当事者の言い分をきき、裁きをつけている。貧乏人は何をたよりにしていいのか(第五条)

おもねり媚びる者は、上の人に対しては好んで目下の人の過失を告げ口し、また部下に出会うと上役の過失をそしるのが常である。このような人は、主君に忠心がなく、人民に仁徳がない。これは世の中が大いに乱れる根本なのである(第六条)

・世の中には、生まれながらにして聡明な者は少ない。よく道理に心がけるならば、聖者のようになる(第七条)

・官吏は、朝早く役所に出勤し、夕は遅く退出しなさい。公の仕事は、うっかりしている暇はない(第八条)

・まこと(信)は人の道(義)の根本である。何事をなすにあたっても、真心をもってすべきである。善いことも悪いことも、成功するのも失敗するのも、必ず、この真心があるかどうかにかかっている(第九条)

・心の中で恨みに思うな。目に角をたてて怒るな。他人が自分にさからったからとて激怒せぬようにせよ。人にはみなそれぞれ思うところがあり、その心は自分のことを正しいと考える執着がある(第十条)

・他人が自分に対して怒ることがあっても、むしろ自分に過失がなかったかどうかを反省せよ。また自分の考えが道理にあっていると思っても、多くの人々の意見を尊重して、同じように行動せよ(第十条)

・功績のある者に賞を与えず、罪のない者を罰することがある。国の政務を司る官吏は、賞罰を明らかにして、間違いのないようにしなければならない(第十一条)

・官吏は他人を嫉妬してはならない。自分が他人を嫉めば、他人もまた自分を嫉む(第十四条)

・私心があるならば、必ず他人のほうに怨恨の気持ちが起こる。怨恨の気持ちがあると、必ず心を同じにして行動することができない。心を同じに行動しなければ、私情のために公の政務を妨げることになる(第十五条)

・重大な事柄は一人で決定してはならない。必ず多くの人々と共に論議すべきである。多くの人々と共に論じ是非を弁えていくならば、その事柄が道理にかなうようになる(第十七条)



この十七条憲法を読むと、1400年前も今も、日本人のすることはほとんど変わっていないことがわかります。その変わらない性質に対する戒めも、ほとんど変わっていません。

この十七条憲法は、記録上に残る日本最古の道徳かもしれません。初めて道徳を説いて残した聖徳太子は、やっぱり偉い人だったのではないでしょうか。
[ 2010/09/27 07:01 ] 偉人の本 | TB(0) | CM(0)

『侏儒の言葉・文芸的な、余りに文芸的な』芥川竜之介

侏儒の言葉・文芸的な、余りに文芸的な (岩波文庫)侏儒の言葉・文芸的な、余りに文芸的な (岩波文庫)
(2003/02)
芥川 竜之介

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この本は、芥川竜之介が死ぬまでの4年間に書き綴った箴言集です。芥川竜之介と言えば短編小説が有名ですが、この箴言形式に彼の理性と思想が、もっとも表れているように感じます。

大正末期の時代の鋭い社会観察と人間観察、それと彼の人生観が組み合わさった読み応えのある書です。

この箴言集の中で、共感した箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・強者は道徳を蹂躙するであろう。弱者はまた道徳に愛撫されるであろう。道徳の迫害を受けるものは常に強弱の中間者である

・軍人の誇りとするものは必ず小児のおもちゃに似ている。緋縅の鎧や鍬形の兜は成人の趣味にかなったものではない。勲章も。わたしには実際不思議である

・正義は武器に似たものである。武器は金を出しさえすれば、敵にも味方にも買われるであろう。正義も理屈をつけさえすれば、敵にも味方にも買われるものである

政治的天才とは彼自身の意志を民衆の意志であるかのように信ぜしめるものを言う。このゆえ政治的天才は俳優的天才を伴うらしい

・人間性そのものを変えないとすれば、完全なるユウトピアの生まれるはずはない

・弱者とは友人を恐れぬ代わりに、敵を恐れるものである。このゆえにまた至るところに架空の敵ばかり発見するものである

・古来いかにおおぜいの親はこういう言葉を繰り返したであろう。「わたしは失敗者だった。しかし、この子だけは成功させなければ」

・大作を傑作と混合するものは鑑賞上の物質主義である。大作は手間賃の問題にすぎない

・われわれはいかなる場合にも、われわれの利益を擁護せぬものに「清き一票」を投ずるはずはない。この「われわれの利益」の代わりに「天下の利益」を置き換えるのはうそである

・言行一致の美名を得るためにはまず自己弁護に長じなければならぬ

・熱烈なる国家主義者はたいてい亡国の民であるように、熱烈なる芸術至上主義者はたいてい芸術上の去勢者である。われわれは誰でもわれわれ自身の持っているものをほしがるものではない

