とは学

「・・・とは」の哲学

『失敗の予防学』中尾政之

失敗の予防学―人は、なぜ“同じ間違い”を繰り返すのか失敗の予防学―人は、なぜ“同じ間違い”を繰り返すのか
(2007/10)
中尾 政之

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成功する生き方は、失敗しない生き方に通じます。

この「お金学」でも、「お金を稼ぐ方法」より、「お金を使わない方法」をマスターしたほうが、お金が貯まっていくという考え方です。

攻めか、守りか、どちらが大事かと問われたら、世の中は、7:3で守りなのかもしれません。

失敗の予防学」の著者は、東京大学大学院の中尾政之教授です。「失敗学」の第一人者で科学者です。しかし、この本は、失敗の予防策を一般読者向けに、わかりやすくまとめられており、読みやすく、ためになります。

この本の中で、ためになった!と感じた箇所を、紹介したいと思います。



・仕事のできる人は、自分の失敗だけでなく、他人の失敗も「他山の石」として知識化し、教訓化している。「人のふり見て我がふり直せ」が失敗学の真髄

・愚者は体験(自分の失敗)に学び、賢者は歴史(他人の失敗)に学ぶ

・重要なことは、失敗したことをただただ反省することではない。また失敗した人を責めることでもない。失敗を引き起こした仕組みやシステム、構造に着目して、改革することにある

・自分が悪いと考えれば、即座に対策を考えます。人のせい、環境のせいにしていたら、ワンテンポ、対処が遅れる

・失敗の3原因は、「1.無知」(安全義務の法律があることを知らない)「2.無視」(法律は知っているが、作業がやりにくいので使わない)「3.過信」(私に限って大丈夫だと考え、使わない)

・42人のエンジニアを集めて、自分の失敗を犯したときの心理を分析したら、無知35%、無視9%、過信17%で、計61%が失敗の3原因だった

・失敗は隠したい。隠したら損か得か。具体的に調べたところ、組織にとって、隠すのは、損。普通は隠すと10倍返しで損になる。これは、失敗学のキモである

・自分勝手な“カイゼン”は命取りになる(自己過信の法則)

全米レストラン協会によると、不満を持った客の4%しか、店に直接クレームを言うことはない。クレームの怖さは、クレームを言わない残り96%のうち、91%が二度と来店しなくなること。1件のクレームの裏には、これだけ多くの時限爆弾が内包されている

・重要なことは、一度起こした失敗を二度と繰り返さない方策を、できるだけ具体的に打ち立てること

・失敗学の観点からいえば、「とりあえずやってみよう」の出たとこ勝負というのは、早い話が思考停止、議論中断を意味する

・エンジニアが誤判断した理由を調べたら、「1.リーダーシップ能力不足(過信)」16.7%「2.危険予知能力不足(無知)」34.8%「3.部分的思考停止(思い込み)」24.0%「4.全面的思考停止(改善を無視)」9.0%「5.無思考状態(無意識)」15.4%であった

・マンネリは大敵。世阿弥も「花伝書」の中で、面白いことは新しいこと、花も散るから美しい、どんなに面白い芝居でも、何度も見ると飽きると言っている。マンネリを避けるには、組織の中に絶えず新しい人種を入れること。全滅を避けるための大事な知恵である

・企業にとって優先順位の筆頭はコストではなくブランド。いくら金がかかろうともブランド(のれん=信用)を守るという企業体質が顧客の信頼従業員の忠誠心を高く保っていることに気づかなければならない

・労働災害のデータによると、経営トップが安全管理に意識して取り組んでいるか否かで罹災率は3倍違ってくる

・三井家三代目の高房は、京都商人の没落事例(大名貸しや投機的商売、過度の遊芸や信仰)を整理して、「町人考見録」を書いた。三井家は呉服屋と両替屋として江戸時代を生き抜き、現在まで生き残った

三井高房が「町人考見録」でさんざん戒めたのに、四代目高美は宗教に傾倒し、寺院に莫大な寄進を行い義絶。七代目高就は美術品に散財しすぎて謹慎。しかし、三井家では1710年から大元方という統括機関が外部的に商売を行い、内部的に乱れてもビジネスは破滅しなかった

