とは学

「・・・とは」の哲学

家族の機能、行政の機能、会社の機能(1)

コペンハーゲン・チボリ公園/photo by福家金蔵
東京の官庁街、オフィス街を夜に歩いていて感じたのは、40才前後の女性が、やたら多くなっているということです。俗に言うアラフォーです。

また、京都などの観光地で、夜に出くわす人の中でも、この40才前後の女性の割合が、かなり増えてきているように思えます。

普通、結婚していたら、40才前後というのは、まだまだ家庭の雑事や子育てに手がかかり、夜9時過ぎの時間帯にオフィス街近辺や観光地に、いることは出来ないと思います。

こういった状況に関して、前から何か「腑に落ちないもの」を感じていました。この「腑に落ちないもの」とは、一体何なのか?

その一つは、日本の給与制度が現実にそぐわなくなっているということです。

日本の給与制度は、年齢給的色彩がいまだに色濃く残っています。では、なぜ今まで年齢給だったのかと考えますと、

「独身ならいざ知らず、結婚して、子供もできれば、少し大きめの家も買わないといけないし、子供の教育費もかかるだろうし、家計も火の車で、生活も大変だろう」

という会社からの恩情が、給与に反映された結果、年齢給という形になっていたのだと思います。ということは、逆に言えば、若い独身者は、中高年の既婚者から、所得を奪われていたということになります。

しかし、若い独身者は、年齢による不平等があっても、不平不満が発生することはなかったと思います。なぜなら、昔は、若い独身者の多くは、正社員として働き、結婚して、家庭を持ち、いずれ中高年になっていくので、今は我慢しようと思っていたからです。

ところが、今は、中高年になっても結婚しない独身者が増えてきています。日本社会の慣習の中では、中高年の独身正社員というのは、本当は、年齢給で恩情されなくてもいい人たちですが、現実は、年齢給で恩情してもらっています。

この年代の独身者にとって、
・扶養家族がいないので、生活費が低い
・子供の教育費が全く必要ない
・家も親と同居で必要ないか、家を買っても独身者用の小さな家でよい

というメリットがあるため、どう見積もっても、月に20万円以上得していると思います。しかも、独身正社員に重い税負担もありません。

さらに、この中高年の独身正社員にとって、おいしい制度が整備されてきました。独身正社員にとっての不安は、親の介護の問題でした。昔は、家族が介護の機能を果たしてきましたが、今では、社会で面倒を見ることに変わってきたのです。

そんな中、今、地獄を見ているのが、若くして結婚し、子供を授かった夫婦です。結婚し、子供が生まれた女性は、子育てに忙しい中、ムリして時間をとり、働きに出ても、時給○○○円の仕事しかありません。

それに比べて、中高年の独身正社員は、年齢給で、高給与を得ています。子供がいるといないで、大きな不公平が発生しています。

今や、若くして結婚して子供を授かった夫婦は、親から面倒を見てもらわない限り、家も買えないくらいに生活が苦しくなってきています。

しかも、さらに、大きな不公平が将来に渡って生じてきます。というのは、この夫婦が、しっかり、教育費もかけて、育てた子供が大人になったら、今の中高年の独身者が老人になっています。

この独身者が最も不安に思う老後も、既婚者が一生懸命育てた子供たちが、社会的に面倒をみていかなくなるからです。

今だけの不公平だけならまだしも、親子2世代に渡る不公平です。この状況は、既婚者が独身者に搾取されているようなものです。このまま行政の不作為が続いたら、子供を産むことが、ますますバカバカしく思えてきます。

つまり、中高年の独身正社員だけが、お金と時間を自由に使え、老後の不安も減り、ハッピーに生きていけることになります。

こういうことが、「腑に落ちない」と感じたのでした。


家族の機能、行政の機能、会社の機能(2 )へ つづく

[ 2009/02/28 11:25 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)

ノミニケーションよりコミュニケーション能力向上(2)

今、コミュニケーション手段として、一番面白いと感じられるのは、現場の本音、生の声、裏事情などが正直に載せられているブログではないでしょうか?