・最も賢い処世術は社会的因襲を軽蔑しながら、社会的因襲と矛盾せぬ生活をすることである

・運命は偶然よりも必然である。「運命は性格の中にある」という言葉は決して等閑に生まれたものではない

・われわれに武器を執らせるものはいつも敵に対する恐怖である。しかもしばしば実在しない架空の敵に対する恐怖である

遺伝境遇偶然、われわれの運命をつかさどるのはこの三者である。自ら喜ぶものは喜んでよい。しかし他を云々するのは僭越である



80年以上前、軍部が権力を握っていた世の中で、すべてを見通すことができる芥川の鋭い眼光は、自身を生きづらくしたのかもしれません。

天才は、日本社会と日本人をどう考えていたか。そして、その実態は今も変わらないことを知ることができる貴重な1冊です。

[ 2010/09/24 07:08 ] 偉人の本 | TB(0) | CM(0)

『フィンランド豊かさのメソッド』堀内都喜子

フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453))フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453))
(2008/07/17)
堀内 都喜子

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フィンランドに関する本は、「教育立国フィンランド流教師の育て方」に続き2冊目です。今まで、フィンランド、スウェーデン、デンマークと北欧諸国の本を何冊も取り上げてきました。

何回読んでも、参考になることだらけです。今回も参考になった箇所が25ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・フィンランドの国際競争力ランキングは、2001年から4年連続世界一。その後も6位以内

・フィンランド人は真面目だが、労働時間は7時間半、残業しない。完全週休二日制なので、あまり働かない。おまけに、夏休みを4週間以上とるのが当たり前

・フィンランド人は、日本の「夜9時まで残業」「夏休みは5日間だけ」というのを不思議に見ている

・フィンランドにいて、景気がいいと感じたことはない。競争力1位は意外。2008年、失業率は6.4%。日本よりかなり高く、近年は「中国現象」といって、モノ作りを人件費の安い中国などで行うことが多く、そのあおりでリストラが多い

・1990年代のはじめ、フィンランドは経済危機に襲われた。失業率は20%にまで上がって、金利が14%にもなった。しかし、政府の積極的な対処で、大不況から立ち直った

・大不況に陥った政府は「銀行の改革再生」を行い、次に「IT産業への投資」を促進した。その次に、「変化や改革を担う人材」を教育するため、教育制度改革が行われた

・大学は授業料を学生からとらないため、スポンサーの援助がなければ研究もできない。教育が産業と結びつき過ぎているが、企業は自分たちで研究する手間が省け、学生は報酬がもらえて研究ができるのでうれしい話

・インターネット利用者の84%がネットバンキングを利用。銀行の支店数がここ10年で半減

無駄な労働力を省き、効率向上にフィンランドは積極的。人口8万人の都市でも、国際課で働く人は1人、広報課は3人だけ

・フィンランドの企業や学校での会議も効率が良い。単刀直入に本題に入り、各自の考えや意見をストレートに述べて、その場で決定、解散となる

・フィンランドには部活動がない。スポーツや趣味は地域単位のもの。その方が、違う学校の生徒とも友達になれる

・中学、高校に制服もなく、校則もないに等しい。公立学校の授業時間数は、OECDの調査国中もっとも少ない。日本に比べ年間100~200時間少ない。高校進学率は日本に比べて低く、男子の半分以上は、職業専門学校を選ぶ

・フィンランドが学力調査で常にトップレベルの主な要因は、「質の高い教師」「偏差値、能力別クラスがない」「クラスで特殊教育」「少人数制」「平等な義務教育」「教師の社会的地位が高い」「経済格差が少ない」「地域差があまりない」

・フィンランドの試験には、日本でよくある穴埋め式や選択式はなく、基本的には論述式

・1クラスの平均人数は25人以下。科目によってはアシスタントやボランティアがつく。フィンランドが好成績なのは、できない子がそれほど多くなく、底上げされた結果

・フィンランド人は読書好き。図書館の利用率は世界一。80%が図書館に足を運び、年平均12回本を借り、1年に借りる本は1人あたり平均20冊

・小学校2、3年生から英語を学び、6年生になると日常会話ができる。英語以外にもスウェーデン語もできる。フィンランド語は、文法が複雑で変化が多く、単語も英語やドイツ語とかなり違うので、外国語を覚えるのは難しい

・フィンランドで大学に入学する学生の平均年齢は23歳。私立大学がない。授業料がない。年1万円の学生費を払えば、学内の医療が無料、食事が半額、他にもさまざまなサービス。国から学生には生活援助金が月6万円支払われる。返済義務なし

・フィンランドではどこで何を勉強したかというのがとても重要視される。「専門的な勉強をした」=「資格あり」とみなされる。職場では即戦力を求められるので、大学の名前よりも、専攻や経験がものをいう

・税率は20%、少し給料が増えれば30%。フィンランド国民は、税金はたしかに高いと思っているが、不満の声は聞こえてこない。「高いのは嫌だけど、その税の恩恵を受けて生活しているので、しょうがない」というのが、みんなの意見

・子供が17歳になるまで、子供一人につき養育手当が月12000円。乳児の医療費は無料。子供の歯の治療費も無料。出産時に子育てセット(ベビー服、育児用品、おもちゃなど)ももらえる。現在出生率は1.8.少子化の危機は過ぎて、落ち着いている

・フィンランドは女性大統領女性首相。女性の活躍だけでなく、若手の活躍もめざましい。26歳で銀行の支店長をはじめ、30代40代の社長も多く見られる。年齢にこだわらない風潮で、上下関係はあまりない

