とは学

「・・・とは」の哲学

生真面目と不真面目1~アリとキリギリス~

(フォト蔵)キリギリス/photo by yamanao999さん

仕事で成功する秘訣は、生真面目な人が不真面目な業界に入り、真面目に働くことだと思います。

しかし、ほとんどの場合、生真面目な人ほど、生真面目な業界に入ります。そして、真面目に働いているにもかかわらず、収入面や待遇面で、報われていないというのが実情ではないでしょうか。

このような、真面目の罠に陥ってしまう「真面目病」を患っている人が案外多いように思います。

本当は、不真面目ならぬ非真面目な人が、生真面目な業界に参入し、一攫千金を狙って、高付加価値商品を開発・販売し、大騒動になるぐらいで、ちょうどいいと思います。

業界のマーケットを創りだす人は、大体、非真面目な人たちです。創業オーナーの方々は、個性あふれる(あくは強いが、前向きな、変わり者)人たちが多いのが常です。真面目にコツコツというよりか、勘で勝負するタイプの人たちです。

ところが、時が経つと、非真面目な人が創った業界に、生真面目な人たち(アリとキリギリスのイソップ寓話で言えば、アリタイプ)が勤め始めてきます。

さらに、その生真面目な業界に生真面目な会社が数多く参入してきて、非真面目な人たち(キリギリスタイプ)が築いたマーケットを食い荒らすようになります。

その結果、競争も激しくなり、業界も成熟してしまい、皆、真面目に働いているのに、儲からなくなってしまうのです。いつしか、生真面目どころか糞真面目に働いても、業界の誰もが、しあわせにならなくなってしまうのです。

こうなるのが、世の常と言えば、そうなのですが、バブル崩壊以降、デフレになったのは、生真面目になってしまった業界に、生真面目な人たちが多く参入してきて、糞真面目になってしまったからだと思います。

このような例から考えますと、理性的な教育を受けた生真面目な優等生は、今、不真面目と思える業界で、働くべきだと思います。それが、雇う側、雇われる側、双方ともしあわせになれる構図です。

それでは、不真面目な業界とは、いったいどんな業界なのでしょうか?

・その1
業界への参入を規制、制限している業界です。例えば、許認可が多く、政治家や役所に絡んで、参入阻止戦略を駆使している業界、金融業界、医療業界、製薬業界、建設業界、放送業界、電力・ガス業界などです。

・その2
心理的に新規参入しづらい業界です。賭博を商品化したパチンコなどのギャンブル業界、性を商品化した風俗業界、死を商品化した葬儀、霊園などの業界もそうです。

・その3
まだまだ成長期で、ボロ儲けできている業界です。例えば、テレビコマーシャルがよく流れている業界、ゲーム機器・ソフト、健康食品通販、化粧品通販、各種中古買取センター、などの業界もそうです。

不真面目な業界と書きましたが、「職業に貴賎なし」です。法律的な罪を犯さない限り、問題はないと思います。


生真面目と不真面目2~働かないアリの駆除~へ つづく


[ 2009/01/31 16:49 ] 出世の話 | TB(0) | CM(0)

大相撲に学ぶ2~人を動かす方法~

日本の企業で、従業員がよく頑張る優秀な会社は、この大相撲のしくみや制度と同じ様なことをやっています。特に、給与以外で、従業員を喜ばして、人を動かす方法を有効に活用しています。

例えば、どんなことをやっているのでしょうか?今まで、自分が関わった企業がやっていることや、その企業の関係先から聞いた話をここに書き出しますと、以下の表のようになります。

 (しくみ・制度例)(具体的説明)
011等地の駐車場所に車が置ける権利オフィスに近く雨に濡れない駐車場所を優秀者に提供
02上等の椅子に座れる権利月間優秀者だけが使える名誉の椅子
03帽子、ジャンパー、腕章対外的にも、目に見える形で、地位を証明
04名札・バッジ 色や大きさを変えて、組織内での格の違いを示す
05机の上に人形トロフィーの替わり、誰の目にも見えて、おもしろいもの
06マイスターや師匠の社内称号肩書きや地位だけでなく、長年頑張った人を評価する名称
07週に1回の昼食パーティー寿司やピザをチーム全員で食しながら、目標の確認
08地元新聞に記事掲載 成績優秀者を対外的に発表する記事広告
09その場で手渡す署名入りカードいいことを行った人をすぐに評価するしくみ
10社員食堂で1品サービスみかん、豚汁、冷奴、デザートなどがんばったチームへの賞品
11社員の家庭にプレゼント奥さんや子供に喜ばれるもの
12成績トップ社員の家庭に社長が直接電話労をねぎらい、家庭での地位を上げてあげる
131日休暇提供給与でなく、休日を成績優秀者に与える
1410年勤続評価永年の貢献者に記念品、金一封、長期休暇の付与
15製作に携わった社員の名を製品に記名恥ずかしい仕事をしたくない気持ち