・事態が時々刻々と変化するスピード時代においては、ベストだけでなく、セカンドベストサードベストというように、優先順位のランキングを頭の中に想定しておくことが大切

・(決めたことだから)→(金をかけた以上何とかしたい)→(メンツが立たない)→(社長の命令だからやめられない)と時間の経過とともに、失敗による損失が膨らむ

・松下幸之助は、30年前、明らかな失敗であった、売れない電卓6億円の在庫に対して、「もう売れんのやろ?」「全部捨てい」「捨てられんかったら、わしが買うたるわ」と言った。そして「みんな、さっぱりしたやろ」とまた、ひとこと言って、会議は終わった

・失敗することがわかったとき、重要なことは、被害、損失、コストを最小限に抑えることに尽きる。どうすれば手仕舞いできるか考えておく

・失敗の危機管理のコツは、事前にシナリオを次の3種類用意しておくこと「1.あるべきシナリオ(希望的観測)」「2.こうなるシナリオ(現実的シナリオ)」「3.ありうるシナリオ(最悪の事態を想定)」

・常識の8割正しい。しかし、残りの2割は間違い。こう思うくらいでちょうどいい

・一極集中には、メリットも多くあるが、システム全体に重大な影響を及ぼすデメリットも内包する。一極集中は7割までに留めておき、残りの3割を保険にする

・「会社のため、よかろうと信じてやったが、たまたま失敗した。これを教訓に次は成功してほしい。恥じることはない」という「失敗を憎んで人を憎まず」の精神で従業員に対したい

二番煎じではどんなに頑張っても創業者利益はとれない。これを称して「成功の復讐」と呼ぶ

・たとえ失敗しても、いつかリベンジしてやろうという気持ちをどこかに持っていないと、成功をものにはできない

・松下幸之助は「失敗したら自分が悪い成功したら運が良かった」徹底してこう考える人だった

失敗の予防法則は大まかには次の8つ

1.他山の石の法則(人のふり見て我がふり直せの実践)
2.慢心の法則(反省に耳を貸し、失敗の予兆をとらえる)
3.隠蔽の法則(正直にデータを公開して原因調査)
4.大本気の法則(失敗後の行動方針を社是として設定)
5.希望的観測の法則(行動するときは事前に仮想演習
6.慣性の法則(企画変更すべきとき、不作為を決め込まない)
7.油断の法則(失敗後は対症療法ではなく、構造的な根本対策
8.失地挽回の法則(転んでもタダでは起きない

・失敗学の目的は「成功すること」。その目的の手段が失敗学。「失敗を生かして成功を勝ち取ろう」



最後に著者が、言われているように、成功するために失敗があるのだと思います。

他人の失敗をタダで学ぶ「人のふり見て我がふり直せ」の精神は、お金のかからない成功法です。

この本では、著者が他人の失敗を体系化されています。それは、他人の失敗をいっぱい集め、まとめているということです。そう考えたら、これはお得な本だと言えるのではないでしょうか。

[ 2009/10/30 07:49 ] 仕事の本 | TB(0) | CM(0)

『データでわかるモノの原価』お金のナゾ調査隊

データでわかるモノの原価データでわかるモノの原価
(2005/12/22)
お金のナゾ調査隊

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お金を貯める方法>お金を稼ぐ方法(2)」の記事にも書きましたが、モノの原価を知れば知るほど、買い物をするのが馬鹿らしくなってきます。そして、消費に踊らされている自分が情けなくなります。

そうした知識が身につくと、自然とケチになります。そして、ムダ遣いしなくなります。

例えば、今の私の生活は、

タバコを8年前にやめた。パチンコは10年以上行っていない。宝くじも10年以上買っていない。今の車は12年目に突入、3年前から自転車を頻繁に利用。古い服は捨てないで部屋着として利用。生命保険は5年前に解約。ハンバーガーはセットで注文しない、等々。

