とは学

「・・・とは」の哲学

『寝る前に読むブッダのことば』奈良康明

寝る前に読むブッダのことば寝る前に読むブッダのことば
(2002/03)
不明

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この本は、ブッダが説いた真理を、現代の社会、仕事、家庭に当てはめて、生じた悩みを解決していこうとしたものです。

現代のサラリーマンとブッダは結びつかないように思われますが、悩みは古今東西共通で、ブッダが解決の糸口になります。

ブッダのことば」で、ためになった箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



『下劣なしかたになじむな。怠けてふわふわと暮らすな。邪な見解をいだくな。世俗のわずらいを増やすな(法句経167)』

・なぜ誘惑に負けるのか?一つはストレス。もう一つは浮世の義理で誘惑に乗ってしまう場合。「誘惑」の行き着く先は「わずらい」。よこしまな欲望を抱かないことがいちばん幸せ

『他人の過失を見るなかれ。他人のしたこととしなかったことを見るな。ただ自分のしたことしなかったことだけを見よ(法句経50)』

・病気と紙一重の完全癖。この完全癖が他人を干渉する性格となって現れる。他人の行動を気にせず、自分に関心を向けること

『ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも清らかな心で話したり行ったりするならば、福楽はその人につき従う。影がそのからだから離れないように(法句経2)』

・人間関係は心によってつくり出されるもの。影が体から離れないように、いつも心を寄せていく

『他人に教えるとおりに、自分でも行え。自分をよくととのえた人こそ、他人をととのえるであろう。自己は実に制し難い(法句経159)』

・制しがたいのは部下ではなく、部下を制しようとしている自分

『称賛してくれる愚者と、非難してくれる賢者とでは、愚者の発する称賛よりも、賢者の発する非難のほうがすぐれている(ウダーナヴァルガ25-23)』

・実績をあてにし、ゴマをすってほめてくれる人よりも、ちゃんと事実を明らかにし、自分の実績を自分で作れとはっきり言ってくれる人のほうが、ずっと優れている

『足ることを知り、わずかの食物で暮らし、雑務少なく、生活もまた簡素であり、諸々の感官が静まり、聡明で、高ぶることなく、諸々の家で貪ることがない(スッタニパータ144)』