等々・・・皆さんの勤務先でも、同様のことがあると思います。あくまで、ゲーム感覚で仕事ができるように楽しくやることがコツと思われます。

江戸時代より、技術は大きく進歩してきましたが、日本人の心は大きく変化しているようには思えません。そう考えると、日本の国技である相撲が長年培ってきた「人をやる気にさせ方法」「人を動かす方法」を見習う余地がまだまだありそうに思えます。大相撲を旧い体質とバカにしてはいけないのではないでしょうか?

自分の勤めている会社の方が、もっと旧い体質に染まってしまっているのかもしれません。


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[ 2009/01/30 16:30 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)

大相撲に学ぶ1~人をやる気にさせる方法~

(フォト蔵)sumo1-2 photo by まちへいさん
相撲協会の体質が旧いと言われて、何かと批判されていますが、私は、以前から、日本相撲協会の制度やしくみに興味を持っていました。

その制度やしくみの中には、人をやる気にさせる方法人を動かす方法のヒントがいっぱい詰まっています。相撲文化が何百年と、試行錯誤して、つくりあげた、日本人をやる気にさせる集大成が、そこにあります。日本的経営システムを知る上で、非常に参考になります。

さらに、お金で人(力士)をやる気にさせる方法だけでなく、お金以外で人(力士)をやる気にさせる方法は何か?を知る上で、大相撲は日本的経営の教科書になると思います。

具体的に、力士をやる気にさせるために、どういう制度やしくみがあるのでしょうか?

<優秀者賞賛>  
優勝力士表彰トロフィー、賞状、副賞などを総理大臣等、日本社会のトップから表彰
優勝力士額国技館に永久に写真が飾られるという名誉
優勝パレード・祝賀会後援会や地元住民の前での祝賀、マスコミも取材
殊勲・技能・敢闘賞優勝者だけでなく、頑張った力士を勝星以外でも評価
十両・幕下等優勝表彰レベルに分け、低いレベルでも身近な目標設定と表彰
  
<見える目標> 
番付と地位短期的な勝敗だけでなく、位という目標を与える。役職や肩書きと同じ
化粧まわし・まわし色・羽織袴位の違いを衣装という目に見えるもので差を表現
個室、送迎車、付き人番付が上がるとラクできるサービスの付与
親方制度、部屋承継活躍すれば、将来の地位と生活を保障する権利
  
<短期の目標>  
懸賞金負け越していても、今日絶対に勝とうと思わせる
中日給金見直し前半だけでも頑張れば、給与が上がる
金星弱者が強者に物怖じせず、今を戦う目標
  
<数値目標> 
通算勝星・幕内在位数長年頑張っている力士の目標
年間勝星今年、1年間頑張り続ける目標
対戦成績特定力士に負け続けないように、努力する目標
  
<その他> 
公傷制度一生懸命戦った結果の負傷に対する相互扶助
横綱土俵入・これより三役地位の高い力士だけが行なえる儀式・振る舞い



など、大相撲には、力士をやる気にさせるものやしくみや制度があります。

さらに、細かなことを言えば、各部屋毎に、「稽古の順番」「ちゃんこを食べる順番」「座る場所」に至るまで、いろいろなものがあると思います。


大相撲に学ぶ2~人を動かす方法~へ つづく

[ 2009/01/30 09:49 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)

チラシの効果・集客チラシと行動チラシ

パウル・クレー/11のグループ/スイス・ベルン美術館/POST CARD
チラシで、絶対に当たる企画は、オープンとバーゲンです。したがって、年1回、創業祭決算売りつくしを行い、春夏秋冬、季節ごとに、春のオープン、春のバーゲンというように、年4回、オープンとバーゲンを繰り返します。そうすると、1年に計10回の、当たるチラシ企画が完成します。