ケチの第1段階「安く買う」から、
ケチの第2段階「安くても買わない」へと突入しています。

ケチではなく、賢い消費者だと考えていますので、周囲の視線も気にすることはなくなってきました。

お金を貯めたいと思っているなら、モノの値段のカラクリが載っている本を読むべきだと思います。モノの哀れを知り、モノが買えなくなり、自然と節約できるようになります。

モノの原価を解明する本は、数々ありますが、この「データでわかるモノの原価」は、数値や図式を使い、しつこく解明している良書です。

この本の中に記載されている数ある商品例の中から、15例ほど紹介したいと思います。



・清涼飲料の原価は、アルミ容器25円、中身5~15円で、製造原価は計30~40円

・牛丼の材料原価は、肉40円、米65円、玉ねぎ・タレ・ショウガ・七味40円、計145円。原価率は50%前後。外食産業の食材原価率は30%前後だから、利益を出すには多売が原則

・ハンバーガーの原価は、パン10~20円、肉15~45円、野菜20~40円、ソース10円で計55~105円。どの会社もハンバーガーの原価率は40%の水準。ポテトと飲料の原価率は約20%。セットメニューで原価率を30%に抑えて、利益を生み出している

100円均一商品の原価率は、文房具、コップ・カップなどは10~20%、衣類、台所用品、化粧品などは30~60%、電化製品、カップめんなどは60~90%

・化粧品の材料費は、定価の30分の1~200分の1。口紅で10円以下、クリームで数十円と言われている

・宝石の製造原価は35%前後。小売の仕入値は、売価の50%。売価を上げて、粗利60~70%稼ぐところもある

・粉末ウコンの平均的な仕入値は1kg当たり春ウコン2200円、秋ウコン1100円。通販メーカーの粉末ウコンは100g当たり春ウコン1500~3000円。秋ウコン500~3000円ほど。原価率は10%くらい

棺桶の木材原価は3000円前後。そこに加工代金、利益が上乗せされた結果、葬儀社への卸値は15000円前後。そこに布団、死装束、人件費などを含めて、10万円ほどの価格になる

・600円のラーメンの原価は、麺50~60円、スープ70~80円、チャーシュー30円、トッピング20円で計180円。材料原価率は30%ほど

・1枚100円のチョコレートの原価は、カカオ豆相場が1t2万円前後なので、1枚当たり5円。パッケージ代なども含めても製造原価は10円。これに営業費、利益、宣伝費を上乗せし、問屋に卸す値は40円ほど

・ショートケーキの原価は、高級な小麦粉、バター、卵を使っても、せいぜい50~60円。原価率は10%台。

・排気量1000~1500CC、100万円のコンパクトカーの製造原価は、直接原料費56%、人件費・開発費・管理費などが24%で計80%。時が経てば、開発費が減る。高級車の直接原料費は40%程度で、利幅が大きい

・回転寿司の材料費は45%。ネタによって原価率の差が出てくる、コストが低い玉子や海苔巻などを多くレーンで流す

ワクチンの製造原価は350円。メーカーから医療機関への卸値が1000円、予防接種の値段は4000~5000円



なんとなく、モノを買うのが馬鹿らしくなってきませんでしたか?そういう気持ちが起こると、「安く買う」から「安くても買わない」賢い消費者になっていきます。そうなれば、お金が自然と貯まるようになっていきます。

この本は、「モノの哀れ」を教えてくれます。読めば、得する1冊になるのではないでしょうか。

[ 2009/10/29 08:16 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)

『よみがえる商人道』藤本義一

よみがえる商人道 (B&Tブックス)よみがえる商人道 (B&Tブックス)
(1998/05)
藤本 義一

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著者は、11PMの司会を長年務められていた藤本義一さんです。

大阪の商人の息子として生まれた藤本さんは、元禄時代の町人作家で、日本永代蔵世間胸算用などで有名な井原西鶴をずっと研究されています。

士農工商の固定観念から、商人道は武士道に比べ、低く見られています。しかし、江戸時代の大坂は、武士がほとんどいない町なのに、治安が保たれていたのは、「商人道」が確立されていたからと考えられています。

世界を見渡すと、軍事力を背景にした全体主義国家は、武士道的ルール。資本力を背景にした民主主義国家は商人道的ルールで国が動いています。

世界的に見れば、身内の論理を優先する閉鎖系の武士道は、時代遅れであるはずなのに、日本では、いまだに武士道精神がはびこっています。もう少し、商人道に目を向けてもいいのではないかと思います。