・もっともっと、と無限に欲望を募らせることをやめにして、欲を少なくして足るを知らないと、いつまでたっても悩みや苦しみから逃れられない

『以前には悪い行いをした人でも、のちに善によってつぐなうならば、その人はこの世の中を照らす。雲を離れた月のように(法句経172)』

・方法を間違えて犯した失敗でも、やるべきことを怠った失敗でも、自分の過失を反省し、さらに次回の栄養にする

『人がもし善いことをしたならば、それを繰り返せ。善いことを心がけよ。善いことがつみ重なるのは楽しみである(法句経118)』

・善なる行いには善なる結果が、悪なる行いには悪なる結果が伴う

『聡明な人は、奮い立ち、努めはげみ、自制、克己によって(よるべとしての)島をつくる。激流もそれをおし流すことができない(ウダーナヴァルガ4-5)』

確固たる原理を持っていれば、それに照らして自分を制し、弱い自分を励まし、乗り越えていくことができる

『世俗的であっても、すぐれた正しい見解をもっているならば、その人は千の生涯を経ても、地獄に堕ちることがない(ウダーナヴァルガ4-9)』

・職業即人間の価値ではない。自分なりの世界観や価値観をしっかりと持って過ごしているかで、人生の価値が決まってくる

『奮い立てよ。怠けてはならぬ。善い行いのことわりを実行せよ。ことわりに従って行う人は、この世でも、あの世でも、安楽に臥す(法句経168)』

・自分を励ましたり鼓舞したりするだけでなく、善い行いを実行すれば心の安楽が得られる

『自分こそ自分の主である。他人がどうして主であろうか?自己をよくととのえたならば、得難き主を得る(法句経160)』

・自分の個性にあった主体性を持つこと。それこそが自分の主を求めることであり、自我のあり方

『勝利からは怨みが起こる。敗れた人は苦しんで臥す。勝敗をすてて、やすらぎに帰した人は、安らかに臥す(法句経201)』

・勝利したとか敗北したという相対的な価値観で右往左往させられることなく、世俗の次元を離れた、安らぎを模索していく生き方が大切

『身についてつねに真相を念い、つねに諸の感官を慎しみ、心を安定させている者は、それによって自己の安らぎを知るであろう(ウダーナヴァルガ15-3)』

身心一如。心と身体は一体。変化に合わせて心を成熟させていくことができれば、身心の安定を得ることができる



はるかかなたの遠い存在と思えたブッダが、身近に感じられます。「ブッダの教え」が難しくないこともわかるので、面白いと思います。

「ブッダのことば」で、嫌なことをさっぱり忘れ、明日に残さないために、寝床で読むにふさわしい本ではないでしょうか。
[ 2010/07/30 09:03 ] 神仏の本 | TB(0) | CM(0)

『ランチェスター思考・競争戦略の基礎』福田秀人

ランチェスター思考 競争戦略の基礎ランチェスター思考 競争戦略の基礎
(2008/11/28)
福田秀人

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ランチェスター戦略はシェアを確保して、安定を図る戦略です。ランチェスターはもともと戦争における法則、理論なので、抵抗を感じる人も多いように思います。

しかし、デフレの時代においても、シェアの高い大企業の売れ筋商品は、売上を大きく落としていません。シェアの低い企業、商品が脱落していきました。

このビジネス分野の基本戦略を優しく解説したのがこの本です。ためになった箇所、即活用できる箇所が20ほどありました。「本の一部」ですが、紹介します。

ちなみに、福田秀人氏の著書を紹介するのは、「見切る!強いリーダーの決断力」「成果主義時代の出世術」に次ぎ3冊目です



・衰退期を生き抜こうと決断した場合、その企業は、生存確率を高めるためのさまざまなステップを考慮しなければならない。典型的には、業界で最大の市場シェアを有する企業になっておくこと

・予期せぬ好機や脅威に対応するには、部下が自発的に行動することが必要である。部下の主導性(イニシアチブ)を発揮させる方が、整然と行動させるより、よい結果を生むことが多い

・ナポレオンが連戦連勝を続けているとき、その理由を問われ、「事実に基づいて判断しているから」と答えているが、これは判断の鉄則である

良い戦略「部隊に能力の限界を超す努力を要求せず、目標を達成できる戦略」。悪い戦略「部隊に能力の限界を超した努力を要求し、目標を達成できない戦略」

要職につけてはいけない人は、「戦いが嫌いな人」であり、「やれることしかやらない人」。ただし、怠慢とは違い、「やれることは熱心にやる人」

弱者の戦略「局地戦を選ぶ」「接近戦を展開する」「一騎打ちを選ぶ」「兵力の分散を避ける」「敵に分散と見せかける陽動作戦をとる」

・弱者の戦略は、新しい商品を市場に出して参入する場合、新しい地域に出店する場合、新しいマーケットに参入する場合など、常に新しいものの開発や参入の場合の基本的な発想の原点となるルール

・顧客のセグメンテーション「スキミング層(3~4%)」年収1000万円以上「イノベーター層(10~15%)」扱いにくいグループ「フォロアー層(30~35%)」中間的、平均的であるのに満足「ベネトレーション層(40~45%)」年収300万円以下

・新規開拓のさいは、攻撃の主体をナンバー2に集中していく。この攻撃による新規開拓の成功例が、分析の結果、確率的に非常に高い

・大量販売を追求する近代ビジネスは、終焉するどころか、ますます勢いを増し、「集中と標準化の巧拙」が企業の命運を左右する状況が続いている

・「大きいことはいいこと」「商売というのは、結局、最後は量。量よく質を制すという一面を持っている」

規模と範囲の経済は、大企業にコスト優位を与える。顧客の価格弾力性の高いマーケットでは、大企業は一部を顧客に還元できる。この結果、小企業は大企業が扱っていないニッチへ追い込まれる。小企業が大企業の生産費用に対抗するには、成長する必要がある

