とは学

「・・・とは」の哲学

『わしづかみにする交渉術―接待編』角川いつか

わしづかみにする交渉術―接待編わしづかみにする交渉術―接待編
(2008/04)
角川 いつか

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角川いつかさんの本を紹介するのは、「成功する男はみな非情である」「オレ様流男の成功術」に次ぎ三冊目です。

女性で、これだけ肝っ玉がすわり、スカッとする文章を書ける人はなかなかいません。男性でも、なかなかいないのかもしれません。

この本でも、リスクを背負って、社会で闘う人間ならではの心理が、見事に描写されています。共感できる箇所が20ほどありました。「本の一部」ですが、紹介させていただきます。



・ほめることは、へりくだることでも、コビを売ることでもない。ほめるというのは、相手を認めるということ

・アメリカで教えられたのは、「サプライズ」&「スマイル」。笑顔は、自分自身もハッピーにする。周りをいつも楽しい雰囲気にできる人には、いい人脈、いい情報がどんどん入ってくる

・しつこく追いかければ、仕事も恋愛も逃げていく。ギリギリまで追いかけない。追いかけ過ぎたなと思ったら、サッと身を引く

ギブ・ギブ・ギブ・アンドテイクぐらいがちょうどいい。与えっぱなしでもなく、与えたらすぐ取り返すでもない。三回与えたら大きなテイクがやってくる。恋愛も仕事も、まず三回はギブする。そして、テイクは逃さない。それが結果的に大きな利益にもつながる

・出会い上手になりたければ、まず紹介上手になること。誠実に紹介されたことを、相手は決して忘れない。出会いは利用するものではなく、活用するもの。それが、新たな出会いを呼んでくれる

・「そうじゃないかもしれないけれど、そうかもね」くらいの曖昧さが、人間関係を円滑に進ませる。すべてに白黒つけない曖昧さは、余裕の表れであり、優しさと思いやりの表れ

自分を高めないものに多大な出費をするのを止めること。正しいお金の使い方とは、費用対効果の高い使い方。高価なモノを買ったとしても、それが、やる気と情熱を与え、成功へのモチベーションになるなら、その出費は高くない

・成金趣味のフルコースや観光地の大型大衆ホテルになくて、鄙びた温泉街にあるもの。それは文化。文化とは、時間と手間と心をかけて丁寧に生み出されたものの結晶。文化のあるものには品性がにじんでいる

馴染みの店は、あなたのお客様を、店の主人が大切なお客様として、接待してくれる。店と連携して接待できれば、そのもてなしは成功する

・お金持ちにお金で勝負しては駄目。バイオリンの天才にバイオリンを聴かせるようなもの。強いものに対して戦うときには、戦い方を変え、違う部分で勝負すべき

・トップの人間は、常に高級志向を求めているわけではない。ときには、下町に行きたがっている。彼らは、意外なところで面白がる

・相手が大物だと腰が引けてしまうという人もいるが、大物であればあるほど威張ったところがなく、人格者が多い。普通に接すれば、喜んでいろいろ話をしてくれる。だから、その大きな懐に思い切って飛び込んでみればいい

・頂点に上り詰めた人ほど孤独。若手は上の人に声を掛けにくい。だから、意外と「誘ってほしがっている」トップは多い。思っている以上に、トップと仲良くなれるチャンスはある

・自己演出の話をすると、「売り込みするなら、実力を付ける方が先だろ!」と、必ず売り込むことを批判する人がいる。だが、そういう人に、不思議と成功は手に入らない。プロモーションしないと、誰もあなたのよさに気付かない

・人は基本的に保守的。少しでも失敗しそうになれば、冷笑にさらされる。問題はそこでひるまないこと。失敗にもかかわらずやり続ける、つまり「失敗に強い」ことが、成功するための必須条件

・魅力的な店とは、肩の力を抜いて楽しめる店。最初からすごいサービスはしない。適当に放っておいて、適当に構ってくれる。そのさじ加減が絶妙。適当に放ってくれる中で、チラリと気の利いたサービスをする。何食わぬ顔をして、目は配らせている

・人を惹きつけるのは、「ギャップ」と「ミステリアス」。もっと、知りたいと思わせることができるか否か。チラリズムが心を刺激する。そのためには、自分を多く語りすぎないこと