この「よみがえる商人道」は、江戸時代の商人の生き様や商人道を優しく解説した読みやすい本です。現代の商売にも役に立つことが多く書かれています。

本の一部ですが、役に立った箇所を紹介したいと思います。



・大坂商人の合言葉である「商いの三法」は、始末、算用、才覚。始末とは、節約し、収支決算を合わせること。算用とは、損をしていないか自問自答すること。才覚とは、商機判断すること

・「早耳の早倒れ」は、大儲けできる情報なら、他人に知らせるかどうか、先ず眉に唾して情報の出所を確かめなくてはいけないという格言

・「知ったがおしまい、材料出つくし」は、早い情報を耳にしたと有頂天になって飛び付いた時には、儲けた人がさっさと引き上げているという格言

・江戸時代にも多角経営があった。これを当時は「附商売」といった。附(つれ)とは、付け足しという意味。いつの時代でも、他人の商いが儲かっているのに目がいき、つい誘惑にかられてしまうもの

・「人は器量を見立てて使ふべし」とは、誠実に勤めているから抜擢するのは危険、実は小心者かもしれない。器量のある人を上役に据えなくては人材と呼べる部下は育たないという意味

・「商いは牛のよだれ」とは、いつまでも細く長く途切れずに続けることが本当の商いの心であるという格言

・「分際相応」とは、身の程をわきまえて諸事に当たれば、先ず間違いなく商人道を貫くことができるという意味。井原西鶴も「西鶴織留」で、「家業の外の買置物をする事なかれ」と説いている

・越中富山の売薬商人の掛売り制度、定置販売法でもある「先用後利」(用を先にして利を後にすれば栄える)の精神は、世界的に珍しい商人道である

・井原西鶴は「日本永代蔵」の中で「若き時、心を砕き身を働き、老いの楽しみ早く知るべし」と、商人の目標として、隠居を積極的な意味に捉えていた

・昔から商人は、欲のアクセルと同時にブレーキも用意し、「欲にきりなし地獄に底なし」と毎日唱えていた

・「貯金十両儲け百両見切り千両」の意味とは、
「初期の段階では、せっせと地道な仕事に励んで貯めよ」
「そして、商人の道を歩き、貯めた資本が10倍になるほど儲けて、信用を得よ」
「さらに儲けた巨利を、社会に還元するよう決断せよ」ということ

・井原西鶴は「若き時よりかせぎて、分限の其名を世に残さぬは口をし」「俗姓筋目にもかまはず、只金銭が町人の氏系図になるぞかし」と言った。つまり、商人は、高額所得番付に記載されないのは口惜しいこと。金銭をどれだけ持っているかで決まると身分制度に反抗した商人魂を示した

・「商人の先取り」とは、商人が成功するかどうかは、先取り(カン)で決まるという意味。カンのいい商人がいつの時代も成功して財を築く

・孔子が説く「見利思義」(利を見ては義を思う)は、「利益をどんどん追求しなさいよ、しかし人間の心に宿されている真理を見失ってはいけませんよ」という意味

・金には二種類がある。「貯めるのはカネ、使うのはゼニ」。貯める時はカネだと思い、使う時はゼニだと割り切るのが商人道

・町人学者・西川如見は、「町人ばかりは町人がよし。町人は利を捨て名を専らとする時、身を潰す」と、名より実をとることが商人であると教えを垂れた

・三井家の四代目・三井高房は「町人考見録」で「商人は賢者になりては家衰ふ」と、商人の現実主義と合理主義を示した

・江戸期の商人魂は、「あきんどに定禄なし。稼ぐは一生のつとめ」に代表される

・良心、安心、信用のサンシン商法は、信用してこそお互いの売買が成立するということを示している

・井原西鶴は、「親の譲りの金銀にて身を過けるは、武士の位牌知行取て暮すに同じ」と言って、商人は、始末(節約)を旨にしなければ、家職は代々伝えていくことはできないと戒めた



何事も、長く続けていくには、モラルとルールが必要です。この本を今、読んでも違和感があまりありませんでした。ということは、商人のモラルとルールは、江戸時代にすでに完成していたのではないでしょうか。まさに温故知新です。