戦いの勝ち方は、ナンバーワンをいくつもつかにかかわる。強者であれ、弱者であれ、勝利を得るためには、細分化した領域で、ひとつでいいから、個別にナンバーワンを勝ちとっていかなければならない

ナンバーワンになる順序は、弱者の戦略「地域で№1→得意先の№1→商品の№1」、強者の戦略「商品で№1→得意先の№1→地域の№1」

・一点集中で突っ込むのが「グーの戦略」。多様な展開をするのが「パーの戦略」。多様化を見直し、整理するのが「チョキの戦略」。導入期は「グーの戦略」成長後期は「パーの戦略」成熟期は「チョキの戦略」

・自分が強者なのか弱者なのかを、はっきり数値で認識する

勝ち目のないところに力を入れていれば、他で勝つチャンスを逃す

マーケットシェア率が、あるレベルを超したなら、安全性、利益率、持続可能性、拡大可能性、成長性が飛躍的に向上する

・小さくてもナンバーワンになれる。ないし、なっている得意分野を見つけ、それを起点に、ナンバーワンの領域を広げていく

・先発のやることをじっと見ていた後発組は、デモンストレーションの時期をチャンスと見てとり、間髪を入れずに参入してくる

・特許申請は、技術やノウハウを詳細にさらすため、裏目に出ることが多い



ランチェスターという名前だけを知っている人が新たに勉強するのに、この本は最適です。経営戦略に携わっている人にとっても、得るものが非常に多い本です。

ランチェスターの戦略は、現代のビジネス戦争の「孫子の兵法」かもしれません。ビジネスで競争しなければならない人たちにとって、欠かすことのできない必須の法則、理論だと思います。
[ 2010/07/29 06:42 ] 福田秀人・本 | TB(0) | CM(0)

『離婚の心理学-パートナーを失う原因とその対処』加藤司

離婚の心理学―パートナーを失う原因とその対処離婚の心理学―パートナーを失う原因とその対処
(2009/09)
加藤 司

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この本のタイトルは、離婚の心理学ですが、良きパートナーと巡り合い、良き関係を続けていくには、どうすればいいのかを考える内容の書です。

その上で、不幸にも離婚に至った夫婦は、どんなケースが多いのかを学術的に調べています。

素晴らしき夫婦円満生活を構築するために役に立つと思った箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・タバコを吸う男性の離婚率は、吸わない男性離婚者の1.9倍。タバコを吸う女性の離婚率は、吸わない女性離婚者の2.7倍

・「仲のいい夫婦は似てくる」のではなく、似ている夫婦が別れにくいために、「仲のいい夫婦は似てくる」と言われているだけ

・妻の結婚年齢が24~26歳の離婚の危険性を1とした場合、20歳以下の離婚率は2.52倍。21~23歳の離婚率は1.5倍となっている。さらに27~29歳の離婚率は0.78倍。30歳以上の離婚率は0.49倍

・先進11カ国の35年間の失業率と離婚率の関係を調べたら、失業率と離婚率の関係が最も強い国が日本だった。わが国は、カネがなければ愛が続かない国。まさに「カネの切れ目が、縁の切れ目」

・夫の自分勝手なレジャーが離婚を招く。妻の嫌いなレジャーを楽しんだりすると、結婚の満足感が低下する。レジャー活動は妻の趣味に合わせるほうがよい

・子供のいない夫婦の離婚率を1とすると、0~6歳の子供がいる夫婦の離婚率は0.64倍。7~12歳の子供がいる夫婦の離婚率は0.52倍。13歳以上の子供がいる夫婦の離婚率は0.5倍。「子はかすがい」という言葉は事実のよう

・浮気は、それまでの性的体験が多い男女ほど、危険性が高い。20~39歳の女性を対象にしたアメリカの報告では、性的経験がなかった女性と比較して、1~3人の男性と性的関係があった女性では4倍、4人以上では8.5倍、浮気をする危険性がある