文章や写真、動画、イラストなどで、現場の情報や意思を真面目に伝えているページを見ると、その人、その会社のファンになってしまいます。

マスメディアの「広く浅く短く」と違って、ネットは、マスではないので、「狭く深く長く」人の心を捉えます。

現場にいる人、働く人、生活している人が自らの思いを伝えているので、説得力が格段に増します。記者、レポーター、広告マン、商社マンが、いくら文章が上手くて、話し方が上手でも、この人たちに、かないっこありません

最近、この現場の情報や意思を真面目に伝えているネットサイトが、どんどん増えてきています。日本人(特に若者)のコミュニケーション能力が高まってきている証拠ではないでしょうか?

では、この能力が、なぜ高まるのでしょうか?

それは、ブログという、世間様への発表の場で、自分の思い、本物の情報を、より多くの人に知ってもらいたい、読んでもらいたいと真剣に考えているからだと思います。

つまり、「書くこと」「写真を見せる」ことで、「読んで」「見て」「共感を得て」もらおうと、観察能力、論理的思考能力文章構成力が知らず知らずのうちに、養われてきているのではないでしょうか。

もともと日本人は、江戸時代までは、さまざまな人に論理的に説明していく単語をあまり持っていなかったように思います。

例えば、「革新」「価値」「経済」「芸術」「消費」「絶対」「範囲」「反対」「福祉」「論理」といった目に見えないものや概念に対する単語の多くは明治になって生まれた言葉です。

ところが、目に見えるモノに関しては、執拗に分類した単語が古くから存在しています。例えば、出世魚の場合、西日本では、ツバス→ハマチ→ブリと言います。小さなブリ、子供のブリでいいのですが、こだわった単語が存在しています。

昔は、狭いムラ社会の中で、物事を論理的に説明しなくても、ツーカーの仲で、生きていけました。そのため、こだわりの多い日本人でも、目に見えないものに関しては、こだわらずに過ごせたのかもしれません。

こういう時代が長かったせいか、現代になっても、「コミュニケーション」で相当苦労しています。

しかし、日本人は論理的に「話す」「書く」ことは苦手でも、写真やイラストや図といった視覚表現を使って、上手にまとめていくのは得意のような気がします。

これも立派なコミュニケーション能力です。この辺に日本人のコミュニケーション能力向上の可能性があるように思います。

ノミニケーションの営業が廃れていくご時勢では、「営業マンなんてできない」と思っている気弱な人でも、上手にブログを作成する能力を持っているのなら、すぐに優秀な営業マンになれるのではないでしょうか。時代の転換期が来ているように思います。


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[ 2009/02/27 07:16 ] 出世の話 | TB(0) | CM(0)

ノミニケーションよりコミュニケーション能力向上(1)

シドニー郊外のバーで/photo by福家金蔵
以前、量販店・ホームセンターへの営業で、急激に売上を伸ばしている営業マンの方と会いました。その方と世間話をしている中で、

「各業界の中で、本当にできる営業マンは、国内に各30人くらいしかいない」
「この30人が大手流通業のバイヤーと商談をして、ほとんどの商品を売っている」
「このできる営業マンが1人50億円以上売っているのではないか」

という話を耳にしました。

ここで言う、優秀な営業マンとは、

大手流通業のバイヤーと対等に話ができ、
・新製品の良さをきちんと伝えて、
・新製品も、しっかり販売しながら、

営業実績をあげている人たちのことです。

その逆の優秀でない?営業マンとは、

・大手流通業のバイヤーにバカにされて、
・厳しい価格を要求され、
・各種条件を飲まされ、
・売場改装時に販売応援という名目の肉体労働を強いらされ、
・さまざまな理不尽な要求をのまされても、

営業成績の芳しくない人たちのことです。

一昔前までは、卸売業に営業するだけで、大手流通業に直接営業しなくてもよかったのです。卸の経営幹部たちとノミニケーションを図るだけでよかったのです。夜の酒場と昼のゴルフ場だけで、営業実績をあげることが可能だったと思います。

今は、大手流通業の商談ルームで、決められた時刻の制限時間内で、販売企画書をもとに、バイヤーにきちんと商品を説明しなければ、販売したい商品が採用されるのは不可能です。