江戸時代の商人道には、学ぶべき点がいっぱいあると思います。商売をずっと続けていこうと思われている方は、勉強しておかないといけないのかもしれません。


[ 2009/10/27 09:46 ] 商いの本 | TB(0) | CM(0)

『松翁論語』松下幸之助、江口克彦

松翁論語 (PHP文庫)松翁論語 (PHP文庫)
(1996/01)
松下 幸之助江口 克彦

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10年ほど前に買って、さっと読んで、そのままにしていた「松翁論語」を改めて、じっくり読み直しました。

やっぱり、松下幸之助さんは凄い!森羅万象の原理を透視する力を持っていたのではないかと感じました。

そして、その透視力は、超能力的なものではなく、度重ねてきた、日々の反省から生まれたものだと思いました。真剣に生きてこられて、体得されたものだけに、すべての言葉に深みがあります。

938の言葉をすべて、ここに書きたいくらいですが、今回は、未熟な私でも、凄い!と感じた言葉を70ほどに絞り、選ばせていただきました。



001.行き詰まるということは、行き詰まるようなものの考え方をしているからである

005.人の上に立つ者には愛嬌がなければならない。人が近づきやすい表情でなければ人が集まらない

010.人々に理念目標理想を提示できない指導者は、指導者を名乗る資格はない

014.成功を邪魔するものは、結局は自分自身である。世間は誰ひとりとして邪魔はしない

018.経営者は事にあたり、冷静に判断し行動しなければならない。そして、その上でそっと情を添えることが肝要である

023.喜びは共に分かち合えることができても、苦しみは自分一人で背負わなければならない。だから苦しみを一人で乗り越える勇気と気力と忍耐がなければならない

027.かつてない困難からは、かつてない革新が生まれ、かつてない革新からは、かつてない飛躍が生まれる

031.一生を通じて一つのことに打ち込み、そこに生きがいを求め続けることは、きわめて価値ある生き方である

040.名誉やお金や世間の評判にとらわれて決断してはならない。正しい決断には、笑わば笑え、誹らば誹れ、自分は正しい道を行くのだという強さがなければならない

044.社員一人一人が自分の仕事でお店を開いているという、一人一業社員稼業の自覚がなければ、会社は発展しない

060.処遇する時に礼を忘れてはならない。礼を知らない人は下品だ

079.経営者の立場に立つ人は、先憂後楽という考え方を持っていないといけない

083.商売とは感動を与えることである

084.この品物を勧めてあげればこの人のためになる、という気持ちがあれば、必ず先方の気持ちを動かせる

110.素直な心とは、寛容にして私心なき心、広く人の教えを受ける心、分を楽しむ心であり、真理に通ずる心である

125.自分で自分をほめる。そういう心境になれるような日々の過ごし方が大事である

135.成功とは、自分に与えられた天分を完全に生かし切ることである

136.幸福とは、自分に与えられた天分の中に生きていくことである

138.経営者は、常に死を覚悟して、しかも常に方向転換する離れ業を心に描ける人でなければならない

147.勇気は公のためにやるという立場に立てば、自ずと湧いてくるものである

165.賢愚いずれといえども神の目から見れば、タカが知れている。賢愚の差より熱意の差が人間の価値を決める

175.相当の仕事をする人、事業をしている人は、愚痴を言える部下を傍らにおくことが望ましい

208.競争が無理なものでなければ、そこに人類の進歩、世界産業界の発達が生まれる。競争それ自体がわれわれの仕事である

231.小事は、是非損得をもって判断してもよい。しかし大事は、利害を超越した正義を根底において判断しなくてはならない

269.組織に人を合わせてはいけない。組織を変えてでも人を活かせ

272.人間いちばん苦労すべきは30代だ。なぜなら30代が一番伸びるからだ

285.失うものが多い人は、新しいことに挑戦するのをこわがる人が多い。明治維新は、失うものがない若い人たちが命がけでやったから成功した

305.世間におもねるな。おもねれば必ず失敗する

317.世界を相手に一品だけに専念し、徹してやれば、総合メーカーが片手間にやっている仕事よりよい仕事ができる

321.中小企業の犠牲によって大企業が成り立っているというようなことは、大企業として恥ずべきことである

343.売れているのに、値段を下げる努力をしないのは許されないことだ