昔は、さらに、そういう企画以外でも、チラシがよく当りました。というのは、新製品が多かったからです。チラシ=広告です。広告は新製品を普及させていくのに必要です。テレビCMのほとんどは、新製品です。

したがって、新製品が開発され、普及していく段階(普及率曲線が0%から100%へ)の商品が多い時、小売のチラシはよく当りました。今や何でも普及してしまい、モノに対する夢もなくなり、商品力で集客するのが難しくなってしまっています。

唯一、今でも、その時にしかないものには、人が集まります。季節商品、旬の商品、限定個数商品といった類のものです。

しかし、このような、季節、旬、限定商品が少ない業界では、チラシの効果が少ないと嘆かれ、チラシを打つのをやめていかれます。

でも、やめてはいけないと思うのです。
・紙のサイズを小さくしても、
・紙の質を落としても、
・1色刷りにしても、
・まく地域を絞り、枚数を減らしても、
・まく回数は減らさずに、
続けていくべきだと思います。

その理由は、チラシを打つということが、「売場を変えるぞ!」と、対外的に宣言することになるからです。

人間は対外的に発表すると、止むを得ずの状況に追い込まれ、行動しようとします。さらに、期限が決まっていたら行動せざるを得なくなってしまいます。この行動を促すためにもチラシのような媒体が必要です。

客は変化を求めています。その変化を売場に反映しようとすると、
・残っている商品を売り切り、
・新たに商品を仕入れ、
・新しい売場をつくる
という大変な作業をしなければなりません。その作業を実行に促すための手段として、チラシが欠かせません。

したがって、このような目的の「行動チラシ」は基本的に当たりません。「集客チラシ」としての効果は薄いです。というのは、売れている商品をチラシに載せるのではなく、売れる前の導入直後の商品をチラシに載せるからです。

それでは、余りにも当たらず、困るので、集客用特売商品コーナーも設け、帳尻を合わせますが、チラシの目的はあくまで、「集客チラシ」というより、従業員が一致団結して、行動を起こすための、「行動チラシ」と考えます。

しかし、この方法を使うことによる、会社全体に及ぼす効果は、計り知れないものがあります。実際にチラシとは、こういうものだと悟り、この手法を実行し、大きな効果を上げている会社が存在します。

このチラシ手法は、考えてみれば、私たちの日常生活にも役立ちます。人も、
自ら目標を宣言し、
過去を清算し、
新たな実行期限を決め
行動することが必要だと思います。

例えば、家で、パーティー(宴会)を開くと決め、その日に向けて大掃除をし、家具やインテリアの模様替えをして、参加者を迎えたとします。もし、パーティー(宴会)を開くと決めていなければ、家は永久にキレイにならなかったはずです。

このように、課した目標に対して「チラシ」を打つことが、自らの成長に繋がるはずです。誰にも「チラシ」が必要なのかもしれません。ちなみに、私の「チラシ」は、最近は、このブログだと考えているのですが・・・


[ 2009/01/29 11:46 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)

すぐ売れる家、すぐ売れるビル(2)

すぐ売れる家に個性は禁物です。世の中の大多数の人が望む家の形が、売れやすいはずです。また、望む家の形に簡単に変えることができることも条件のはずです。

理想を言えば、3500万円で買って、10年後に2500万円以上で売れるような家です。これだと、月当たり8万円近くですみます(ローンは別ですが)。10年毎に、引越しを繰り返して、最新設備が施されている家に住み替わることができたら最高です。

現実は、そう上手くいくとは思えませんが、そうなることを頭に描いているのといないのとでは、将来大きな差になるのではないでしょうか。

精神衛生上、家に「個性」も必要だと思います。その場合、住宅の間取りや設備や外観といったハード面でなく、家具・インテリア・雑貨などのソフト面で個性を表現して、自分の思いどおりにするのがいいかもしれません。

ところで、話は変わるのですが、以前、勤めていた会社で、労働組合の業務に関わっていたことがありました。ちょうど、東京に自社ビルが建築されることになったころでした。

労働組合として、設計段階で、社員の希望を聞きながら、ビルの間取り、設備に注文を出そうということになりました。その時、組合員にアンケートをとると、

大会議室でも、何グループかが仕事ができるように、仕切れる設備がほしい
仕事が徹夜になることが多いので、簡易睡眠できる部屋がほしい
皆がよく使うコピー機の場所を考えてほしい