・妻が妊娠している夫は、そうでない夫と比較して、浮気をする危険性が4.5倍高いことがわかった

・離婚する要因(妻の場合)
神経質、結婚前の妊娠、両親の離婚、経験への開放性、結婚前の同棲経験

・離婚しない要因(妻の場合)
性的満足感、結婚年齢、現在の年齢、教育水準

・離婚する要因(夫の場合)
両親の離婚、神経質、結婚前の同棲経験、妻の仕事

・離婚しない要因(夫の場合)
性的満足感、夫・家庭の収入、現在の年齢、教育水準、誠実性

夫婦喧嘩の原因
1位「子供のこと」2位「家事や家庭の雑用」3位「コミュニケーション」4位「レジャー活動」5位「仕事」6位「お金」7位「習慣」8位「親戚や元配偶者のこと」9位「愛情表現やセックス」10位「性格」

・会話の最中に観察される「批判」「侮辱」「言い訳」「逃亡」は、離婚する夫婦の4つの危険要因



この本の中で、「夫婦の言動をわずか5分観察すれば、その夫婦が離婚するかどうか91%の確率で予測することができる」というアメリカの研究者の記述がありました。

それは、話し手と聞き手の言動で判断するのですが、聞き手の言動の特徴として、「相槌を打たない」「表情を変えない」「否定的な表情」「視線をそらす、視線を落とす」ということでした。

要するに「否定」と「無視」です。逆に夫婦円満の場合は、聞き手の特徴が「肯定」と「関心」です。

夫婦関係だけでなく、「肯定」と「関心」があれば、大抵の場合、人間関係は上手くいきます。これが「円満の心理学」ではないでしょうか。
[ 2010/07/27 08:32 ] 人生の本 | TB(0) | CM(1)

『アンケートの作り方・活かし方』大久保一彦

アンケートの作り方・活かし方 (PHPビジネス新書)アンケートの作り方・活かし方 (PHPビジネス新書)
(2010/06/19)
大久保 一彦

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説教や理屈では、なかなか動かない人が、「数値」と「客の意見」には、すぐ動くことがあります。特に、接客サービス業において、「客の意見」は絶大です。

この本は、客の意見や感想を聞く「アンケート」についての書です。著者は、アンケートを経営に活かすプロです。

アンケートを経営戦略やカイゼンの手段として、有効に使っている会社はまだまだ少ないように思います。

この本には経営のヒントが多く含まれているように感じました。参考になった箇所が15ありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・アンケートから見えてくる表面的な結果は、すでに起こってしまったこと。「どうしてそんなことをしたんだ!」と叱るより、「なぜそうなったのか」という原因を探るほうが大切

・効率よく有益な結果を得るには、100から400くらいのサンプル数が適当。1000も2000もサンプル数を集めるのは無駄であり、時間もかかる

・アンケートでは、お客様の購入(利用)を妨げる致命的な要素を調べることができる。この点もアンケートの利点

アンケートの目的
1.お客様像をつかんで戦略を立てる
2.買うか買わないかの決め手を見つける
3.潜在的ニーズをつかみ、価値を生み出す
4.見えないお客様を知る
5.顧客名簿をつくる
6.お客様と従業員の意識をある方向に向ける

・目的に応じてアンケートの形式を選ぶこと
「不満の受け皿」テーブルにアンケート用紙
「コストに対する意見」会計時に記入
「詳細な情報の入手」面談式のアンケート
「広く回答を集める」電話やメールを使う

・客層戦略は、お客様像を細分化して明らかにしていく「セグメント」、標的とする市場を決める「ターゲッティング」、ターゲットへの「アプローチ」の3段階に分かれる

・男女の差は、団塊ジュニア世代までは顕著にあらわれる。ただし、年々ライフスタイルが多様化し、男女の境目が曖昧になりつつある

・評価を点数化して比較するのが「スコア経営」。スコア経営はお客様の問診を受けることだが、不満がなくてもお客様が減る時代がやってきている。これからは一点の満足を目指す時代

・お客様のニーズは「仕方がない」とあきらめてしまった既存の商品やサービスの中に隠れている。その隠れた潜在的ニーズを満たす商品やサービスを改善すれば、お客様の満足度は飛躍的に上昇する