348.誰の意見にも感心し、何のためらいもなく他人に尋ねることができる人には、他人が集まり、知恵が集まり、人望が集まる

358.米1粒の尊さを教えないと、若殿もバカ殿になる

361.商売人は利にさとくなければならない。利に疎いというのは、武士が剣術を知らないのと同じである

363.お客様が出ていく後姿に、心底ありがたいと手を合わす。そういう心持ちがなければ、商売人とは言えない

370.末座に座っている人が、遠慮なくものを言える空気をつくることが、長たる者の心得である

372.愛国心が強ければ強いほど、隣国と仲良くしよう、世界と友好を結ぼうとするものだ。国を愛する者が、どうして戦争などしようと考えるものか

381.すべてを善意に考える。すべてを修行と考える。そこから道が開けてくる

383.自分を見つめよ。自分の心を外に離して自分を見つめよ。自分の周囲の人々に自分を見てもらえ。それが自己観照というものだ

385.希望は、ものを生みだす原動力

411.自分の願望と適性の違いを知るべきである。自分の適性にかなった仕事につかないと不幸である

426.自分を励ます。勇気をふるい起す。辛抱する。そうしなければならないとき、自分自身への説得が必要になってくる。そこに強い信念、力強い行動が生まれてくる

443.人間は半分は利益で動く。しかし、半分は利益で動かない

469.日本の伝統精神は三つある。主座を保つこと。衆知を集めること。和を尊ぶということだ

483.一から、それも、できるだけ最下位の仕事からやろうとする、という志は、何の仕事においても、非常に尊いものである

518.安くて良いということは、いかなる商売においても最高の決定権をもつ

540.とるべき責任を素知らぬ顔で回避する人間ほど卑怯な人間はいない

543.己を無にして、はじめて主座は保てるもの

550.人の言うことに耳を傾けようとしないのは、自分で自分の心を貧困にするようなものである

578.ただその時点だけを考えて、よいとか悪いとかを決めて事を行ってはいけない

595.常に新しいものを求めていくところに若さがある

604.人に意見してもらえないようになったら、その人の進歩はなくなる

606.人を敬すれば、自分も敬される。人をバカにすれば、自分もバカにされる

614.些細なことを疎かにしない心掛けが、人生を大きな成功に導く

655.聞きやすいこと、甘言ばかりでは、真実は伝わらない

668.こっちが誠心誠意の熱意をもって話したら、案外人は聞いてくれる

718.トップとして立つ以上は、常に業界に対して、安定的なものの考え方をしていく使命が課せられている。そういう襟度を保つことを唯一の仕事としてやってきた

723.景気がいいということは、駆け足をしているようなもの。不景気というのは、ゆるゆる歩いているようなもの。駆け足の時は欠陥があっても目につかない。ゆるゆる歩きの時は、欠陥が目につき、直していこうということになる

735、不信感は、争いを起こし、物をこわし、事を不成功に終わらせ、結局において人間の共同生活を貧困ならしめるものである

748.他を見て自分の精神をグラつかせる、自分の仕事はこれでいいのかと自信を失う。そして不安にとりつかれる。そのようなことを何度となく繰り返してきた

759.その気になれば、世の中には、なすべき仕事はいくらでもある。仕事がないと嘆じる人は、真に仕事を見つけることに努力しない人である

772.謝らなくてもよい人は、この世の中に、誰ひとりとしていない

782.人を見て言うべきことを変えるのは、よほどの知識体験と余裕がなければできるものではない

797.もし自分が社長だったら、はたして自分を雇うだろうか

809.人情の機微を知ることは、人生でいちばん大事なことである。事をなそうとする者の要諦はそこにある

838.人から高く評価してもらうことばかり考えている人は、心貧しい人だ。私は、人を高く評価する人間になりたい

864.悟りとは、真実の姿を知ることである

866.本能は動力、理性は

888.地位を与えて物を与えないと、その権力は乱用される

892.三人の賢人が寄っても、よい仕事はできない。賢人は一人でよし。あとは凡人であるほうがうまくいく。これは人間の原則である

918.正しい進言を大将に用いさせることのできない軍師は、立派な軍師とは言えない

932.知恵には、天知、叡知、衆知、個人知がある。個人知とは個人の知恵。衆知とは、個人知が集まった知恵。叡知とは、衆知を素直な心で融合した知恵。天知とは、恒久不変の真理をいう