・トップに立つ人間は、常に脇腹に真剣を差して戦っているようなもの。そういった人たちが集まり、風格と風格がぶつかり合い、ユーモアとユーモアがぶつかり合えば、一度の会食だけで信頼関係を築くことができる

・できる人は、成功するための正しい方法を選択し、実行する人。正しい選択を行うためには、何をやるかではなく、何をやらないかを決めておく。約束の時間は必ず守る、ではなく、時間の守れない約束はしないということ

・本当のトップの人間は、傲慢な態度はとらない。中堅どころだと、高圧的で傲慢な場合が多い。トップは誰に対しても対等であり、誠実である



この本は、トップに立つ人や一流の人との接し方、喜ばし方を知っている著者ならではの作品です。

この内容に対して、違和感をおぼえるようであれば、それは、一流の人やトップの人とあまりつき合ったことがない人だと思います。

今、トップの人や一流の人と近い距離にある人は、参考にするところが多い本ではないでしょうか。
[ 2011/11/07 06:13 ] 角川いつか・本 | TB(0) | CM(0)

『好かれる自分をやめる!「オレ様流」男の成功術』角川いつか

好かれる自分をやめる!「オレ様流」男の成功術好かれる自分をやめる!「オレ様流」男の成功術
(2010/03/20)
角川 いつか

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著者の本を紹介するのは「成功する男はみな非情である」に次ぎ、2冊目です。今回も、女性が書いた本と思えないほどに、ワイルドさが文章に滲み出ています。

仕事のできる男を語らしたら、著者の右に出る女性はいないように思います。女の嗅覚で男性をよく観察されています。

この本を読み、共感できた箇所が15ほどありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。


・嫌われ力を持っている人が目指している先は、「成果」「結果」「未来」。ここに執着を持っているため、人から好かれるかどうかなど二の次

・自分にとっても、相手にとっても、マイナスにしかならない関係や時間を切り捨てる。つまり、こういう考え方が、嫌われ力を持つということ。大望の前では些事など関係ない

・人生はつまるところ、その人の思考をどう現実化するか。思考を何に定め、どれだけ重きを置くか。成果(成功)か?それとも平穏(人に好かれること)か?

・着実に出世の階段を上がるというなら、穏やかな人でも、ある程度の地位にまではつける。けれどそこまで。そういう人は、ステップアップはできてもジャンプアップできない。落ちたらどうしようと、先に不安が立ちはだかり、行く手を阻む

・自分にとって、本当に意味のある人間とつき合うために、嫌われ力が必要。つまり、人間関係をふるいにかけるということ

・嫌われ力は、あくまで返す刀。自分から喧嘩を売ってはいけない。売ってくる相手にどう対処するかがポイント

・今の世の中「実」のある人は2割もいない。残りの8割強が「虚」である。ほとんどの人間は、自分が「虚」であることに気づかない。「虚」であることに気づき、「実」に変換する過程において、嫌われ力が効果を発揮する

調子が良すぎる人間はブレる。ブレる人間は信用されず、力も貸してもらえない

・有言不実者との、いらない縁を切っておけば、時間と感情の無駄が省け、すべきことの優先順位がつけられるようになる。障害物競争から障害がなくなれば、すんなりゴールが見通せるようになる

・「すみません、悪気はなかったんです!」と悪気がないことを免罪符のように言って謝る人がいるが、悪気がない人は悪気があるもの

・自分と向き合う旅をして、人恋しさの果てにある「強さ」と「不動の孤独」を早く勝ち得よ!

・順風満帆に世の中を渡ってきたエリートほど、少しの挫折でポキッと根元から折れてしまう。「ひきこもり」の75%以上が優等生

・あなたに必要な人材とは?「結果を出す人」「一つのことを長年続けている人」「一芸に秀でている人」「尊敬できる人」「強運の持ち主」「地味派手タイプ」(外見は地味だが、考え方がポジティブで派手な人)「大望を追い求め続けている人」

・世の中の7割以上の問題は、お金で解決できる。「金が金を呼ぶ」「金に照れるな」



最近は、いい人になることに重きが置かれ、人を押しのけて成功することには重きが置かれていません。

こういう時代は、長く続かず、いずれ、反動が起きるように思います。次の時代に、目指すべきは、心優しい肉食系の人間ではないでしょうか。こういう肉食系が登場しないことには、デフレを脱出することも難しいように思います。

この本には、本当の強い男の姿が描かれています。次の時代の参考になるのではないでしょうか。
[ 2011/04/25 08:04 ] 角川いつか・本 | TB(0) | CM(0)