・基準レベルを10点とするならば、それを1点でも超えれば、お客様の潜在ニーズを満たし、「ほかと違うな」と思ってもらえる。商品やサービスの価値は、お客様に「ここにしかない」と思わせることで生まれる。「ここにしかない」うちが花

・潜在的ニーズが隠されている代表的な質問は、「○○はありますか?」「○○できますか?」

・人の潜在的ニーズには、「誰かに教えたい」「しゃべりたい」というものがある。「お知り合いが○○される場合、当△△をご推薦いただけますか?」という質問をして、その人の満足度を見ることができる

・「どんなきっかけで当店を利用するようになりましたか?」この質問の回答を掘り下げれば、見込み客を動かす何かを探ることができる

・「お気づきの点がございましたら、ご記入ください」だと、良かった点よりも悪かった点が書かれることが多くなる。嫌なことは忘れてもらい、いい印象を引っ張り出すことが大事

・「お客様の喜びの声を聞くと、私たちは励みになります。喜びの声をご記入ください」という質問は、現場で働く従業員のモチベーションを上げる。お客様の喜びの声は、従業員の心の報酬



このように、アンケートは戦略を立てる武器にもなりますし、次の大きなヒントも与えてくれます。

ネットや情報誌の情報が「新情報」なら、アンケートの回答は「最新情報」ではないでしょうか。しかも、この最新情報は、何回掘り起こしても尽きない、純度の高い宝の山です。この宝の山を放置したままにしておくのは、もったいない限りです。

この本は、アンケートの重要性を改めて気づかせてくれる、貴重な1冊ではないでしょうか。
[ 2010/07/26 08:42 ] 仕事の本 | TB(0) | CM(2)

『億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!』吉川英一

億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!―年収400万円+副収入でプチリッチになる億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!―年収400万円+副収入でプチリッチになる
(2009/04/10)
吉川 英一

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日本の税制は「官僚様」が作っています。つまり、「官僚様」に一番有利な税制を作っています。国民はそのことを余り知らされず、マスコミまでが口を閉じています。

税率がそこそこ低い手取り1000万円の年収をもらう。退職金規定を狡猾に利用し、巨額なのに税率の低い退職金を何回ももらう。退職前の給与を多くして年金をいっぱいもらう。

このやり方を真似ることが、日本で資産を残す方法ではないかと、前から考えていましたが、この本にも、同様のことが記載されています。

今の政治では、このおかしな税制を変えることは無理なようです。それならば、海外に脱出するか、この税制に合わせた生き方をするかのどちらかしかありません。

著者は、「年収400万円+副収入」でプチリッチになる方法を、この本で伝授されています。この閉塞感漂う社会主義国家?日本で、賢く生きていく方法論を示されています。

この本の中で参考になった箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・日本の税制を考えると、大勢に逆らって会社経営を目指すのではなく、サラリーマンをやりながら、税率23%の小金持ちを目指すのが最も幸せな生き方

・日本では個人の所得税においても課税所得金額で1800万円を超えると、最高税率が40%になる。住民税10%、事業税5%と合わせて、55%が税金。こんな税率の高い国でお金持ちを目指そうなんて、とんでもない

・税務署と税理士は庶民から税金をきちんと徴収するという共通の目的のために存在する。青色申告や会社設立が増えると、収入が増える点で利害が一致している

・現在、国と地方を合わせて400万人の公務員がいるが、公益法人や第三セクターに補助金として支払われる人件費も含めると、国税と地方税収入の半分がこれら役人の人件費に消えている。この国では賢い人は官僚を目指す

・具体的に小金持ちとは、どれくらいの年収を指すのかといえば、可処分所得(手取り)で1000万円程度。夫婦と子供2人の標準世帯の場合、給与所得者であれば1448万円までが、小金持ち層。手取り1000万円でも普段の生活は億万長者と一緒

・自分の子供にお金の知識を何も教えないまま、クレジットカードやキャッシュカードを持たせて、社会に放り出す親は「バカ親」としか思えない

・不動産投資や株などの投資本を何冊も出している人の場合、最初の処女作が一番ノウハウが詰まっている。その後も出し続けているなら、本人がいかに進化しているかを見てから買うのがいい。でも、一番安くて投資効率がいいのは投資本