・フィンランドは、性別、年齢、過去、私生活にこだわらないおおらかさが内在している国。それが強い女性たちを生みだし、家族のあり方を変え、いろいろな意味での平等を築いている

・フィンランド人の特徴は、「誰よりもスウェーデン嫌い」「家でもなんでも自分で作る」「普通の人でも別荘ライフを楽しむ」「恥ずかしがり屋」「がんばるという表現がない」



なかなか日本人には理解できない部分も数多くあると思います。理解云々はともかく、頭が良く、皆平等に豊かに暮らしているということは事実です。

つまり、国民全体の知的レベルが高いので、政治のレベルが高くなった。国民の政治レベルが高いと、そのお返しに、国民全体の生活レベルが高くなった(豊かになった)ということではないでしょうか。
[ 2010/09/21 08:44 ] 北欧の本 | TB(0) | CM(0)

『転職哲学-気分良くはたらくための考え方』山崎元

転職哲学―気分良くはたらくための考え方転職哲学―気分良くはたらくための考え方
(2004/12)
山崎 元

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著者は転職を10回以上繰り返した転職のプロです。この繰り返された転職を通じて、転職について、さまざまなことを学んでいます。

いい転職とは何か、得する転職とは何か、経験を通じて語られる言葉には深いものがあります。私も、転職したことがあるので、頷ける部分が多くありました。

この本の中で、共感でき、役に立つと思えた箇所が20ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。

ちなみに、著者は、以前「超簡単お金の運用術」で紹介した山崎元氏です。



・新入社員のころに会社から得るものの中心は、お金ではなくて、仕事の経験、知識、スキルであることが多い。これらが身につかない会社は就職先としては損

・転職は「時間」「お金」「自由」の比率を大きく変えるイベントになる。次の転職が「時間」「お金」「自由」のどれを目指すものかを明確に意識しよう

・ドラッカーは「仕事の哲学」の中で、
「今日の問題は、選択肢の少なさではなく、逆にその多さにある」
「何をしたらよいかではなく、自分を使って何をしたいかである」
「最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確率は高くない」
と言っている

・ドラッカーは辞めることが正しい時として、「組織が腐っているとき」「自分がところを得ていないとき」「成果が認められないとき」をあげている

・転職とは、「主な取引先の変更」である。現在の主要取引先(勤務先)との取引を打ち切って、別の取引先と取引すること

・若い人の場合、「明らかに自分に合わない」という仕事に長くとどまることは得策ではない

事業を興すことは以前よりも随分容易になっている。サービス・情報産業が中心になり、資金調達もかつてより容易になっている

28歳までに、自分の職を決めるという目途がある。これを超えたら、自分がこれまでやってきた仕事の経験を活かすということ

35歳までに、自分にはこの仕事ができるという仕事を確立することが理想。自分の能力、専門分野を持ち、他人と比較されない自分独自の「商品」を持つこと

・自分が変わるか、会社を変えるか、会社を変わる

・ヘッドハンターと付き合うことの最大のメリットは、転職市場の様子や、自分の人材価値、あるいは人材価値を上げる方法などに関わる情報をもたらしてくれること

・仕事をする都度、自分の仕事の内容を主にパソコンのファイルの形で会社と家の両方に持つこと

・転職相談者は、初対面を含めて、ほとんどが好感の持てるいい人たち。わざわざエネルギーを使って転職したいと考えるからには、仕事に真面目に取り組みたいと思っている人が大半

・嫌な感じの転職志望者のパターンは、大別すると、「自分が見えていない人」(プライドの塊のような性格の人)と「他人が見えていない人」(ホラ吹き、ウソつき、約束を守らない、意思決定できない、甘える)の二つに分かれる

・転職をすることのメリットは、転職が勉強のきっかけになること。転職が仕事のスキル上のマイナスに働くことはない

有効な時間の判定基準は、「1.直接お金を稼いでいる時間」「2.物事を決断するために必要な調査の時間」「3.スキルが身についている時間」「4.それ自体が娯楽のように楽しい時間」これ以外の時間は無駄

・これは時間の無駄と思ったら、たとえば会議でも、付き合い残業でも、その場からいなくなることを考える

・1人でも、時間がバラバラでも、平気でランチを食べることができる人は外資系の適性がある

・建前だけで年功制を表面だけ世知辛くした「陰気な成果主義」もあれば、社員に儲けてもらうために、儲けに応じたお金を払う「陽気な成果主義」もある。前者はニセモノの成果主義なので注意が必要

・「価値観に反する仕事をしない」「自分のお金はこだわるが、他人のお金は気にしない」「会社を取引先、同僚をお客様と思う」と働くのが楽しくなる



転職することは「得策でない」と考えている人が多いと思います。

しかし、ヘッドハンティングされるくらいの力をつけ、条件次第で、いつ転職してもいいよう、転職体制をつくっておくことは「良策」ではないでしょうか。

この本は、転職を考える時、貴重な転職指南書になると思います。
[ 2010/09/20 06:05 ] 出世の本 | TB(0) | CM(0)