等々、いろいろな要望が出てきました。
そして、これらの要望アンケートを携えて、経営陣と交渉することになりました。

その時、ビルのおおよその設計図面ができており、その外観イメージ図や各階の図面をじっくり見ました。その図面が、余りにも、無機質で、殺風景で、面白味がないように思いましたので、社長に「このビルのコンセプトは何ですか?」と生意気ながら質問をしました。

すると、すぐ返ってきた答えが、「すぐ売れるビル!」だったのです。お見事でした。さすがです。叩き上げの商売人の考え方です。

この世の中、一寸先は闇です。特に、経営者は、立場上、最悪の事態を考えておかないといけません。したがって、経営者とはかくあるべきと妙に感心してしまい、その後まともな交渉ができなかったことを記憶しています。労働組合の代表メンバーとしては、失格だったと思います。

自社ビルに、社長の夢やロマンといったものが入ってくるのが普通です。それを排除する姿勢は立派でした。家とビルは少々違うかもしれませんが、この世の中、一寸先は闇ということには、法人も個人も違いはありません。

闇になっても、最小限に食い止めるためには、家は売れやすくするよう、個性的にしない方がいいと思います。

そのためには、有名な建築士の先生に頼まない方がいいように思います。外観が周辺環境になじむ普通のデザインで、丈夫な家であれば、それで十分ではないでしょうか。

時代に適応できない立派なおしゃれな家より、時代に適応できる軽やかな「すぐ売れる家」に移り住み続ける方が、一生という長期スパンで考えた場合、何回も快適に暮らせるはずです。そういう意味では、すぐ売れる家に住む人=お金の貯め方・使い方が上手な人と言えるかもしれません。


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[ 2009/01/28 16:45 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)

すぐ売れる家、すぐ売れるビル(1)

釜山・海雲台(ヘウンデ)高層マンション/photo by福家金蔵
私の家は、17年前に建てた注文住宅です。建築士の方に注文をいっぱい、つけさせていただき、できた家です。しかし、「注文の多い家」にもかかわらず、今では、全く使い勝手が悪い家になっています。

建築士が悪いのか?私が悪いのか?

どちらかと言うと、私の方が悪いのだと思います。私の将来予測が当たらなかったからです。しかし、技術の進歩、時代やライフスタイルの変化、家族の未来を予測するのは難しいものです。

その当時は、ウォシュレットのトイレ、追焚き機能付きの風呂、広いフローリングのリビング、収納しやすいクローゼットがあるだけで満足でした。

しかし、今では、

階段下の収納スペースがもっとあればよかった
エアコン4台分の室外機設置場所を確保しておけばよかった
ベランダに電源や水道を設置しておけばよかった

雨に当たらない自転車スペースが3台分あればよかった
防犯対策を施した窓にしておけばよかった
老後のことを考えたら、バリアフリーにしておけばよかった

浴室乾燥の設備がほしかった
台所に自動食器洗い機の置けるスペースがあればよかった
台所近くにパソコン机の置ける場所があればよかった

等々、不満だらけです。

将来的にも、

「太陽光発電・燃料電池」「オール電化」「お掃除ロボット」
「耐震設備」「防犯設備」「介護対策設備」「電動車イス・四輪車」
「マッサージチェア」「床暖房」「ペットの設備スペース」

等々、技術の進歩や家族の高齢化で、不満が蓄積されていくと思います。

こういう変化が度々起こるのなら、小さな家で、増改築を繰り返すより、新しい家への引越しを繰り返した方が、経済的にも得策のように思います。

そのためには、「自分の好みの家」をつくるより「すぐ売れる家」に住んだ方がいいのかもしれません。

それでは、「すぐ売れる家」とは、一体どんな家なのでしょうか?

多分、それは、標準的な面積、標準的な間取り、標準的な設備、標準的な価格の、個性が少ない分譲マンションや住宅メーカーの家だと思います。


すぐ売れる家、すぐ売れるビル(2)へ つづく

[ 2009/01/28 07:56 ] お金の話 | TB(0) | CM(0)