生命保険の見直しをしない限り、お金は絶対に貯まらない。生命保険、医療保険、ガン保険、個人年金、学資保険で合計4万5000円が毎月出ていく。死亡で1000万円~2000万円あれば十分。生命保険だけで何十年も暮らそうなんて期待していない

しつこい勧誘を受けたら「そんなによい商品だったら、あなたが買えばいいじゃない」と言おう。さんざんすすめておきながら、本人は絶対に買っていない

・株で勝ちたいと思ったら、あまのじゃく投資家になる。自分が買いだと思ったら売ってみて、売りだと思ったら買ってみれば、今まで勝てなかったのが、勝てるようになる。株なんてそんなもの

・株で勝つには、買うも売るも中長期で待てることができるようになってから。自分の思う値段まで下がるのを待つこと。買いたいと思っても、一度踏みとどまる。きっと値下がりしてくる。中長期投資が株の基本

・底値を仕込むにはピラミッド投資法。ピラミッド投資法は、低いところで常に株数を多く買い付ける。平均買付単価を下げるには非常に有効

・不動産投資は、安定した収益を生み出す投資。空室を埋める努力さえ怠らなければ、安定収入が入り続ける。株式投資や転売目的の不動産投資では、大きく儲かることはあっても、それをずっとコンスタントに続けていくことは不可能

・サラリーマンが副業で不動産投資を始め、可処分所得が1000万円に達したら、いかにリスクを減らすべきかを考える。税率23%の世界が日本では一番居心地がいい

・出口戦略を考えたら、あまりにも投資金額が大きい物件は買わないこと。売りやすい物件を買うこと

・リタイア生活こそ人生における至福の時間。日々減っていく貴重な時間を会社に切り売りすることほどもったいないことはない。自分のやりたいことや目標が定まっているなら、命を削ってサービス残業なんかしないで、早くリタイアしたほうが幸せに決まっている



著者は、サラリーマンの給与と安定収入が見込める不動産収入を合わせて、1448万円(税率23%)を目指すこと。会社が嫌なら、いつ辞めても、一生食っていける態勢に、収入と資産を確保しておくこと。主にこれらについて述べています。

著者自身が、実践されてきたことなので、説得力があります。

大金持ちになるのを目的とせず、「束縛やストレスからの解放と安心感の獲得」。つまり、自由が目的というスタンスです。

今、サラリーマン生活で夢をなくされている方にとっては、夢を与えてくれる書ではないでしょうか。
[ 2010/07/25 08:59 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)

『10の悩みと向き合う・無宗教は人生に答えを出せるのか』島田裕巳

10の悩みと向き合う 無宗教は人生に答えを出せるのか10の悩みと向き合う 無宗教は人生に答えを出せるのか
(2009/02/20)
島田 裕巳

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島田裕己氏の本は、「3種類の日本教」に次ぎ2冊目です。宗教学者であり、社会学者といった存在です。現在は、東京大学の先端科学技術研究センターの研究員をされています。

宗教や社会を見つめる、ユニークな視点は、何冊読んでも、大変参考になります。

この本も、無宗教なのに祈り、そして悩みが尽きない、現代の日本人の精神構造がよくわかり、勉強になりました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・今もっとも勢いのある新宗教は、精神的なカウンセリングを施すものに変化してきている。信者が結束して、社会の中でのしあがっていこうとする激しさは見られない

・悩みから救われたいけれども、宗教の世界に深く入り込んで、現在とはまったく違う世界には行きたくない、人生を根本から変えたくない、周囲の人間関係に影響を与えてほしくないというのが本音

・人は、何かが欠けていれば、それを求めて頑張ろうとする。煩悩は原動力になる

・祈りの対象となる神や仏より、祈るという行為自体が重要と言える。さらには、祈りを捧げなくても、心を無にし、気持ちを切り替えることの方が、はるかに大切なことになっている