『成功する男はみな、非情である。』角川いつか

成功する男はみな、非情である。 (だいわ文庫)成功する男はみな、非情である。 (だいわ文庫)
(2007/12/10)
角川 いつか

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著者は大物です。経歴的にも大物(元角川書店社長、角川映画で有名な角川春樹氏が5回の離婚を繰り返した4番目の妻)ですが、人物的にも、危ない世界を渡ってきた、肝っ玉のすわった大物だと感じました。

非合法の世界に潜入して取材を重ね、闇社会に顔が利くまでの体験をしているだけに、本当の意味の「強い男」を見る眼が養われているように思いました。

男が書いた「強い男」の本は多く出版されていますが、女が書いた「強い男」の本は、なかなか目にすることはありません。しかも、記者だけあって、文章が上手。

そういう意味で、参考になる部分が多く、読みやすくて勉強になりました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・できる男は、まず結論から先に言う。トップから「コイツは使える」と好かれる。使えない奴は、無駄口が多い

非情になることは、効率的になるということ、合理主義に徹すること。今やっている行為が、銭を生みださず、無駄と思ったら、それ以上はやらない。「時は金なり」がわかっている

・世界的な成功者は決まって礼儀正しい。しかし、心では何を考えているかわからない。だから怖い。外見を立派につくれば、心の中は見せなくてもいいもの

・面会を求められるとき、無意識のうちに「その人は自分にどんなメリットを与えてくれるか」「大切な時間を割いてまで会うにふさわしい人物か」と考えるもの。信用できる人は「金の匂いがするから会った」と正直に言ってくれる

・効果的に結果を出すには、焦点を絞ることが大事。目標を定めたら、その達成を邪魔するものは、どんどん切り捨てていく。つまり「非情の決断」をする

・「金に照れてはいけない。そうすると金が逃げる」。成功者は、負けたらどうなるか知っているから、勝利の美酒が飲める

・「誰のおかげでうまくいっているの?」それが、いつまでも目に見えない足枷となり、相手は引け目を負い続ける。貸しをつくっておくことは、相手を傘下に収めるのと同じ効果を発揮する

・貸しをつくった相手が裏切ったら、徹底的に相手を潰す。成功者と言われる人ほど、逆上したら手がつけられない。非情の法則というより激情の法則

・戦国時代、トップは必ず一番後ろにいた。自分が殺されたら負け。卑怯と言われようが、それが戦い方というもの。将が生きている限り、復活のチャンスはいつでもある

・うまくいったら自分の手柄、失敗したら他人のせい。良いことと悪いことの振り分けがわかっていなければ、成功者にはなれない。成功者は成功し続けなくてはいけないもの。失敗したら、蹴落とそうとする人間の攻撃材料にされる

・成功者たちは汚れるような仕事はやらない。もちろん人生を賭けた真剣勝負にきれいごとばかりでは通用しない。急激にのし上がった人は多かれ少なかれ、どこかに後ろめたい傷を隠し持っている

・昔から一代で名をなした者は「刑務所の上を歩く」と評される。逮捕されなければ成功者、塀の中に落ちれば落伍者。本人は塀の上に踏みとどまり、誰かが塀の中に入る。こうすれば、当初の目的が達成される。非情な人間は、自分が卑怯者だとわかっている

・人生おひとり様、一回限り。思う存分やるべき。大きな望みを実現するためには、何も背負わないこと。恋愛でも何でも、人のためにと思うと、何かを背負うことになる

・悪い奴ほど、会ったら「いい人」だったり、そうでなかったり、常にイメージを裏切り続ける。そういうイメージを与えられたら、人を動かすことができる。でも本性は見せない。つまり、美しき誤解と錯覚で、新鮮さを維持する

・成功者は初めから違っている。語るべき将来プランがとにかく面白い。世界中どこでも人は興奮したいし、笑いたいし、喜びたい。そんな物語を待っている

・成功した人は、自分が気に入った若い人に賭けたがるもの。本当に成功したいのなら、あなたの将来に賭けてくれる人に、興味をひくような面白い話をすること

ハッタリがあってもいい。でも、あなたが信じていない話はダメ。完璧に信じる話でなければ、赤の他人は乗らない。「このチャンスを逃すと後悔するかも」と話を持っていくことが重要