今では、ノミニケーションは、ほとんど役に立たず、コミュニケーション能力向上が不可欠になってきています。

コミュニケーション能力とは、意思や情報を伝える能力です。意思や情報を伝えるということは、「話す」「書く」「図表にする」ということですが、日本人は、このコミュニケーション能力が、歴史的にも、民族的にも下手だったのかもしれません。

したがって、優秀な営業マンが未だに少ないのかもしれません。

モノをつくることは得意でも、モノを伝えることが苦手だった日本では、現場に携わっている人と伝える人が分離してしまい、伝える人が専門職(記者、レポーター、広告マン、商社マンなど)として機能し、その苦手な部分を補っていたのではないでしょうか。

しかし、伝える専門職の人たちが、モノをつくる現場の枝葉末節まで知っているわけではありません。だから、勝手な思い込みが入った記事、美辞麗句の広告、大袈裟な営業トークなどが多かったのかもしれません。

現場に携わっている人たちからすれば、少しおかしいと感じていても、余り文句は言えませんでした。脚色せずに、ありのままを伝えてほしいのですが、そうはなりませんでした。


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[ 2009/02/26 15:35 ] 出世の話 | TB(0) | CM(0)

集客UP法~顧客ターゲットとRFM分析~(3)

1.競合業者から客をちょっと浮気させるには

基本的には、欠品をなくすことが一番だと思います。特に、買回り品には、細心の注意を払います。欠品が少ないと言われる店でも、よく見ると、細かな欠品はあります。

競合業者を見に行き、
「曜日欠品」「時間帯欠品」「色欠品」「サイズ欠品」
がないかをチェックします。

そのチェックで、
・競合業者が月曜日によく欠品を起こしていた
・夕方の時間帯に、ロスを気にして、仕入を控えて欠品を起こしていた
・女性が好む色とか、冬によく売れる暖色系の色が欠品していた
・大きいサイズを欠品していた
などを見つけたら、そこを補う努力をして、少しずつ、客をいただきます。

また、致命的な「売れ筋商品の欠品」を発見したら、一気にそこを攻めていきます。その売れ筋商品が、天候異変や大流行で不足していたら、仕入先を走り回り、商品を何が何でも確保します。

それが、高値の買い付けであっても、グッと我慢して、欲を出さず、その商品を安く販売すると、競合業者から、数多くの客をいただくことができます。

このように、非常時にどのような行動をとるかが、集客に左右すると思います。新規客を得るか、顧客を失うか、上下を考えると非常に大きいものです。

2.全く初めての新規客に来店を促すには

一般的には、
・無料プレゼント、試供品配布、お試し価格などの実施
・他商品とのタイアップ
・簡単さを強調した無料講習会の開催
・イベントやショーの開催
などで、人々の関心を高めます。とにかく1回は、客に来店してもらい、少量少額でも、買ってもらえるような集客法をとります。

3.自店のリピーター客に何度も足を運んでもらうには

a.購買頻度の高い商品を強化

なくなって、また買わないといけない商品がリピーター集客の基本

b.シーズン商戦の先手必勝作戦

初めに道をつけて、客に来店習慣をつけさせることが大事

c.客の来店頻度に合わせた販促企画

平均来店頻度(Frequency、RFMのF)を調べて、例えば、2週間だったら、それ毎にセールを実施する

d.値段を合わせる

競合他店に客が逃げないように、全く同じ商品なら全く同じ値段に合わせる

e.売れるオリジナル商品をつくる

「競合他店になく、消耗品であり、しかも売れる」オリジナル商品を何品持てるかが勝負

f.客をがっかりさせないサービス

正直、誠実な姿勢が基本。接客テクニックを駆使しても、常連客には真心のなさは見抜かれる


このように、集客UPには、まず顧客ターゲットを明確にし、その客を大切にして、逃がさないという執念のようなものが必要です。

それらを踏まえた上での、顧客管理です。客は管理なんかされたくありません。顧客を管理するのは、企業側の勝手であるという認識を持ちながら、顧客管理することが、集客UPにつながるのではないでしょうか。


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[ 2009/02/25 08:22 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)

集客UP法~顧客ターゲットとRFM分析~(2)

こういったターゲット客層を一つずつ塗りつぶす感じで、その客層が欲する売場、商品、価格、品揃え、売り方、サービスを提供すると、集客が自然と図れます。この手法は、まさに『一本釣り商法』です。

