とは学

「・・・とは」の哲学

『バフェットの株主総会』ジェフ・マシューズ

バフェットの株主総会バフェットの株主総会
(2009/01/23)
ジェフ・マシューズ、Jeff Matthews 他

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ウォーレン・バフェット氏が初来日するそうです。バフェット氏は世界第3位の資産家です。アメリカの田舎に住み、質素な生活をしながら、資産を築いてきた人です。

しかも、貯めたお金をビル・ゲイツと共同で団体を設立し、世界の恵まれない人たちに積極的に寄付活動を行っています。

バフェット氏の投資行動は基本に忠実です。彼がどうやって儲けてきたのかが、この本で明かされています。投資の王道を行くバフェット氏だけに、参考になる箇所が数多くありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います。



・投資家の目的とは、5年や10年、または20年後、実質的な収益がほぼ確実に伸びると見込めるビジネスの一部を、合理的な値段で買うことに尽きる

・農場を買おうとするとき、毎日、その値段ばかりを見ている人はいない。買い値に対して、どれくらい生産高が見込めるかを見る。株式投資もそれと同じ

・ブランドには収益があり、コモディティにはそれがない。コカ・コーラ然り、ジレット然り、アメリカン・エキスプレス然り

・バフェットは自らが深く理解するいくつかの業界(能力の範囲内の業界)に的を絞って、投資を行う。能力の範囲外の業界には手を出さない

・バフェットが保険業に目をつけたのは、他の商売と違って、商品が実際に利用される前に顧客から現金を受け取れるから。保険業の収支がトントンなら、フロート(滞留資金)を株や債券に投資することで、多くの利益が上げられる

・保険のフロート運用益以外で、バークシャー(バフェットの投資運用会社)の最も重要な事業はエネルギー業

・200万ドルをもらえたら、みんな満足する。しかし、それは210万ドルもらっている者がいることを知るまでの話。欲望ではなく嫉妬がいちばん悪い大罪

・サブプライム問題を大きくしたのは「証券化」。複数の住宅ローンを束にして、地元から遠く離れた投資家に転売したこと。地元の銀行は、目の前で結果を見るから、そういうことをしたがらない。ウォール街で売られると、そういう抑制が働かなくなる

・大きな間違いを一度犯しただけで、それまでコツコツと積み上げてきた成功がいっぺんに崩れ去ることがある。ですから、前例のないことを含めて、重大なリスクを見抜き、避けることのできる力が生来備わっている人物が私たちには必要

・バフェットは会社を買うときや多額の資金を投じるときはボディーランゲージも参考にする。「どういうことを話す人物であるか。その人物が何を重要と考えているか」。そこからはいろいろなヒントが得られる

・損失を出すことは許せる。たとえ、莫大な額であっても。しかし、会社の名誉を傷つけることは許せない

売りたくないものを、ひとつ持つ。そうすると、30年間はじっとしていられる

・私たちが求めるのは、起こったことから学べるだけでなく、まだ起こっていないことも想像できる人間。保険や投資の仕事には、そういう能力が必要になる

・バフェットはいわゆる“電脳投資家集団”から距離を置くことで、ウォール街の短期的な動きに煩わされることなく、5年から10年先の長期的な観点から、株主のためになるチャンスを探している

・「市場に指示を仰ぐのではなく、市場を利用すること」。バフェットは事務所に株式市況の情報端末さえ置いていない

・バークシャーを成功に導いたシンプルで、長く変わらない方針は、「長期的な競争力があり、経営陣が信頼でき、納得できる値段で買える会社」

・人生で一番重要な仕事は、愛情や食べ物を与えること。それは、子供を育てるという仕事



バフェット氏に関する本は、「ゲイツとバフェット後輩と語る」「バフェットの教訓」「バフェットの投資原則」「バフェットの財務諸表を読む力」など、このブログでも幾つか採り上げてきました。

この本は、バフェット氏が実際に株主総会の質問で答えた言葉をもとに構成されています。バフェット氏の生の声が多いので、投資に関して参考になります。

バフェット氏の投資に対する心構えと大局的な戦略を知りたい方には、ためになる本だと思います。
[ 2011/03/08 07:58 ] バフェット・本 | TB(0) | CM(0)

『史上最強の投資家・バフェットの財務諸表を読む力』

史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール
(2009/03/19)
メアリー・バフェットデビッド・クラーク

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バフェットの投資法をひと言で言えば、「新たに大きく投資しなくても毎年利益が確実に見込め、資金を集める必要が全くない、株式上場している意味のない優良会社のおこぼれに預る投資法」でないかと思います。

これに相応しい投資先をどのようにして選ぶのか?その投資先の投資時期をどうして判断するのか?