経営の神様と言われた松下幸之助さんの存在は、今や、経営者が信仰しなければならない「経営者の神様」としての存在になったのかもしれません。

大小を問わず、経営者の立場にある人、経営者になりたい人、リーダーの立場にある人が、座右の書にすれば、きっと役に立つと思います。本当に貴重な1冊です。

[ 2009/10/26 08:08 ] 商いの本 | TB(0) | CM(1)

『結局「仕組み」を作った人が勝っている』荒濱一、高橋学

結局「仕組み」を作った人が勝っている (光文社ペーパーバックスBusiness)結局「仕組み」を作った人が勝っている (光文社ペーパーバックスBusiness)
(2007/07)
荒濱 一高橋 学

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若くして、仕組みを作り、起業し、成功した人が10例、この本で採り上げられています。具体的な実例なので興味深く読めました。

仕組みを運営して、成功した人たちなので、起業した後も、ラクしてお金儲けが持続できているという夢のような話です。

永遠に持続できるかどうかはともかく、この本に登場する若き起業家たちの発想は素晴らしく思えました。

一人でもできる
お金をかけないでできる、
作った後は自動的に収入が得られる

この命題にチャレンジしたい方にとって、参考になります。成功実例10人のうち、参考になった3人を簡単にですが、紹介したいと思います。



「自動的に収入を生む空港周辺駐車場の情報サイトを運営する近藤勉氏」

・30歳、平均月収100万円
・羽田、成田、関空など周辺契約駐車場40社以上
・10数%の斡旋手数料
・契約したら、無料ホームページ作成サービスで、顧客駐車場を囲い込み
・海外留学資料請求、税理士・公認会計士の問合せなど、新しいポータルサイトも開設


メルマガで年収2400万円の仕組みを築いた森英樹氏」

経営戦略考というメルマガを運営
・日経4紙から記事1本を取り上げて解説
・毎日発刊で発行部数5万8千部
・メールのヘッダー広告1回約3万円、記事中広告1回約2~6万円、フッター広告1回約3~7万円。号外PR版も発行
・成功のポイントは良質の読者の獲得


「世界中の顧客へのドロップシッピングで年収数千万円の富田貴典氏」

・外国人が好みそうな漢字デザインを加えた、衣料・雑貨などのオリジナル商品を販売
・アドレスを獲得した顧客に継続的にメールを配信
・日本人が気づかない外国人のニーズをくみ取り成功


自らの手で仕組み作りを成し遂げた10人は、次の5つに分類できるそうです。

1.インターネットビジネス
2.情報起業
3.ビジネスオーナー
4.投資
5.発明

この辺りに、
一人でもできる
お金をかけないでできる
作った後は自動的に収入が得られる
のヒントがあるようです。

これから起業を考えている人にとっては、貴重な指南書になるではないでしょうか。

[ 2009/10/25 07:52 ] 出世の本 | TB(0) | CM(0)

『住まいのプロが教える30の警告「この街」に住んではいけない!』

住まいのプロが教える30の警告 「この街」に住んではいけない!住まいのプロが教える30の警告 「この街」に住んではいけない!
(2008/02/21)
中川 寛子

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人生で最大の買い物となるのは、住宅だと思います。買い方によっては、人生を左右しかねないので慎重にならざるを得ません。

したがって、買う際に、一戸建を買うか?マンションを買うか?何坪の家を買うか?ローンをいくら設定するか?金利何%で借りるか?何年ローンで買うか?など、いろいろな決断を迫られます。

