日本人は、古来より、仏像やお地蔵さんを拝むのを習慣としています。えびすさん・大黒さんの
七福神信仰も相変わらず人気です。
店舗によくある信楽のタヌキ、招き猫、福助なども古くからの人気オブジェです。
さらに、行方不明だったカーネルサンダースが水底から引き上げられても、すごいニュースとなります。
また、ひこにゃんを初めとする
ゆるキャラ人気も年々盛り上がっています。ゆるキャラの着ぐるみは各種イベントに引っ張りだこです。タレントを呼ぶよりもゆるキャラの方が人が集まります。
このように、日本人は、歴史的に見ても、2次元の平面のキャラクターよりも、3次元の
立体キャラクター人気が高いように思います。
キャラクターは立体的な像、着ぐるみ、ぬいぐるみ、人形、フィギュアにして、視覚的にカワイイかどうかが条件のように思います。
ところで、キャラクターデザイナーのレベルも上がってきているように思います。もうディズニー、サンリオ、スタジオジブリだけの専売特許ではない感じがします。
日本人に受ける術を知り、安くても仕事をする、腕のいいキャラクターデザイナーが世の中にあふれているのではないでしょうか。
とにかく、どこかとタイアップして、人形にしてもカワイイキャラクター、着ぐるみが似合うキャラクターをつくれば、
版権ビジネスで、大きな商売ができるような時代になっているのかもしれません。
一昨日訪れた、水木しげる鬼太郎妖怪ロードには、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる、どことなく憎めない人気の妖怪キャラクターがいっぱいいました。
日本の妖怪が憎めないのは、人間が持つ
業の弱さ(不安、怖がり、いやしさ、欲深さ)に
精霊信仰が加味されてできたものが多いからではないでしょうか。
例えば、こち亀の両津勘吉、ケロロ軍曹などの人気のキャラクターたちは、
(人間の
悪の部分)
・ブームにすぐ便乗する
・
食い意地が張る ・ムダづかいする
・
お金に執着する
・
長いものに巻かれろ (人間の
善の部分)
・人が困っていたら放っておけない
・人並み外れたパワーを駆使して、自分を犠牲にして人助けする
どことなく「業の肯定」の落語によく出てくる主人公の性格に似ています。
人間の善と悪の両方を持つ庶民が、人並み外れた能力を授かっているという設定が憎めなくていいのだと思います。
ゲゲゲの鬼太郎登場の妖怪キャラクターも、ブロンズ像の前で写真を撮っている人たちの多さから判断すると、
正義感あふれる鬼太郎よりも、
怠け者の目玉おやじ、いつも
悪だくみをするねずみ男の方が、圧倒的に人気がありました。
日本人は、
正義感が強すぎるキャラクターを求めていないように思います。自分たちと同じで、どことなく人間くさく、親近感のあるキャラクターが好きなのではないでしょうか
また、この妖怪たちは、伝承として長年語り継がれてきたものですから、我々の心の奥底に深く染み付いています。したがって、神話が残ってきたように、今後、何世紀もこのキャラクターたちの人気は続いていくように思うのです。
「
日本のねずみ男」の方が、「
アメリカのねずみくん」よりも、ずっと長生きするのではないでしょうか。
版権ビジネス3~鬼太郎キャラクター~へ つづく