今は、投網の網が食いちぎられることが多いために、『投網商法』で、一網打尽というふうにはなかなかいきません。

大変ですが、

魚種別(客層別)に、
釣り場所(売場)
釣りエサ(商品、価格、品揃え)
釣り方(売り方、サービス)

を考えて、一本釣りをコツコツ行うことが大漁集客UP)につながるのだと思います。

ところで、流通業者は、商品分類を、非常に細かく、単品別に捉えています。商品管理は、結構、真面目に取り組んでいます。

しかしながら、客分類をほとんど考えていません。本来なら、客を大分類、中分類、小分類して、最後は単品別ならぬ「個人別」で捉えるべきところです。

そうしていないのは、客のことを真剣に考えている流通業者がまだまだ少ない証拠ではないでしょうか。

集客UPに成功している業者は、顧客ターゲットを明確にして、RFM分析をする前に、さらに、集客のことを考えています。

この、さらなる集客とは、どういうものなのでしょうか?

客の中には、

1.競合業者からちょっと浮気してきた新規客
(今まで競合業者の顧客)

2.全く初めての新規客
(難しい言葉で言えば、顕在化されていなかった潜在客)

3.リピーター客
(すでに何回も買ってもらっている顧客)

が含まれています。

もちろん、一番多いのは、リピーター客です。それでは、1~3のそれぞれの客には、どういう集客UP法があるのでしょうか?


集客UP法~顧客ターゲットとRFM分析~(3)へ つづく

[ 2009/02/24 07:17 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)

集客UP法~顧客ターゲットとRFM分析~(1)

フォト蔵/福助/photo byえびフライさん
RFM分析とは、顧客を

Recently(最近いつ買ったか
Frequency(何回買ったか
Money(いくら使ったか

に区分して、上得意様を見極めるための顧客管理手法です。

ところが、この分析だけでは、もう通用しなくなっていると思います。今、必要なのは、顧客ターゲットの明確化です。先に、顧客ターゲットを明確にしてから、その顧客のRFM分析を行わないといけなくなっています。

一般論で、「客を大切にしよう」という声をよく聞きますが、実際に、

どのような客を
どのような手法で
どのように大切にするのか

具体策が示されていません。まず、どのような客か決まっていなければ、具体策が決まるわけもありません。

客が百人百様なら、大切にする手法も百種百手あるはずです。

まず、大切にしたい客を決めなければなりません。それを踏まえた上での、集客UP法を図ることではないでしょうか?ただ闇雲に、客数を追い求めても、意味がないと思います。

それでは、この百人百様の客とは、一体どういう客なのでしょうか?そして、この百人百様の客にどういう百種百手の集客UP法があるのでしょうか?

ターゲットとする顧客は、本に書かれているような一般的な客層分析(性別年齢別、独身既婚、住居の形態、購読紙・雑誌など)で、通用するほど甘くはないと思います。

今は、業種毎や店毎に、独特の客層分析をして、そのターゲット客層にモノを売っているところが成功されています。

その独特の客層分類、ターゲット客層とは、どういうものがあるのでしょうか?

これは、私が今までに関係してきた会社の一例ですが、
(業者)(顧客ターゲットなど)(手法例)
ペットショップ飼育する犬種猫種で客を分類小型犬と猫を飼育する客に特化
薬局職業別に客を分類肉体労働従事者に慢性疲労薬の提案
呉服業者顔の形、体型別に客を分類顔の形、体型に合う着物を提案
服飾雑貨店客の好きな色を分類好きな色に合った商品を提案
フラワーショップ仏壇の有無花購買額の多い長男夫婦に特化
家庭雑貨店年金受給者年金支給日後に、必需品のセール
陶器店飲食店業種分類食器使用枚数の多い和食提供店に特化
太陽光発電業者県庁勤務者など環境を推進する職場で働く、給与の安定したサラリーマンに特化

このように、ターゲット客層をいろいろ考えられています。各業界で、違いはありますが、成功されている方は、客を詳細に観察されています。


集客UP法~顧客ターゲットとRFM分析~(2)へ つづく


[ 2009/02/23 16:03 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)