これらが、この本に具体的に示されています。単純なことが多いですが、参考になる箇所が多くありました。「本の一部」ですが、紹介したいと思います



永続的競争優位性から好業績を引き出している企業に投資しておけば、時間が大きな見方となって、自分を超リッチにしてくれる

・ユニークな製品もしくはサービスを売るか。一般大衆からの安定した需要がある製品もしくはサービスを低コストで仕入れて低コストで売るか。このいずれかの企業に投資していれば、毎年毎年、懐にキャッシュが転がり込む

・会社の財務諸表を見る時、「一貫性」を読みとる。一貫して「負債をゼロか低水準に」「研究開発費を低く」「収益を上げ続け」ているかで、永続的競争優位性の有無を確かめる

粗利益率が40%以上の企業は、永続的競争優位性を持っている。20%以下の企業は、競争の激烈な業界に属しており、長いスパンで私たちを金持ちにしてくれない。過去10年間の粗利益率を追跡し、一貫性を確かめる必要がある

粗利益対販売費及び一般管理費比率が30%以下なら優良企業。度々100%近い数字を示す企業は、業界の激しい競争に巻き込まれている。高い比率で競争に苦しめられている企業を避ける

・多額の研究開発費を必要とする企業は、競争優位性に先天的な欠陥があり、長期的経済性が危険にさらされている

・永続的競争優位性を持つ企業は、過酷な競争に苦しんでいる企業に比べ、粗利益に占める減価償却費比率が低くなる。バフェットお気に入りの会社は6~8%

・どの業界においても、営業利益対支払利息比率が最も低い企業は、競争優位性を持っている可能性が一番高い

・経常外収益が最終利益を大きく押し上げる場合もあるが、恒常的に発生することが期待できない要素は、純利益から除外して見定める

・いくら法人税が支払われたかを確かめる。税込の営業利益の数字に法人税率をかけ、この額が法人税額と一致しなければ疑惑の目を向ける。会社の税込利益が真実かどうかは、法人税からわかる。稼ぎのいい企業は、自分を良く見せる必要がない

・売上高に占める純利益の割合が、長期的に20%以上で推移してきた企業は、長期的競争優位性から恩恵を受けている。逆に一貫して10%以下の企業は、過当競争気味の業界に属している

・10年間の1株当たり利益が一貫性と上昇トレンドを示している企業は、長期的競争優位性を持っている

・大量の現金を保有。借入金が少量もしくはゼロ。株式発行や資産売却をしていない。長期的に収益の一貫性が確認。これらの場合は、永続的競争優位性を持つ優良ビジネスの可能性が高い

・永続的競争優位性を持つ企業は、棚卸資産と純利益がともに増加する。棚卸資産が急増したかと思うと、数年後に急落するケースは、過酷な競争体質を持つ業界で、バブルとバブルの崩壊を経験した可能性が高い。そのような企業に投資してはいけない

・総売上高に占める売掛金比率が、一貫して同業他社よりも低い企業は優秀。強みがあるからこそ妥協せずに他社より有利にビジネスしていける

・銀行における最も賢明かつ安全な金儲けの方法は、長期で借りて長期で貸すこと。金融機関に投資する場合は、長期借入金より短期借入金が多い会社を除外する

・貸借対照表を調査し、10年間の事業運営を通じて、長期借入金がほとんど生じていなければ、その企業は強力な競争優位性を持っている。そのような企業への長期投資は成功する

・収益力が極めて高い企業は、巨額の純資産(内部留保)を必要としない。積み上げられた純資産を自社株買いに注ぎ込むため、純資産は減少し、負債比率が上昇し、凡庸なビジネスとの見分けがつかなくなる

・優良企業は収益力が高く、資金を内部調達できる。貸借対照表に優先株をまったく計上しない傾向にある

・内部留保を積み増さない企業は、純資産の成長がない。そのような企業は私たちを長期的にリッチにさせてくれない

・収益性が極めて高い企業は、自社株買いに使える自由なキャッシュが豊富にある。貸借対照表の自社株式が存在することと実績があることは、重要な判断材料になる

・長期的競争優位性を持っている企業は、株主資本利益率が平均より高くなる。株主資本利益率の高さは、その企業が内部留保を有効に活用していることを示している。それは、いつの日か株式市場によって認識され、企業の株価の上昇となって現れる

