その観察から分かったことは、
職場のいじめ対処法は、以下の2つのパターンに集約されるということです。
1.
特殊才能つき、変人になる
単なる変人ではいけません。皆が、注目する変人です。そのためには、何かしらの特殊な才能がないといけないのです。
変人なので、仲間にしたくはありませんが、その特殊な才能を、誰もが認めざるを得ないと思っています。したがって、その存在を否定する理由もないので、いじめの対象にはなりません。
しかし、謙虚に振舞わなくてはいけません。皆と距離感を保ちながら、
飄々と生きていくのがコツです。
しかし、この状態を長年続けていこうと思うと、
孤独に耐える精神力が必要となります。円満な家庭(近辺に良き理解者、相談者)がないと、人間は、なかなか孤独に耐えることができないのかもしれません。
2.
客を味方につける
特殊才能がない場合、どうしたらいいのでしょうか?大体、組織の人間は、組織を優先するあまり、口では、「
顧客志向」などと言いますが、客のことを余り考えていません。
客に喜ばれることより、
上司に喜ばれることの方が優先順位が高いものです。
しかし、会社という組織は、客がお金を払ってくれるおかげで、存在できています。部長が評価してくれて、給料がアップしたとしても、そのお金は、客のお金が、回りまわって、給料になっただけのことです。
ということは、長い目、大きな目で見れば、部長や会社よりも、客の方が大事だということです。
ここが、主流から外れた人間にとって、押さえておかないといけない重要なポイントです。
職場のいじめ対処法として、客を徹底的に味方につけていくのです。客に誠心誠意尽くし、客からの支持を絶大なるものにして、客の評価を勝ち取っていくのです。
例えば、政治家も、国民を味方につけて、「支持率」を武器に、トップに昇りつめることもできます。
これと同様に、「
客の支持率」という武器をもって、外堀を埋め、時勢が傾くのをひたすら待ち、来る時が来たら、内堀も埋めにいきます。そして、組織の本丸に迫っていくのです。
何やら話が大きくなってしまいましたが、これが、大きな意味での「いじめ対処法」です。
1も、2もできない人は、会社を辞めて、別の会社に再就職するか、独立して会社を起こすしかありません。
私は、独立してしまいましたが、性格を自己分析すると、本当は、組織の中で働いた方がいい人間だったと思っています。
集団への帰属と忠誠を誓うような日本的体質がなく、一人一人を大人として扱ってくれる組織であったなら、ずっと働いていたと思います。
自分のやりたい仕事と働きたい職場の両方を見つけ出すことは、至難の業かもしれません。
とかくこの世は住みにくいということでしょうか。
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