高額の給料を貰い、
職業軍人(今なら自衛隊員)として、戦地に赴くのなら仕方ありません。しかし、「何の得もしていない、何の得にもならない」庶民が洗脳されて、戦地に行かされ、亡くなるのはおかしいと思います。
我が家もおじさん(父の兄)が、徴兵されて、若くして、中国で戦死しています。死ぬ間際において、「この戦争は何だったのか、自分の人生は何だったのか?」真剣に考えたと思います。そして、大いに後悔したと思います。
もっと、皆が
利己主義者になり、
損得勘定で行動すべきではないでしょうか。
というのは、その方が合理的だからです。しかも、冷静に、理性的に判断できます。皆が、
利他主義という
美辞麗句のもとに、愛国心を煽られれば、理性的判断ができなくなります。これが危険です。
これらに、ダマされないためには、知性、知恵、教養を身につけ、情緒的、感情的に左右されずに、判断する力を身につける必要があります。
最近、少し気になるのは、サッカー、野球、バレーボールなど世界大会になるとテレビの視聴率がアップする現象です。これらの大会でよく騒いでいるのは、若者です。
今の社会において「若者
=得していない人」と私には思えるのです。この得していると思えない若者が、「がんばれ、ニッポン」と応援しています。何だか不思議な気がします。
若者は、
1.年金の受給額が支払額に比べてマイナスの人たちです
2.なかなか正社員になれず、生涯賃金の低い人たちです
3.生まれながらにして、親のレベル差で、機会均等が損なわれてきている人たちです
日本国から、さまざまな恩恵を受け、得させてもらっているのなら、それに感謝して、日本が好きになり、日本を応援しようという気になって当然なのですが、現実は、その逆です。
スポーツの世界戦と
仮想敵国教育は、為政者からすれば、愛国心を植えつける最高の手段です。古来よりその手法が使われています。
ヒットラー時代のドイツしかり、北朝鮮しかり、中国しかり、内政の悪い面に目を向けさせずに、国民意識を高揚させる最適かつ
常套手段です。
スポーツで熱くなってしまうというのは、人間の本能に根ざしたものですから、それを否定しませんが、それを機に、変な愛国心を持ってしまうのが危険だと思うのです。
くれぐれも、
ローリターン(国から得をさせてもらっていない)で、
ハイリスク(徴兵されて、戦地で生死を彷徨う)にならないように、注意してほしいものです。
戦争は、ハイリターン(国から得させてもらっている)を享受している人たちに任せればいいのです。敵国がたとえ攻めてきても、得してきた人たちの資産や職や権利を奪うだけです。
得をしてこなかった人から、奪うものはないので、何もしてきません。むしろ戦争に負け、
既得権益者が一掃されることになれば、ビジネスチャンスが増え、得することが多くなると思います。
このように、
損得勘定で考え、
利己主義者になると、無意味な戦争に巻き込まれることはないと思います。
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