・庭をボーッと眺めるということは、一番単純で、純粋な祈り。世俗の生活のことは何も考えず、ただ庭を眺めている感覚は、ほかではなかなか味わえないもの。こうした感覚が祈りの奥にあり、信じることの根底にある

・自分を解き放っていこうとしても、それを受け入れ、受け止めてくれる何かを信じられなければ、怖くてそれはできない。解き放つこと信じることは密接な関係を持っている

・金儲けを戒める宗教はないが、利息は、ユダヤ教でも、キリスト教でも、イスラム教でも戒められている。お金を貸して生活するようになれば、物を作る人がいなくなり、社会が成り立たない。そこで、金貸しの価値を認めず、利息を禁じる考え方が打ち出された

・お金がないと結婚もできない。子供も産めなければ、家庭も作れない。そんな時代が訪れている。実際、個人の収入が増えれば、未婚率も減少している

・消費することが気持ちいいという感覚は相当薄れている。お金が必要でない社会になったわけではないにしても、金儲けに意義を見出すことが難しくなっている

・私たちは、お金を第一に考える必要がなくなっている。金儲けという、わかりやすい目標が立てにくくなったことで、人生全体の目標がはっきりしなくなり、それでさまざまな悩みが生まれてきている

・人間は、物語を必要としている。自分がいったいどんな人生を歩んできたのか、それを一つの物語として語りたいという欲求をもっている

・たんなる思いつきでも、途方もないものでもいいが、夢を言葉にしたり、どこかに書いたりすることで、実現に向かって動き出していく。かなわない夢に思えても、それが言葉として表現されると、途端に現実味を帯びてくる

・どうせ夢を語るなら、なるべく多くの人に向かって語るべき。夢の内容も、希有壮大なほうが、かえって実現に結びついていきやすい

・妄想を抱かなかったら、面倒なことは、ただただ厄介なことに終わってしまい、本気でそれに立ち向かおうという気にはなれないもの

・目の前に立ちふさがっている壁を乗り越えることが、イニシエーション(通過儀礼)の本質。師は弟子に対して、壁を乗り越えなければいけない状況に追い込んでいく存在

・教養をもつことで、物の理解が深まり、より深いレベルで楽しむことができるようになる。世界がつまらなく感じ、生きていくことに手応えを感じないのは、教養が欠けているから。物の見方がわからなければ、興味深い事項でも、なぜ興味深いのか理解できない

・早い段階で結婚相手が見つかれば、結婚する時期も早まり、子供も早く生まれる可能性が高くなる。そして、早めに子育てを終え、それから自由な時間を送る。結婚積極派は、そうした将来を考えている

・恋愛をしなければわからないことがある。恋愛は、すべてを賭け、自分をさらけ出さなければならないから、そこではじめて見えてくるものがある。それを知らないまま一生を終えるとしたら、とても残念なこと

・人間関係においては、甘える側甘えられる側が明確に分かれる。第一子は甘えられる側で、末っ子は甘える側に回る。それは兄弟姉妹だけのことではなく、ほかの人間関係でも起こってくる

・いかに素晴らしいエンディングを迎えるか。そのイメージがわいてくるなら、死を恐れる必要はなくなる。物語を描ききった後の死は、輝かしいゴールになっているはず

・負けを認めることで、今度は勝とうという気持ちが生まれてくる。そのとき、次に勝つことが生きる意味になり、人生の目的になってくる。この考え方を「負け教」と呼ぶのなら、負け教の唯一の教えは、負けを素直に認めることである

・悩みが生じたら、それを乗り越えるべき壁と考えることで、悩みは課題になり、その瞬間に悩みではなくなっている



この本には、悩みの本質が簡潔に書かれています。

難しく書けば、「悩んでいることを悩まなくてすむかを悩むことで、悩みが解決する」ということです。

簡単に書けば、「悩みを課題とすることで悩みはなくなる」ということになります。

老若男女、古今東西、悩みは尽きませんが、悩みに闘いを挑むことで、悩みは解決するのではないでしょうか。悩みと向き合う姿勢が大事だとわからせてくれる1冊です。
[ 2010/07/23 08:47 ] 島田裕巳・本 | TB(0) | CM(0)