・男は、相手より強いことを示したいという「能力拡張ごっこ」が好き。大人になれば、組織や社会でしつけられて丸くなるが、成功者は大人になっても闘争本能を捨てたりしない。だから多くの成功者は子供っぽい

・成功者の周りにいる人間は、基本的に利害関係で結びついている。逆境にあっては、潮が引くようにみんないなくなる。このときだけは「孤独であった」ことが骨身にしみてわかる瞬間。信じられるのは自分の力だけ

・自分の「大きな絵図」からはみ出す人を身近に置いておくと邪魔になる。「裏切り者」と言われようが、ズバッと斬る決断が成功を決める

・人は自分のレベルにあった相手と付き合うもの。売れてきて、成功してくると、相手が自分のレベルについてこられなくなる。成功者は、過去は潔く斬り捨てて、チャンスをつかみ取る

・「お客様は神様」は新規顧客開拓の発想。固定客づくりでは「お客様は悪魔」にもなる。客の理不尽な要求を聞いていたら、利益が上がらないので、客層を上質の客に絞り込む必要がある。優秀な経営者ほど、客や取引先の要求を非情に斬り捨てる

・成功者は結構嘘をつく。百戦錬磨の嘘つきは、目をそらさない。ついていい嘘(相手に不快感を与えない、気分を害さない、傷つけない)がとっさに言えることも成功するために必要な要素

・いつでも三人の顔を持つ。「渦中にいる自分」(必死、ときには感情的)、「客観視する自分」(冷静に自分に問いかけ)「上から見る自分」(全体を眺め、相手の反応や場の雰囲気を判断)。これで自分のバランスがとれる。成功者は多角的にものを見ることができる

・成功者は、勝負どころがわかると、チャンスを絶対に逃さない。迷わず駒を進め、ときにはハッタリをかける。確信を持って力強く説得する。話はデカく、金額や数値は細かく話す。いわば演技

・人はみなわかりやすい話を聞きたがっている。「言いたいことは二つある」(ひとつでは少ない。三つでは多すぎる)といった、聞きたい話をしてやること

アクの強さと自信が人を引きつける。自分に自信があれば、陰口を言われようが気にしないもの。面と向かって直接注意されたのなら、反省するなり反論すればいい。自分がいないところで話された内容など一切無視する

・噂好き、イジメ好きの人間は、狭苦しいところに閉じ込められた哀れな人。自分に自信がないから、他人に矛先を向けて自分が標的にならないように防御しているだけ

・女性は恵まれている。女性の特権はいきなり中核に入れること。それは、色仕掛けをするということではなく、若さや笑顔だけでも、はるか雲の上の人にかわいがってもらえる。男なら一生名刺交換できない人物に女性なら会える

・「機会」を与える人、「勇気」を与える人、「癒し」を与える人、「時間」を与える人、「運気」を与える人。周りに「運命の五望星」をかたちづくっていれば、成功への道は盤石

・努力とは結果を出す手段にすぎない。努力を褒められても喜ばない

・トップを目指すなら、同業者とのつき合いはほどほどにする。それよりも異業種のトップクラスで、叱ってくれる人を探し、つき合うべき

・最悪の事態を考え、手を打っておく。一見、ものすごくネガティブで後ろ向きに映るが、実は至って前向きで積極的な考え方

・人の悪口を言っていいことはほとんどない。嫌いであっても、波長が合わないだけと思うこと

・良い話はなかなか伝わらない。自分に得になるように、人の評判をこちらから仕掛けて操作すること

・成功する人は、思考停止ができる人。自分の都合のいいことしか見ない、聞かない、記憶に残さない

・成功したいなら、なるべく数多くの実体験をすること。失敗体験も含めて、体験に勝るものはない。受け売りばかり口にせず、自分の体験を語ること

・人間は本当に自己中心的動物。ただ、エゴ丸出しにすると、どうしても他人から醜く見えてしまう。だから、人は醜いものをカバーする。表現はエゴを包み込む役割



著者は、数々の大物と接してきたので、上に立つ男の欲望と本質が透けて見えるようになったと思います。

女性が、トップや幹部の男性を見るとき、この本は役に立ちます。できる男の特徴を知っていれば、緊張しなくて接することができます。

できる男性と接する機会の多い女性にとっての、必読の書ではないでしょうか。
[ 2010/05/25 12:14 ] 角川いつか・本 | TB(0) | CM(2)