・巨大なレバレッジを使って利益を創出する企業は避けるべき。短期的には金の卵を産むニワトリに見えても、長期的には必ず化けの皮がはがれてくる

・年間の資本的支出が純利益の50%以下という状況を長年にわたって維持してきた企業には優位性がある。25%以下なら競争優位性から恩恵を受けている

・配当アップよりも自社株買いを続けている企業こそが株主を富ませる

・永続的競争優位性を持つ企業を買っておけば、やがて株式市場が「エクイティ・ボンド」の価値を再評価し、長期債券の利率から計算した収益還元価値と同水準まで株価を上昇させる

・優良企業の株を買うのは、弱気相場を狙うこと。また、一時的トラブルに直面したときに願ってもないチャンスが訪れる

・スーパースター企業の株が高騰し、株価収益率が40倍以上になったら、売却を検討する潮時と考える



損益計算書や貸借対照表の項目や指標などに抵抗のある人も多いと思いますが、難しく考えずに素直に、なぜそうなるのかを考えれば、単純な道理で動いているように思います。

この本を、難しいと感じる人も多いと思いますが、非常にわかりやすく、当たり前のことが書かれているように思います。

長期投資で成功したいと思っている人にとっては、非常に役立つ1冊ではないでしょうか。
[ 2010/05/03 09:52 ] バフェット・本 | TB(0) | CM(0)

『[新版]バフェットの投資原則』ジャネット・ロウ

[新版]バフェットの投資原則―世界No.1投資家は何を考え、いかに行動してきたか[新版]バフェットの投資原則―世界No.1投資家は何を考え、いかに行動してきたか
(2008/08/22)
ジャネット・ロウ

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バフェットの本を紹介するのは3回目です。この本には、投資、仕事、経営、人生、交友、家庭の6つの、バフェットが考える原則が載せられています。

バフェット語録をいっぱい集めているので、自分に合うところだけ読めばいいと思います。今回、私が感銘した原則は、以下のようなところです。



・時代遅れになるような原則は、原則ではない

・風見鶏を見ているだけでは、金持ちになれません

・株式市場というのは、誰かが、ばかげた値段をつけていないかどうかを確認する場所にすぎない。私たちは、企業に投資している

・ピッチャーがボールを持っているのに、あせってバットを振ってしまう。私はそんなことはしない

・郵便が3週間遅れて届くような田舎に住んでいた方が、優れた運用成績を残せるかもしれない

・予想というのは普通、将来のことよりも予想者自身のことを詳しく語っているもの

・アイデアが出ないとき、格言はなにかと便利だ

辛抱強さ冷静さは、知能指数より重要かもしれない

・やりすぎじゃないかと思えるくらい深く調べなければならないとしたら、それは何かが間違っている

・どこかの会社が経費削減に乗り出したというニュースを耳にするたびに、この会社はコストをちゃんと理解していないと思ってしまう。経費の削減は、一気にやるものではないから

・事業の多角化は無知を隠す一つの手段。自分が手がけるビジネスをちゃんと理解していれば、多角化など無意味に思えるはず

・株式投資は単純明快です。誠実で有能な経営陣が率いる優れた企業を見つけ、その内在価値より安い価格で株式を購入する。そして、永久に保有すればいい

・お金がほしいのではない。お金を稼ぐこと、そしてお金が増えていく様子を見ることが楽しい

・結果よりもそこに至る過程のほうが楽しい。もっとも、結果と折り合う術も学びましたがね

・時間管理の原則は、ただ一言「ノー」と言えばいい



バフェットがテレビで喋るのを見てから、私は、バフェットのファンです。含蓄のある言葉をサラッとユーモアを交えて話すのが魅力的です。

この本には、バフェットの個性が滲んでいるように思いました。株式や投資に興味のない方でも、面白いのではないでしょうか。



[ 2009/08/11 05:31 ] バフェット・本 | TB(0) | CM(0)

『史上最強の投資家バフェットの教訓』

史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵
(2008/01)
メアリー バフェット、デビッド クラーク 他

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前回、「ゲイツとバフェット後輩と語る」で、バフェットの人物像について書きましたが、今回は、バフェットの教訓です。

教訓といっても、そんなに難しいものではありません。投資家としての細かなテクニックが書かれているのではなく、投資に対する考え方、成功した要因、人生全般についてを、125の語録として、まとめられている読みやすい本です。