しかし、一番大事な決断は、どの街を選ぶか?のような気がします。自分に合う街、愛着が持てる街を選べるかで、一生の満足度が決まってしまうのではないでしょうか。

人生で一番大事な買物を失敗しないためには、よく研究、吟味する必要があります。

建物・住居の良し悪しを研究、吟味する本は多くあるのですが、街の良し悪しを判断する最適の本は少なかったように思います。

この街に住んではいけない」は、生活する女性ならではの視点で書かれた良書です。本の一部ですが、なるほどと感じた箇所を紹介していきたいと思います。



・江戸の街は高台に大名屋敷や神社仏閣、低地には町人、その間には旗本などの武士が住んだ。関東大震災の被害が大きかったのは低地エリア。高さ20m以上の洪積層は地盤が固いので安全

・標高自体は高くても、周囲から低地になる地域は、水害ハザードマップで安全を確認

・谷、田がつく地名以外に、低い土地を表す、沼、池、沢、窪、淵などのサンズイ地名、新在家、新屋敷、沖などの干拓地を示す地名は、地震、水害や湿気、臭気に問題がある場合が多い

・希望、自由、みらいなど後からつけた美しい地名にも注意が必要。住宅開発に合わせて、古い地名をよいイメージの地名に変えた場合が多い

・傾斜地は、切土なら問題ないが、盛土は地滑りなど問題が多い

・道幅4mでは倒壊した建物が道をふさぎ、消防・救助活動が遅れ、延焼を食い止めることが難しい

・住む人が愛着を持つ、犯罪リスクの少ない美しい街には、きれいな並木があったり、花見の名所がある。桜が一つの指標になる

・公園のトイレが汚い街は、夜道が危ない。高架下は女性、子供を狙った犯罪の多発箇所

・街中で注意したいのはゴミと放置自転車。落書きも防犯意識のバロメーター

空き巣に狙われる街は、駅から近く、アパート・マンションやコンビニが多く、昼間に人がいない地域

・路上駐車が多い地域は、犯罪者が、車を停めやすく、犯行後、逃走しやすい

・ひったくりが多発するのは、夜10時前後。その時間に、人通りがあり、明るい街は安全

・通勤通学の所要時間とは別に、複数路線利用できるかも重要。単一路線しか使えないワンウェイ立地では、事故の場合、出勤、帰宅できなくなる。しかし、2駅2路線可でも、2駅からそれぞれ徒歩15分以上では不便

・混雑する、駅間の長い路線は痴漢が多い
途中始発駅なら座って通勤可
・深夜、主要ターミナル駅からタクシー料金3000円以内で帰宅できる街は便利

・どんなにいい、スーパー、コンビニ、レストランなどの施設があっても、1軒しかない各1エリアはストレスがたまる

・次の3段階をチェック

「住まいから2~3分圏・緊急のお買物」
「住まいから10分圏・週1回・日常のお買物」
「住まいから30分圏・月1回・楽しみのお買物」

それぞれ充実したエリアは便利。特に週1回利用のお買物店の価格・品揃え・営業時間が自分にマッチしているか重要

・近所に「鉄塔・工場・風俗街・観光スポット・不特定集客施設」があるのも避けたい

・どんな店があるかで街の歴史・住んでいる人がわかる。商店街があると毎日が楽しい。魚屋さんのある街は古くからのいい住民がいる

・カーナビの普及で、住宅街の細い道が抜け道になっている場合があり、夜間の騒音になるので、チェックが必要

・公園が近くにあると、涼しく快適、子供の遊び場、ウォーキング、ペットの散歩、避難場所などメリットも多いが、騒音、土埃、害虫、悪臭などのデメリットもあるので注意

・徒歩15分以遠エリアは、バス代、駐輪代、タクシー代の出費で、結局高くつく

・駅から遠い、オールインワン物件(大規模物件で、スーパー、小中学校も含め、近くに施設が充実)は専業主婦前提の街になっているので、パートに出るのが難しい場合が多い



もちろん、お金との相談になりますが、失敗しない家の選び方と同様に、失敗しない街の選び方があることを、この本は教えてくれます。

今だけでなく、将来の自分や家族を予見して、住む街、住む場所を選ぶことが、人生を充実させることになるのだと思います。家を買いたいと思っているならば、読んでおいたほうがいい1冊ではないでしょうか。

[ 2009/10/23 07:52 ] お金の本 | TB(0) | CM(0)