世界第2位の資産家になった背景や精神の源流を、この本で垣間見ることが可能です。投資に興味のない方も、参考になるのではないでしょうか

例によって、「本の一部」ですが、ためになる!と感じた箇所を紹介したいと思います。

・ルールその1、絶対に金を損しないこと。ルールその2、絶対にルールその1を忘れないこと

・目覚ましい結果を得るのに必要なのは、必ずしも目覚ましい行為ではない

愚か者でも経営できるビジネスに投資しなさい。なぜなら、いつか必ず愚かな経営者が現れるからだ

・仕事選びも投資と同じ。いかなる手間も惜しんではならない。正しい列車に乗りさえすれば、金と痛みを節約することができるのだから

・成長に大量の資本が必要とするビジネスと必要としないビジネスとでは、天と地ほどの差が存在する
(前者は競争の波を食らって沈没しないため、絶え間なく資本を注ぎ込む必要がある。後者は余剰キャッシュを業務拡張、異業種買収、自社株買いに回すことができ、株価が上昇する可能性が高い)

・誰かを雇おうとするときには、誠実さ、知力、実行力という3つの資質に注目するとよい。中でも一番重要なのは誠実さである。なぜなら、不誠実な従業員を雇った場合、その知力と実行力があなたを窮地に陥れるからだ

・ウォール街は動くことで金が転がり込んでくる。あなたは動かないで金が転がり込んでくる

・あなたが車を1台持っていて、一生その車にしか乗れないと仮定しよう。当然、あなたはその車を大切に取り扱おうとするだろう。あなたは、一生に一つの心と一つの体しか持てない。人間の主要資産が自分自身だとすれば、常に心身を鍛練し、心身の手入れを怠ってはいけない。

・我々がすべきことは単純だ。他人が強欲なときに臆病になり、他人が臆病なときに強欲になりさえすればいい

・やる意味にないことをうまくやれても意味がない

・入札競争が勃発したときは、負けるが勝ちである

・われわれが歴史から学ぶべきなのは、人々が歴史から学ばない事実だ

・わたしの知り合いの億万長者はみな、財産を持ったからといって豹変するようなことはなく、逆に生来の特質が強調されてきている


ちょっと禅問答的な言い回しもありますが、世界で最も成功した投資家バフェットを1冊で知るためには、とっても便利な本だと思います。

 

[ 2009/06/24 07:34 ] バフェット・本 | TB(0) | CM(0)

『ゲイツとバフェット後輩と語る』

バフェット&ゲイツ後輩と語る 英日バイリンガル版―学生からの21の質問【DVD付き(英語字幕)】バフェット&ゲイツ後輩と語る 英日バイリンガル版―学生からの21の質問【DVD付き(英語字幕)】
(2008/06/30)
センゲージラーニング

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先週、昨年2月にNHKのBSで放映された「ゲイツとバフェット後輩と語る」を録画したDVDを改めて見ました。

世界1位の資産家であるビル・ゲイツ(資産500億ドル≒5兆円)と世界2位の資産家であるウォーレン・バフェット(資産400億ドル≒4兆円)は、実は1991年からの友人です。

この世界1位と2位のお金持ちである2人が、バフェットの出身校であるネブラスカ大学経営学部の学生の質問に答えるという番組です。

これを見て、書物でしか読んだことがなかったバフェットが、ジョークをよく飛ばす、気さくなおじいちゃん(1930年生まれ、ゲイツの25歳も年上)であることがわかり、身近な存在のように感じられました。

この番組でのバフェットの話で面白かったところは、

・バフェットの会社(バークシャー・ハサウェイ社)の取締役にゲイツを年間900ドル≒9万円の給料で雇っている

・バフェットの車のナンバープレートには、「倹約」の文字が書かれている

・今でも、1957年に31500ドル≒315万円で購入したネブラスカ州オマハの自宅に住んでいる

・子供は公立の学校に通わせ、親がどんな仕事をしているのか知らせなかった

・ゲイツが初めてバフェットの家を訪問した時、ダイニングルームに椅子のシートがなかった。さらに、ないことにバフェットは気づいていなかった

・死んだら、99%の財産をゲイツの慈善事業団体(ゲイツが60億ドル≒6000億円出資、世界のポリオワクチンの90%以上をこの団体が寄付)を初めとする各慈善団体に寄付することを遺言

・子供にお金を残さないのは、「才能ある人が成功を手にする公平なチャンスがあるのがアメリカ。裕福な家に生まれただけで社会の高い地位が得られるのはアメリカらしくない」と思っているから

といったバフェットの人格者ぶりをうかがわせる言葉がふんだんに出てきます。まるで、となりの億万長者で紹介されている億万長者を絵に描いたような存在でした。

再度、バフェットに興味を持ちましたので、書店にバフェットの最近の本はないか?探しに行きました。

すると、バフェットの息子の元妻とバフェット家と長年友人関係にある二人が書いたバフェットの教訓という本がありました。

 

[ 2009/06/23 07:43 ] バフェット・本 | TB(1) | CM(0)